大田区 「東急多摩川線」と「京急空港線」を連絡する新空港線「蒲蒲線」は実現可能か?
-新空港線「蒲蒲線」-
「京浜急行」の京急蒲田駅付近の全線高架供用が2012年10月21日に決まりました。それ以外にも国際空港化した「羽田空港」のアクセス鉄道がいろいろ話題になっています。「東急多摩川線」と「京急空港線」を連絡する「蒲蒲線」もその一つです。
新空港線「蒲蒲線」は、「東急多摩川線」と「京急空港線」を連絡するために、JR・東急の蒲田駅と京急蒲田駅の間の約800mを地下ルートで結ぶ新線を整備する構想です。
新線は、東急多摩川線の「矢口渡駅」と「蒲田駅」の間で分岐し、東急多摩川線と京急空港線の線路に沿うように単線で地下を走り、京急空港線の「糀谷駅」と「大鳥居駅」の間の地上で合流します。
新線には、東急の蒲田駅直下に「東急蒲田地下駅」、京急蒲田駅付近の地下に「南蒲田駅」を設置する計画になっています。新線の延長は約3.1kmです。
新空港線「蒲蒲線」整備の効果
(1) 大田区内の移動利便性の向上
(2) ターミナル機能を持つ蒲田エリアの発展に寄与
(3) 羽田空港へのアクセス強化
(4) 東京メトロ副都心線以北エリアとのアクセス性向上
(5) 羽田空港~蒲田~副都心~池袋以北を結ぶネットワーク拡充
(6) 緊急時のう回ルート確保
-相互直通運転は出来ない-
「東急多摩川線」と「京急空港線」の相互直通運転が一番理想ですが、2つの線路は「軌間」が違います。
京急線は標準軌の1435mm、東急線は狭軌の1067mmです。線路を3本にする「三線軌条」もしくは「フリーゲージトレイン」にすれば相互直通運転は実現可能ですが、容易ではありません。
苦肉の策として、「東急蒲田地下駅」で、同一ホームで乗り換える方法が検討されています。
相互直通運転が出来ないと効果が大幅に薄れますが、埼玉県からは東武東上線・西武池袋線→東京メトロ副都心線→東急東横線→東急多摩川線と乗り換え無しに「東急蒲田地下駅」まで接続されます。
-新空港線「蒲蒲線」は実現可能か?-
「東急電鉄」は、政治力が凄いのか分かりませんが、今まで支線だった「目黒線」や「大井町線」を幹線化してドル箱に変えてきました。「多摩川線」の幹線化も夢ではないかも知れません。
ただ肝心の「京浜急行」は消極的なようです。京急本線の利用客が減少する可能性があるので当然です。
「蒲蒲線」の構想自体はかなり前から存在します。今まで実現しなかったのでこれからも実現する可能性は低いかもしれませんが、私的には是非実現してほしいプロジェクトの1つです!
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