サンシャイン60 3種類のダンパーを組み合わせる工法で長周期地震動対策工事を実施!
-サンシャイン60-
「サンシャインシティ」では、巨大地震が発生した際に予想される長周期地震動に対する安全性を一層高めることを目的に、「サンシャイン60」において、新たに開発されたダンパーを含む3種類のダンパーを組み合わせる日本初の工法で長周期地震動対策工事を実施します。
設計者・監理者は「三菱地所設計」と「鹿島建設」にて組織する「サンシャインシティオフィス棟長周期地震動対策工事実施設計・工事監理共同体」、施工者は「鹿島建設」で、2014年3月中旬に着工し、2016年9月末に竣工の予定です。
鹿島建設・プレスリリース(2014/03/05)
サンシャイン60 長周期地震動対策工事に着手
工事概要
◆ 工事名-サンシャイン60 長周期地震動対策工事
◆ 工事内容-(1)HiDAX-e(高性能オイルダンパー)×252ヶ所(6階~38階)、(2)ハニカムダンパー(鋼製弾塑性ダンパー)×228ヶ所(4階~60階)、(3)S-Lockダンパー(変形制御ダンパー)×186ヶ所(7階~39階)
◆ 建築主-サンシャインシティ(三菱地所の連結子会社)
◆ 設計者・監理者-三菱地所設計
◆ 施工者-鹿島建設
◆ 工事期間-2014年03月17日~2016年09月30日予定
● サンシャイン60の長周期地震動対策
「サンシャイン60」では、3種類のダンパーを効果的に配置して揺れのエネルギーを吸収します。3種類のダンパーを組み合わせる工法は国内で初めてです。
(1) HiDAX-e(高性能オイルダンパー)
6階~38階のビル側面の避難バルコニー部には、一般的なオイルダンパーの約2倍のエネルギー吸収能力を持つ高性能オイルダンパー「HiDAX-e」を252ヶ所設置します。
(2) ハニカムダンパー(鋼製弾塑性ダンパー)
4階~60階のビル側面の避難バルコニー部には、壁や梁などの構造躯体に組み込んで揺れを吸収させる「ハニカムダンパー(鋼製弾塑性ダンパー)」を228ヶ所設置します。
(3) S-Lockダンパー(変形制御ダンパー)
7階~39階の共用部廊下のコア部天井内梁には、新開発の「S-Lockダンパー(変形制御ダンパー)」を186ヶ所設置します。
● 新宿三井ビルディングの長周期地震動対策
三井不動産は、鹿島建設の施工により「新宿三井ビルディング」において、長周期地震動が発生した場合の揺れを大幅に低減させるため、超大型制震装置「TMD(チューンド・マス・ダンパー)」を屋上に設置します。
三井不動産・ニュースリリース(2013/07/29)
「新宿三井ビルディング」で長周期地震動の揺れを半減 日本初 屋上に超大型制震装置(約1,800t)を設置
「新宿三井ビルディング」屋上の棟屋の両側に、超大型制震装置TMD(D3SKY)×6基設置します。
振り子式の1基300トンの錘(すい)×6基設置し、錘(すい)が揺れることで建物の振動エネルギーを吸収して地震の揺れを大幅に抑制します。
更に、低層階コア部に高性能オイルダンパー(HiDAX-e)×48台設置し、建物の揺れに応じてダンパーのオイル流量を制御することにより地震の揺れを抑制します。
TMDとオイルダンパーの設置により、直下型地震から長周期地震動まで、地震の規模や特性にかかわらず制震効果を発揮します。
東日本大震災の長周期地震動に当てはめると揺れを半分以下に低減、揺れの時間も6分の1程度に抑えます。
● 新宿センタービルの長周期地震動対策
大成建設が「新宿センタービル」に2008年10月~2009年7月の工期で、長周期地震動対策として「軸力制御オイルダンパー」を合計288台設置しています。東日本大震災でも効果を発揮しました。
大成建設(PDF)
新宿センタービルの耐震バリューアップ工事の内容
大成建設(PDF)
東北地方太平洋沖地震 新宿センタービルの観測結果と制振効果
写真では「ブレース」しか見えませんが、ブレースの下にオイルダンパーが設置されています。24層(15階~26階、28階~39階)×12台(各階)=288台の「軸力制御オイルダンパー」を設置しています。
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