« JR東日本 東京駅開業100周年記念イベント 山手線では赤レンガ色の「山手線ラッピングトレイン」を運転! | トップページ | さいたま市 竣工したプラムシティ(PLUM CITY)」の「プラウドタワー武蔵浦和マークス」 »

2014年9月 5日 (金)

千代田区 竣工した「御茶ノ水ソラシティ」

Tokyosora140911
-御茶ノ水ソラシティ-

 解体された「御茶ノ水セントラルビル」跡地には、「(仮称)神田駿河台4-6計画」が建設されました。ビルの正式名称は「御茶ノ水ソラシティ」で、2013年4月12日にグランドオープンしました。

 概要は、地上23階、塔屋2階、地下2階の超高層オフィスビルです。「新建築」の2013年5月号によると高さは、最高部109.990m、軒高109,010mのようです。

 地下2階が駐車場・機械室、地下1階が店舗、1階・2階が「アカデミックカンファレンスセンター」、3~5階が大学等教育関連施設、6~23階がオフィスとなっています。エントランスロビーは、地下1階と1階になります。

御茶ノ水ソラシティの概要
◆ 計画名-(仮称)神田駿河台4-6計画
◆ 所在地-東京都千代田区神田駿河台四丁目6番
◆ 交通-JR総武線・中央本線「御茶ノ水」駅徒歩1分、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅徒歩1分、東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水」駅徒歩4分、都営地下鉄新宿線「小川町」駅徒歩6分、JR山手線・京浜東北線・総武線「秋葉原」駅徒歩9分、東京メトロ 日比谷線「秋葉原」駅徒歩12分、つくばエクスプレス「秋葉原」駅徒歩13分
◆ 階数-地上23階、塔屋2階、地下2階
◆ 建物高さ-最高部109.990m、軒高109,010m
◆ 敷地面積-9,547.08㎡
◆ 建築面積-5,686.98㎡
◆ 延床面積-102,231.55㎡(蔵を含む)
◆ 構造-鉄骨造、一部(鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造)
◆ 基礎工法-既存杭(169本)再使用、新築の場所打ちコンクリート拡底杭(99本)
◆ 地震対策-中間階免震システム、2階と3階の間に免震装置(鉛プラグ入り積層ゴム支承、天然ゴム系積層ゴム支承、オイルダンパーを設置)
◆ 用途-オフィス、学校、集会場、店舗、展示場
◆ 建築主-駿河台開発特定目的会社(大成建設、ヒューリック、安田不動産、昭栄、大成有楽不動産)
◆ 設計者-大成建設
◆ 監理者-久米設計
◆ 施工者-大成建設
◆ 着工-2010年11月01日(本体工事着手)
◆ 竣工-2013年02月20日(工事完了)、2013年03月15日(竣工)
◆ オープン-2013年04月12日(グランドオープン)

(備考)
 理由は分かりませんが、竣工後の東京都環境局のHPでは、敷地面積9,200.60㎡、建築面積5,666.26㎡、延床面積102,190.11㎡とすべて違う数値になっています。
 多くの資料で、延床面積102,231.55㎡となっているので、この数値で間違いないと思われます。


Tokyosora140912
南西側から見た様子です。「御茶ノ水ソラシティ」は省エネを重視したビルになっています。南面上部の約2,430㎡に都内オフィスビル最大級の容量150kwを誇る「太陽電池一体型ルーバー」を装備しています。

 西面と東面は、オフィスフロアへの日射熱負荷を大幅に抑制するためにカーテンウォールに「縦型リブ」を取り付けています。


Tokyosora140913
南側から見た様子です。

● 既存杭を最大限に活用
「大成建設」は、「御茶ノ水ソラシティ」の建設において、旧建物の既存杭を撤去せず最大限に活用する工法を、超高層ビルの建設に初めて適用しました。

 旧ビルの杭236本のうち、169本を再使用しました。旧ビルより大きい新ビルの荷重を既存杭だけでは支えきれなかったり、旧ビルと新ビルの建築位置が異なったりするため99本の新たな「場所打ちコンクリート杭」も構築しましたが、既存杭は1本も抜かずに最大限活用しました。

● 中間階免震システム
 「御茶ノ水ソラシティ」は、「中間階免震システム」を採用しています。2階と3階の間に「免震装置」を設置しています。

 44本の柱に2種類の積層ゴム支承(鉛プラグ入り積層ゴム支承、天然ゴム系積層ゴム支承)を設置し、建物外周部に「オイルダンパー」を設置しています。


Tokyosora140914
敷地西側の本郷通りに面した部分は、「ソラシティプラザ」となっています。地上約3,000㎡、地下約1,400㎡の2層合わせて約4,400㎡が公開空地として歩行者に開放されています。


Tokyosora140915
「ソラシティプラザ」の地上部分は約3,000㎡の公開空地を確保しています。植栽もあり、緑を感じられる空間となっています。


Tokyosora140916
「ソラシティプラザ」の地上部分からの東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」への入り口です。


Tokyosora140917
先に見えるのは、「ソラシティプラザ」の地下1階の吹き抜けです。


Tokyosora140918
地下1階への入り口です。


Tokyosora140919
「ソラシティプラザ」の地下1階部分です。地下1階には、広場を囲むように15店舗が並んでいます(別途地上1階に1店舗あり)。


Tokyosora140920
人工地盤を支える柱の直径は40cmと細く、開放感のある空間を実現しています。


Tokyosora140921
大成スーパーコンクリート
 人工地盤を支える直径40cmの柱には、「大成建設」が開発した世界最高強度の実圧縮強度300N/m㎡(Fc300)級の「大成スーパーコンクリート」のプレキャスト柱を採用しています。

 300N/m㎡とは、1cm四方(サイコロ大)の範囲で3トンの重さに耐えられる強度を示します。コンクリートの強度もここまでくるともはや鉄のレベルですね・・・(笑)



Tokyosora140922
「ソラシティプラザ」地下1階からは、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」と直結しています。


Tokyosora140923
南東側から見た様子です。西側が高く、東側が低いかなりの傾斜地に建設されています。


Tokyosora140931
南東角に、「WATERRAS(ワテラス)」と接続する接続ブリッジがあります。「ワテラス」と結ばれる部分は、「御茶ノ水ソラシティ」の2階床レベルの高さに見えますが、傾斜地に建設されているので地下1階の床レベルの高さになります。

 東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」から「御茶ノ水ソラシティ」を経由して「ワテラス」まで、歩行者通路でダイレクトに結ばれます。


Tokyosora140925
敷地南側の様子です。


Tokyosora140926
敷地南側の植栽です。


Tokyosora140927
敷地南西側の「軍艦山」の石垣擁壁(ようへき)は、保存・再生されています。


Tokyosora140928
北東側から見た様子です。西側が高く、東側が低いかなりの傾斜地に建設されています。この部分は、地上階のように見えますが、敷地東側は地盤面が地下2階床レベルとなります。


Tokyosora140929
敷地の東側には、「ワレラス」の敷地内にあった「蔵」を復元しています。


Tokyosora140930
敷地の北側の「淡路坂」は、幅員を広げて歩行者空間を確保しています。「淡路坂」側の石垣擁壁(ようへき)も、保存・再生されています。

|

« JR東日本 東京駅開業100周年記念イベント 山手線では赤レンガ色の「山手線ラッピングトレイン」を運転! | トップページ | さいたま市 竣工したプラムシティ(PLUM CITY)」の「プラウドタワー武蔵浦和マークス」 »

121 東京都・千代田区②」カテゴリの記事