羽田空港D滑走路 桟橋部ジャケット製作現場「JFEエンジニアリング・千葉ヤード」の空撮!
-羽田空港D滑走路・桟橋部ジャケット-
「東京国際空港(通称:羽田空港)」は、2010年10月の供用開始に向け、D滑走路の建設を急ピッチで進めています。
「D滑走路」は、羽田空港の4本目の滑走路となり、再拡張・国際化の中核を担う設備の一つです。現在の空港の沖合約620mの東京湾に建設されていますが、滑走路の長さは2,500mです。
約3分の1が多摩川河口にかかります。環境への影響を低減するため一部分は、世界でも例を見ない「桟橋形式」が採用されています。
滑走路部分は、西側から「桟橋部」、「接続部」、「埋立地」に分かれます。関西国際空港でも苦労したように、埋立地は土砂の重さで猛烈に地盤沈下します。
それに比べ、桟橋部は深く杭を打ち込んでいるので沈下しません。埋立地の地盤が安定する時間もなく滑走路は供用されます。私のような素人にはこのようなハイブリッド構造でどのように滑走路を水平に保つのか到底理解できません。
詳しくは → 東京国際空港D滑走路(各工法の詳細)
詳しくは → 現場フォトギャラリー
その中の、「桟橋部」に使用される「ジャケット」は、上部と下部に分かれていて日本各地の工場で製作されています。
上部ジャケットは、福岡県の「新日本製鉄・若松工場」、三重県の「JFEエンジニアリング・津工場」、神奈川県の「三菱重工業・横浜製作所」の3ヶ所で製作されています。完成後に、上部ジャケットは海上輸送されます。
下部ジャケットの組立ておよび上部ジャケットとの一体化は、千葉県にある「新日鉄エンジニアリング・富津ヤード」と「JFEエンジニアリング・千葉ヤード」の2ヶ所で行われています。一体化されたジャケットは、羽田空港沖まで海上輸送されます。
桟橋部のジャケットは合計198基製作されます。連絡誘導路の40基と合わせると合計で238基になります。
詳しくは → 上部ジャケット製作工程(PDF)
詳しくは → 下部ジャケット製作+一体化工程(PDF)
約52haの広大な「桟橋部」は、海底下70mの深さまで地盤に杭を打ち込んでいます。その杭に「ジャケット」を被せて固定します。その上に「プレキャストコンクリート版」を用いて床版を造り、その上を舗装して「桟橋部」の滑走路は完成します。
ジャケットは金属製のため海水による塩害が心配ですが、海上大気部は「チタン製カバープレート」、海面付近は「耐海水性ステンレス鋼ライニング」、水中部および土中部は「電気防食」で保護され腐食を防ぐそうです。
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