新宿駅南口地区基盤整備事業 新宿駅新南口ビル(仮称) 2013年末の建設状況
-新宿駅新南口ビル(仮称)-
「新宿駅新南口ビル(仮称)」は、「新宿駅南口地区基盤整備事業」の中の1つで、「高島屋タイムズスクエア」の北側にあった旧新南口駅舎跡に建設中の超高層ビルです。
概要は、地上33階、地下2階、高さ約170m(建築計画のお知らせでは168.16m)、延床面積約111,000㎡となっています。竣工は2016年春を予定しています。
地下1階・2階は駐車場、1階~5階は商業施設(JR東日本子会社のルミネ約9,400㎡)、6階~33階はオフィスを予定しています。
新宿駅新南口ビル(仮称)の概要
◆ 計画名-新宿駅南口地区基盤整備事業 新宿駅新南口開発ビル
◆ 所在地-東京都渋谷区千駄ヶ谷五丁目他
◆ 階数-地上33階、地下2階
◆ 高さ-約170m(建築計画のお知らせでは、最高部168.16m、軒高167.31m)
◆ 敷地面積-18,699.08㎡(敷地全体)
◆ 延床面積-約111,000㎡
◆ 構造-鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造
◆ 基礎工法-RC現場打ち杭
◆ 地震対策-制振構造
◆ 用途-オフィス(6階~33階)、店舗 (1階~5階)、文化交流施設
◆ 建築主-東日本旅客鉄道(JR東日本)
◆ 設計者・監理者-ジェイアール東日本建築設計事務所
◆ 施工者-大林組、鉄建建設、大成建設JV
◆ 着工-2013年09月(本体工事)
◆ 竣工-2016年春予定
JR線の埼京線・湘南新宿ラインのホームから見ると「駅新南口ビル(仮称)」は、JR線に隣接している事が分かります。2013年9月から本体工事が始まっています。
2013年9月に着工した本体工事に先立って、「連続地中壁掘削機」により強固な「RC地中連続壁」を構築済みです。
JR線に隣接しているためビルの建設により軌道が浮き上がったり沈んだりする事は絶対に許されません。そのため線路に隣接する場合、強固な「RC地中連続壁」を構築する場合が多いです。
● アースドリル掘削機
「アースドリル掘削機」で、「場所打ちコンクリート杭」の構築を行っています。新宿駅周辺の超高層ビルでは珍しい杭基礎です。
新宿駅周辺には、強固な地盤の「東京礫層(とうきょうれきそう)」が比較的浅い場所にあるので、「東京礫層」を支持地盤とする直接基礎の超高層ビルが多いです。
● 拡底バケット
「アースドリル掘削機」に「拡底バケット」を装着して、三角フラスコのような「場所打ちコンクリート拡底杭」を構築します。
● 「鉄筋かご」の建込み
「アースドリル掘削機」で掘削した掘削孔に「鉄筋かご」を建込んでいます。
● スライムクリーナー
「スライムクリーナー」で「スライム処理」を行います。スライム処理は掘削完了後に行う「一次スライム処理」と鉄筋かごを建込んでコンクリートを打設する直前に行う「二次スライム処理」があります。
掘削時に発生し、杭の底に沈殿したスライムをそのままにしておくとコンクリートと混ざり杭の支持力に深刻な悪影響を及ぼします。そのために徹底的に除去します。
● 構真柱建込み架台
「構真柱(こうしんちゅう)」の姿は確認出来ませんでしたが、「構真柱建込み架台」があるので、この現場は「逆打ち工法」で建設されているようです。
● 安定液プラント
「安定液」の製造・循環・廃棄を行うプラントです。使用した「安定液」の中で、良液は再度掘削に使われ、再度使用に耐えないものは、廃液として処分されます。
地中を掘削する場合、掘削孔の中が空洞だと地下水圧などによって土砂が崩れてしまいます。
そのために水よりも少し粘り気のある「安定液(水とベントナイトなど)」を入れて、地下水が孔内に染み出すのを防ぎ、土砂が崩れるのを防ぎます。
● 安定液タンク
「安定液」を貯めておくタンクです。
● 山留め壁
敷地北側の「山留め壁」は、「シートパイル(鋼矢板)」を「アースアンカー」で支えています。敷地東側と南側は、「ソイルセメント柱列壁工法」で「山留め壁」を構築しています。
北西側から見た様子です。
「甲州街道」から見た様子です。
柱が宙に浮いています。柱の底が地下1階床の梁の高さです。この下には強固な「RC地中連続壁」が構築済みと思われます。「RC地中連続壁」は、地下外壁と地下階の柱を兼ねていると思われます。
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