千代田区 地上23階、高さ約110mの「御茶ノ水ソラシティ」 2012年2月末の建設状況
-御茶ノ水ソラシティ-
解体された「御茶ノ水セントラルビル」跡地には、「(仮称)神田駿河台4-6計画」が建設中です。 地上23階、塔屋2階、地下2階、高さ109.99mの超高層オフィスビルになります。
建設主体の「駿河台開発特定目的会社」は、「大成建設、ヒューリック、安田不動産、昭栄、有楽土地」の5社が出資する「SPC(特定目的会社)」です。
ビルの名称は「御茶ノ水ソラシティ」に決定し、公式ホームページもすでにオープンしています。
公式HP → 御茶ノ水ソラシティ
地下2階が駐車場・機械室、地下1階が店舗、1階・2階が「(仮称)アカデミックカンファレンスセンター」、3~5階が大学等教育関連施設、6~23階がオフィスとなっています。エントランスロビーは、地下1階と1階になります。
ビルの西側には、地上約3,000㎡、地下約1,400㎡の憩いの広場「(仮称)タウンゲートプラザ」が設けられます。
◇ 既存杭の活用
「大成建設」は、「御茶ノ水ソラシティ」の建設において、旧建物の既存杭を撤去せず最大限に活用する工法を、超高層ビルの建設に初めて適用しました。
旧ビルの杭236本のうち、169本を再使用しました。旧ビルより大きい新ビルの荷重を既存杭だけでは支えきれなかったり、旧ビルと新ビルの建築位置が異なったりするため99本の新たな杭も構築しましたが、既存杭は1本も抜かずに最大限活用したそうです。
既存杭の再使用規模は国内最大級で、超高層ビルの工事で大規模に活用するのは初めてだそうです。
杭の1本ごとの施工記録が存在し、さらに品質が良く、1平方ミリ当たりのコンクリート圧縮強度が平均43ニュートンと予想を上回る強度を持っていたなど条件にも恵まれていた事で再利用が可能になったそうです。
◇ 世界初の300N/m㎡級の超高強度コンクリート
「大成建設」は、実圧縮強度300N/m㎡(Fc300)級の「大成スーパーコンクリート」のプレキャスト柱を「御茶ノ水ソラシティ」の敷地西側の「(仮称)タウンゲートプラザ」で導入しています。
300N/m㎡とは、1cm四方(サイコロ大)の範囲で3トンの重さに耐えられる強度を示します。コンクリートの強度もここまでくるともはや鉄のレベルですね・・・(笑)
大成建設・プレスリリース(2011/09/14)
世界初の300N/m㎡級の超高強度コンクリートの実物件適用
タワークレーン2基で建設しています。
思いっきり逆光ですが、北西側から見た様子です。
北西角から見た様子です。敷地西側の地盤面が1階床レベルとなります。手前に地上約3,000㎡、地下約1,400㎡の憩いの広場「(仮称)タウンゲートプラザ」が設けられます。
3階から上は構造が切り替わるので、2階がトラス構造となっています。
2階と3階の間の階高が低い部分は「中間階免震」となっています。「御茶ノ水ソラシティ」は、「中間階免震システム」を採用しています。
免震装置の「積層ゴムアイソレータ」が見えます。
西側が高く、東側が低いかなりの傾斜地に建設されています。敷地北側の坂道は「淡路坂」という名称のようです。
敷地東側部分です。地上階のように見えますが、敷地東側は地盤面が地下2階床レベルとなります。
カーテンウォールの取り付けが始まっています。
南側から見た様子です。2階と3階の間の階高が低い「中間階免震」がよく分かります。
このあたりで南東側に建設中の「WATERRAS(ワテラス)」と歩行者通路で結ばれます。
東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」から「御茶ノ水ソラシティ」を経由して「WATERRAS(ワテラス)」まで、歩行者通路でダイレクトに結ばれます。
「WATERRAS(ワテラス)」と結ばれる部分は、「御茶ノ水ソラシティ」の2階床レベルの高さに見えますが、傾斜地にあるので地下1階の床レベルの高さになります。
敷地南側の「軍艦山」の石垣は、保存・再生されます。場所がイマイチよく分かりませんが、敷地内のレンガ擁壁も保存・再利用されます。
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