容積率移転のマジック! 竣工した「丸の内永楽ビルディング」
-丸の内永楽ビルディング-
2012年10月1日に「大手町フィナンシャルシティ」が竣工し、「東京駅・丸の内駅舎」がグランドオープンしました。
「東京駅・丸の内駅舎」の復元工事費約500億円は、周辺の超高層ビルへ容積率を移転する事によって確保したことが話題になっています。
実はあまり知られていませんが、「三菱UFJ信託銀行本店ビル」北側にあった「東銀ビルヂング」、「住友信託銀行東京ビル」、「三菱UFJ信託銀行東京ビル」の3棟を一体的に建て替えるプロジェクトである「(仮称)丸の内1-4計画」も容積率移転が行われています。
「(仮称)丸の内1-4計画」の正式名称は「丸の内永楽ビルディング」で、2012年1月19日に竣工、2012年2月2日に竣工式が行われました。
概要は、東京都の資料では、地上27階、塔屋2階、地下4階、高さ150.0m、敷地面積6,361.61㎡、延床面積139,684.30㎡となっています。
「丸の内永楽ビルディング」は、本来ならこれ程の延床面積は確保出来ません。近隣からの容積率移転というマジックを使用しました。
敷地南側に隣接する「日本工業倶楽部会館・三菱UFJ信託銀行本店ビル」に係る「丸の内一丁目特定街区」を本計画敷地に拡大して指定を受け、配分容積率の移転を行っています。更に「パレスホテル」からの未利用容積率の移転も行われています。
北東側から見た下層階の様子です。「丸の内ビルディング」や「新丸の内ビルディング」と共通する「三菱地所設計」伝統のデザインとなっています。
低層部は、地区計画並びにガイドラインに定められている丸の内地区を象徴する100尺(約31m)ラインとなっています。
北東角部分です。
北側のエントランスです。
地下1階~地上2階までが商業ゾーンの「iiyo!!(イーヨ!!)」となっています。2012年3月2日にグランドオープンしました。
「iiyo!!(イーヨ!!)」には飲食18店、物販4店など計26店が出店しています。地下1階が中心ですが、地上1階・2階にも西側の「丸の内仲通り」側に店舗があります。
北西側から見た様子です。オフィス部分は、東西64.100m×南北73.950mです。1フロアあたり約3,135㎡(約948坪)、天井高2,850mmの無柱空間となっています。
これは、東西68.400m×南北68.400m、1フロアあたり約3,126㎡(約946坪)の「新丸の内ビルディング」より少し広いです。
| 固定リンク
「121 東京都・千代田区②」カテゴリの記事
- TOKYO TORCH(トウキョウトーチ) 地上62階、 高さ約385mの「Torch Tower(トーチタワー)」 2024年8月27日の建設状況(2024.08.30)
- 怒涛の勢いで超高層ビルが集積する東京駅周辺 今から18年前の2006年(2006年3月30日撮影)の空撮 東京駅周辺はこんなに変わった!(2024.08.15)
- 千代田区 JR飯田橋駅西口再開発の第五弾 高さ約130mの「富士見二丁目3番地区第一種市街地再開発事業」 再開発組合の設立を認可!(2024.08.09)
- 都心最大級総延床約110万㎡ 地上48階、高さ約234mの「(仮称)内幸町一丁目街区中地区 セントラルタワー」 2024年6月下旬の状況(2024.07.20)