ソフトバンク 「スプリント・ネクステル」の買収を正式発表 世界3位の移動体通信事業者に!
-ソフトバンクがスプリント・ネクステルを買収!-
私が東京(首都圏)の撮影ツアーに行っている間に2つの大きなうれしい出来事がありました。
1つ目は「山中伸弥教授」のノーベル医学・生理学賞の受賞、2つ目はソフトバンクによる「スプリント・ネクステル」の買収発表です。
ソフトバンクは、「イー・アクセス」の買収を発表したばかりですが、2012年10月11日(木)の夕方からNHKなどがソフトバンクによる「スプリント・ネクステル」の買収を伝え始め、10月15日にソフトバンクが記者会見を開き正式発表しました。
ソフトバンク・プレスリリース(2012/10/15)
当社によるスプリントの戦略的買収(子会社化)について
ソフトバンクは米国の「スプリント・ネクステル」との間で約1兆5709億円(201億米ドル)の投資を行うことについて最終的な合意に至りました。
ソフトバンクは「スプリント・ネクステル」の株式の約70%を保有することになり、子会社化します。取締役会は10名で構成され、内6名はソフトバンクが任命権を持ちます。
買収対象となる「スプリント・ネクステル」は、米国1位の「ベライゾン・ワイヤレス」、2位の「AT&T」に続く米国第3位のモバイルキャリアで、契約数は約5600万件、米国内シェアは約16%を占めます。
現在のソフトバンクグループ(ソフトバンク、イー・アクセス、ウィルコム)の合計契約数3930万件と合わせるとグループ合計で約9600万件の契約数となり、「ベライゾン・ワイヤレス」や「AT&T」に匹敵する規模になります。
日本3位+米国3位の合算により、移動体通信売上高の合計は約2.5兆円(半期)となり、「チャイナモバイル」、「ベライゾン・ワイヤレス」に次いでグループで世界第3位となる予定です。
主要通信会社移動体売上高(2012年1~6月期)
1位 チャイナモバイル(中国) 約3.3兆円
2位 ベライゾン(アメリカ) 約2.8兆円
-- ソフトバンク+スプリント 約2.5兆円
3位 AT&T(アメリカ) 約2.5兆円
4位 ボーダフォン(イギリス) 約2.4兆円
5位 NTTドコモ(日本) 約2.1兆円
6位 ドイツテレコム(ドイツ) 約1.9兆円
ただしまだ難関があります。「米司法省」や「米連邦通信委員会(FCC)」など規制当局の承認が必要になります。
また安全保障の観点から、「米外国投資委員会(CFIUS)」の審査も受ける必要もあります。これらの承認が得られない場合は買収は破談になります。
-孫正義社長の気になる発言-
孫社長は「アメリカへの挑戦は簡単なものではないと思っている。しかし挑戦をしないということはもっと大きなリスクになるのかもしれない。日本は少子化をはじめ、世界の中でもさまざまなリスクを背負った危険な国になりつつあるのかもしれない。だから、日米両方で大きな基盤を作ることが、安全の鍵になる」と米国市場進出の意義を語りました。
「(日本は)世界の中でもさまざまなリスクを背負った危険な国になりつつある」 円高などの六重苦+巨大地震のリスク+解決不可能な領土問題などを指していると思われます。
これらのリスクを軽減するのが、政治家の仕事ですが、政治家は内向きの政争に明け暮れています。
私には、孫社長の発言は「このまま日本政府が何もしなかったら、本社をアメリカに移転しますよ!」という警告のように感じました。
私は、「ソフトバンク」、「日産自動車」、「パナソニック」の3社のいずれかが巨大企業の本社海外移転の第一号にならないか心配しています。
どこか1社が本社を移転すると堰を切ったように本社の日本脱出が始まる可能性があります。政治家にその危機感が全く感じられないのが非常に不安です。
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