小田急小田原線(代々木上原駅~梅ヶ丘駅間)複々線化事業 Part3:地下化された「下北沢駅」
-小田急小田原線・複々線化事業-
「小田急電鉄」は「東北沢駅~和泉多摩川駅」間の約10.4kmで複々線化事業を実施しています。「小田急電鉄」に関わる部分の投資額は、約3,100億円です。
複々線化事業にあわせて、東京都が事業主体である「連続立体交差事業」を同時に実施しています。
現在は、「小田急小田原線(代々木上原駅~梅ヶ丘駅間)複々線化事業」を進めています。事業区間は、「代々木上原駅~梅ヶ丘駅」間の約2.2kmです。事業期間は2003年度~2018年度の予定です。
Part1 → 地下化された「世田谷代田駅」
Part2 → 地下化された「東北沢駅」
● 最初に地下化、続いて複々線化
上下線を同時に地下に切り替える工事を2013年3月22日(金)終電後に行い、翌日の3月23日(土)初電から、「東北沢駅、下北沢駅、世田谷代田駅」の3駅が地下駅となりました。この区間にあった9ヶ所の踏切が全てなくなり、交通渋滞が解消されました。
本来なら一気に地下化・複々線化を行うべきですが、線路の地下に建設する「直下方式」を採用したため超難工事になりました。
「直下方式」での2層のトンネルは更に工事を困難にします。また「開かずの踏切」を解消するという至上命題もあったため先に下に「急行線」を建設して、次にその上に「緩行線(かんこうせん)」を建設する事になりました。
現在は、残る「緩行線」2線分のトンネル工事、駅舎工事、交差道路の整備などを進めています。複々線化は2017年度、事業完了は2018年度を目指しています。
「東北沢駅、下北沢駅、世田谷代田駅」の3駅が地下化されましたが、Part3として真ん中の「下北沢駅(しもきたざわえき)」をUPします。
「下北沢駅(しもきたざわえき)」は、2013年3月23日(土)にホームが地下にある地下駅になりました。
「下北沢駅」の工事ステップ図です。
「下北沢駅 完成時駅舎イメージ」です。
地下3階のホーム西端から西側(世田谷代田駅側)を見た様子です。「シールド工法」で建設している事が分かります。手前が通常のセメント、奥の黒い部分が「ダクタイルセグメント」です。
「ダクタイルセグメント」は、高強度の設計が可能、急曲線部等の複雑な形状の製作が容易、錆びにくいなどの長所がありますが、高価です。
地下3階のホームです。ホームの部分も「シールド工法(単線シールド2本の間に島式ホームを挿入)」で建設している事が分かります。
地下3階のホームは、現在は「緩行線・急行線兼用」のホームとなっていますが、複々線化完成時には「急行線専用」のホームとなります。
壁には広告用の「デジタルサイネージ」が設置されています。
軌道は「消音バラスト」を敷いた「ラダー軌道」となっています。「バラスト・ラダー軌道」でしょうか? 複々線化完成時には、この軌道は「急行線」となります。
ホーム東側から東側(東北沢駅側)を見た様子です。
地下3階のホームは、複々線化完成時に「緩行線・急行線兼用」から「急行線専用」に切り替わるだけなので、階段やエスカレーターは本設です。
エレベーターも本設です。
売店の「Odakyu SHOP」もあります。
地下2階部分です。現在は仮設の改札内コンコースとなっています。複々線化完成時には、「緩行線(かんこうせん)」のホームとなります。
地下2階の床に「将来の緩行線(上り線)」のラインが描かれています。この下にはすでに軌道が敷かれているのかも知れません。
地下2階の壁には電車も描かれています。
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