リニア中央新幹線 「JR東海」が工事実施計画の認可を国交省に申請 2014年10月にも着工へ!
-リニア中央新幹線-
「JR東海(東海旅客鉄道)」は2014年8月26日に、リニア中央新幹線の「工事実施計画」の認可を国土交通相に申請しました。
「工事実施計画」の認可は、「全幹法(全国新幹線鉄道整備法)」による着工前の手続きとしては最終段階となるものです。
JR東海・ニュースリリース(2014/08/26)
中央新幹線品川・名古屋間の工事実施計画(その1)の認可申請について
JR東海・ニュースリリース(2014/08/26)
中央新幹線(東京都・名古屋市間)に関わる補正後の環境影響評価書の送付、公告及び縦覧について
JR東海は認可を得られれば、2014年10月にも工事に着手する方針です。実現不可能な夢物語と思っていた国内屈指の巨大プロジェクトが遂に動き始めます。
労務コストの増加や高性能設備の採用で、総工費は従来見通しより935億円増えました。
これまで5兆4300億円を見込んでいた「品川駅-名古屋駅」間の総工費を5兆5235億円に修正しました。
車両内の電気をまかなう設備を「誘導集電」と呼ばれる非接触型に変更したことが2000億円のコスト増につながり、更に労務単価の上昇分も織り込みました。
中間駅のコンパクト化や土木工法の変更などでコストを減ら予定ですが、補い切れなかったようです。
中央新幹線(東京都・名古屋市間)の概要
◆ 路線延長-285.6km(地上部39.0km、トンネル部246.6km)
◆ 駅(6駅)
(1) 品川駅-東京都港区港南(地下駅)
(2) 神奈川県(仮称)駅-神奈川県相模原市緑区橋本(地下駅)
(3) 山梨県(仮称)駅-山梨県甲府市大津町字入田(地上駅)
(4) 長野県(仮称)駅-長野県飯田市上郷飯沼(地上駅)
(5) 岐阜県(仮称)駅-岐阜県中津川市千旦林字坂本(地上駅)
(6) 名古屋駅-愛知県名古屋市中村区名駅(地下駅)
◆ 車両基地(2ヶ所)
(1) 関東車両基地(仮称)-神奈川県相模原市緑区鳥屋(約50ha)
(2) 中部総合車両基地(仮称)-岐阜県中津川市千旦林川(工場機能含む約65ha)
◆ 変電施設-10ヶ所
◆ 保守基地-8ヶ所(保守用車留置施設含)
◆ 走行方式-超電導磁気浮上方式
◆ 最高設計速度-時速505km
◆ 開業-2027年予定(品川~名古屋間)
品川駅の概要
起点となる「品川駅」の概要です。これまでの環境影響評価手続きで「東京都ターミナル駅」となっていましたが、既設の品川駅への併設となるので、「品川駅」となるようです。
東海道新幹線の「品川駅」の真下の地下約40mに設置します。新幹線のホームに並行する形で、最大幅約60mの巨大な地下空間に島式2年4線ホームを建設します。各ホームには2編成ずつ計4編成のリニアが停車出来ます。
都市部では、「大深度地下利用法」が適用さます。「大深度地下利用法」が適用されると、地上の用地買収や事前の補償が必要ないため、着工がスムーズに進む利点があります。
品川駅の施工概要
「品川駅」の工事は開削工法で行われます。東海道新幹線の通常運行を続けながら地下に大規模な地下新駅を建設する超難工事になり、工期は10年以上に及ぶ見通しです。
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