2009年4月30日(木) 本日「丸の内パークビルディング」&「三菱一号館」が竣工!
-丸の内パークビルディング&三菱一号館-
2009年3月31日(火)~6月7日(日)まで、「東京国立博物館 平成館」で「興福寺創建1300年記念 国宝 阿修羅展」が開催されていますが、4月28日(火)のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、「不安の中に、光明はある~文化財輸送・海老名和明」というタイトルで、半年がかりの国宝「阿修羅立像」の運送の舞台裏に密着していました。
多くの文化財輸送は「日本通運」が行っているので、「日本通運」には文化財輸送のスペシャリストがいる事は知っていましたが、文化財の輸送があんなに困難を極めるとは知りませんでした。
「阿修羅立像」専用の輸送ケースを長期にわたって開発し、興福寺の「国宝館」で、「阿修羅立像」だけでも梱包に3日間かけ、運送用のトラックにはサスペンションの効果が一番働くように4トンの重りを搭載し、「東京国立博物館」では梱包を5時間かけて解いたそうです。
「興福寺創建1300年記念 国宝 阿修羅展」には、「阿修羅立像」以外にも「八部衆像」や「十大弟子像」などのスーパー級の国宝が多数展示されています。輸送には想像を絶する苦労があったと思われます。
「興福寺」では、「中金堂」の再建工事が現在進められています。平城京の「朱雀門」も再建されました。平城京跡では現在、「第一次大極殿」の再建工事が行われています。
私は、数年前まで「再建に意味があるのか? 昔の状態をそのまま守ってこその遺跡で、世界遺産の価値がある!」と思っていました。
しかし、神社仏閣の写真撮影をするようになって考え方が変わりました。「史実に基づいて当時の技法で忠実に再建するのであれば大きな意味がある!」と最近は思っています。
そもそも現在残っている神社仏閣は、何度も戦乱、火災、自然災害等で焼失や倒壊しています。そのたびに先人は再建してきた訳ですから、再建を否定したら現在残っている神社仏閣の価値を否定する事になります。
なぜ、こんな事を長々と書いたかというと、本日(4月30日)に「丸の内パークビルディング」と「三菱一号館」が竣工しますが、「三菱一号館(1894年竣工、1968年解体)」は、解体前の姿を復元しているからです。
もちろん最新の建築基準法が適用され耐震基準等はクリアしていますが、デザインや各種部材、施工方法まで出来るだけ当時の状況で復元しています。奈良時代の神社仏閣を復元するのと比べるにはかなり無理がありますが、私的には意味のある復元だと思っています。
「丸の内パークビルディング」は、三菱商事ビル、古河ビル、丸の内八重洲ビルの3棟を解体して一体的に再開発しました。
「丸の内パークビルディング」には、新日本製鉄や三菱商事などが入居し、稼働率100%でオフィスゾーンは開業するそうです。
商業ゾーンは、2009年9月3日にグランドオープンし、「三菱一号館」の中の「三菱一号館美術館」は、1年後の2010年4月にオープンする予定です。
三菱地所・ニュースリリース(2009/04/27)
丸の内パークビルディング」・「三菱一号館」が4月30日(木)に竣工
比較 → 2008年秋の空撮
比較 → 2008年春の空撮
丸の内パークビルディングの概要
◆ 計画名-丸の内SF計画
◆ 所在地-東京都千代田区丸の内二丁目6番1号、2号
◆ 階数-地上34階、塔屋3階、地下4階
◆ 高さ-最高部170.09m
◆ 敷地面積-11,931.79㎡
◆ 建築面積-8,467.89㎡
◆ 延床面積-206.212.06㎡
◆ 構造-鉄骨造(地上)、鉄骨鉄筋コンクリート造(地下)
◆ 用途-オフィス、店舗、美術館
◆ 建築主-三菱地所
◆ 設計・監理-三菱地所設計
◆ 施工者-竹中工務店
◆ 着工-2007月02月05日
◆ 竣工-2009年04月30日
(注意)高さ、面積等は「建築計画のお知らせ」の数値のため変更になっている可能性があります。
「丸の内パークビルディング」を南東角から見た様子です。超広角レンズで撮影しないと収まりません。
「三菱一号館」を南東側から見た様子です。アオリをかけて撮影しています。
少し角度を変えてみました。アオリをかけて撮影しています。
「三菱一号館」を南側から見た様子です。アオリをかけて撮影しています。
「三菱一号館」を東側から見た様子です。
「丸の内パークビルディング」を南西側から見た様子です。
「丸の内パークビルディング」の下層階を南西側から見た様子です。アオリをかけて撮影しています。
東側から見た「丸の内パークビルディング」と「三菱一号館」の境目です。
「丸の内パークビルディング」の下層階を北東側から見た様子です。
「丸の内パークビルディング」の下層階を北西側から見た様子です。
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