宇都宮線・高崎線・常磐線の東京駅乗入れ「東北縦貫線」 Part3・工事を支える技術力と集中力!
-東北縦貫線-
「東北縦貫線」は、JR東日本の「上野駅」と「東京駅」を結び、「上野駅」止まりだった「宇都宮線・高崎線」と「常磐線」を「東京駅」まで乗り入れ、「東海道本線」と「直通運転」させるプロジェクトです。
工事の内容が鹿島建設の「KAJIMAダイジェスト」に特集されていました。非常に高度な技術力と集中力に支えられた工事内容が詳しく分かります。
KAJIMAダイジェスト → 新幹線直上に架けるJR東北縦貫線
比較 → Part1・「外堀通」~「神田駅」手前まで
比較 → Part2・「神田駅」周辺
主な作業は、新幹線や隣接する在来線の終電後に限られ、線路の閉鎖や安全確認作業を差し引くと実質3時間程度しか作業時間がないそうです。
新幹線の軌道上で工事を進めるているため万一、架線切断などが発生したときに備え、上野駅での折返し運転へと即座に変更できるように夜間工事のたびに営業関係社員など30名が待機しているという事実も初めて知りました。
機材の輸送には東北・上越新幹線の軌道を使用しています。そのため大型機械や資材の待機場所として、東京駅の南側に「南部ヤード」を設けています。
「南部ヤード」は、東京駅の東北・上越新幹線ホーム延長上にあります。ホームとヤードの間には、新幹線が万一オーバーランしたときのための車止めを備えた「制走堤」が築かれています。
終電後に「制走堤」をスライドさせて工事用レールに切り換え、鉄骨架設を行うための100トンクレーンが現場へ向かう軌道をつくるそうです。この作業を鉄骨架設を行うたびに行っているそうです。
橋脚は、1基の部材が多いもので30数ピース、工区全体で16基の合計260ピースを架設しなければならないそうです。
終電後の限られた時間で架設できるのは、一晩に1ピースがやっとだそうで、さらに新幹線の線路メンテナンスの期間も必要なため、軌道内での作業は1ヶ月の半分程度しか行えないそうです。
単純計算で1基の橋脚を建設するに約2ヶ月かかります。半年前と比べ、橋脚の数があまり増えていなかったのはこのような理由だったんですね。
この緑色のマシンの謎が解けました。
この緑色のマシンは「プレキャストコンクリート」の桁を架ける「PC桁架設機」だそうです。この工事のために開発されたオリジナルマシンで、総重量1,700トン、「IHI(旧:石川島播磨重工業)」製です。
前部タワーです。
別角度から見た前部タワーです。
タワーは、橋脚そのものにガッチリ固定されているのかと思っていましたが、移動式のため固定されていません。
「PC桁架設機」の「走行ガーダー」部分です。
「PC桁架設機」の後には、「プレキャストコンクリート」の桁が姿を現しています。
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