北海道の金融史そのもの 竣工した北洋銀行本部「北洋大通センター」
-北洋大通センター-
このビルは、北海道の金融史そのものです。建て替え前のビルは、「北海道拓殖銀行」の本店として長年使用されてきました。
しかし金融危機により1997年11月に「拓銀」と呼ばれ親しまれてきた「北海道拓殖銀行」は経営破綻します。
1998年11月には「北洋銀行」および「中央信託銀行(現:中央三井信託銀行)」へ事業を譲渡されました。1999年には法人解散し、2006年には清算が終了して完全に姿を消しました。
旧本店ビルは、「北洋大通ビル」と改名されて使用されてきましたが、「北海道拓殖銀行」の清算が終結した後の2007年に解体されました。その後「北洋銀行」は「札幌銀行」と2008年10月に対等合併します。
「北洋大通センター」は、札幌市の新たなランドマークとして2010月3月31日に竣工しました。
概要は、 地上19階(地上18階+塔屋1階)、地下4階、高さ96.00mで、「北洋銀行」と関連会社の「交洋不動産」が区分所有します。
1階~4階までが「北洋銀行」の店舗、6階~12階までが「北洋銀行」の本部となります。地下2階と地上1階~4階は、商業施設「大通ビッセ」となっています。
北洋大通センターの概要
◆ 所在地-札幌市中央区大通西3丁目7番地
◆ 計画名-(仮称)札幌ビジネスセンタービル新築工事
◆ 階数-地上19階(地上18階+塔屋1階)、地下4階
◆ 高さ-最高部96.00m、軒高85.50m
◆ 敷地面積-4,707.62㎡
◆ 建築面積-4,038.31㎡
◆ 延床面積-58,742.39㎡
◆ 構造-鉄骨造、一部(鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造)
◆ 用途-銀行、オフィス、商業施設
◆ 建築主-北洋銀行、交洋不動産
◆ 設計・監理-日建設計、北海道日建設計、ドーコン
◆ 施工者-大林組、伊藤組土建、岩田地崎建設、丸彦渡辺建設、中山組、田中組JV
◆ 着工-2008年03月11日(地鎮祭)
◆ 竣工-2010年03月31日
◆ オープン-2010年05月06日(プレオープン)、2010年09月23日(グランドオープン)
◆ 総工費-約180億円
「さっぽろテレビ塔」から見た「北洋大通センター」です。最高部までカーテンウォールがあるので塔屋が無いように見えますが、一番上のフロアは塔屋です。
引いた様子です。「北洋大通センター」は、「大通公園」の北側にあります。
在りし日の「北洋大通ビル(旧拓銀本店)」です。撮影時に建て替えられる事が分かっていたので撮影していました。
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