千代田区 竣工した「JR神田万世橋ビル & mAAch ecute(マーチ エキュート)神田万世橋」
-JR神田万世橋ビル-
1912年に開業した「万世橋駅」は、東京駅の開業までは東京の一大ターミナルとして鉄道交通の要衝でした。
利用者の減少により1943年に廃駅になりましたが、敷地南側に1936年~2006年まで「交通博物館」が併設されていました。
「旧万世橋駅遺構」の整備活用は、3つのプロジェクトで構成されています。1つ目は「JR神田万世橋ビル」です。
2つ目の「旧万世橋駅遺構整備」では、遺構として残る旧ホームや階段を整備して回遊できるようにしました。
旧ホームの一部である長さ約60m、整備面積約400㎡には、展望テラスやカフェが設置されています。
3つ目の「万世橋高架下開発」では、高架下に開発面積約1,600㎡の商業施設が整備されました。また北側の「神田川」沿いには、長さ約130mの「親水デッキ」も整備されました。
JR神田万世橋ビルの概要
◆ 計画名-神田万世橋ビル(仮称)
◆ 所在地-東京都千代田区神田須田町一丁目25
◆ 交通-JR「秋葉原」駅徒歩4分、JR「御茶ノ水」駅徒歩6分、JR「神田」駅徒歩6分、東京メトロ「淡路町」駅徒歩3分、東京メトロ「御茶ノ水」駅徒歩8分、東京メトロ「神田」駅徒歩2分、東京メトロ「秋葉原」駅徒歩6分、東京メトロ「新御茶ノ水」駅徒歩3分、都営地下鉄「小川町」駅徒歩3分、都営地下鉄「岩本町」駅6分、つくばエクスプレス「秋葉原」駅5分
◆ 階数-地上20階、塔屋2階、地下2階
◆ 建物高さ-最高部99.278m、建築物99.278m、軒高87.728m
◆ 敷地面積-3,272.38㎡
◆ 建築面積-1,631.54㎡
◆ 延床面積-28,452.32㎡
◆ 構造-(地上)鉄骨造、(地下)鉄骨鉄筋コンクリート造
◆ 基礎工法-場所打コンクリート拡底杭
◆ 地震対策-制震構造(X方向にオイルダンパー、Y方向に粘性制震壁を組み込み)
◆ 用途-オフィス(5~20階)、 コンファレンス(3・4階)、保育所(2階)、店舗(1階)
◆ 建築主-JR東日本(東日本旅客鉄道)
◆ 設計者・監理者-ジェイアール東日本建築設計事務所
◆ 施工者-戸田建設
◆ 着工-2010年06月01日(工事着手)、2010年08月10日(起工式)
◆ 竣工-2013年01月(JR神田万世橋ビル竣工)、2013年07月18日(施設全体の工事完了)
◆ オープン-2013年02月(JR神田万世橋ビルオープン)、2013年09月14日(mAAch ecute 神田万世橋オープン)
「JR神田万世橋ビル」です。一足早い2013年1月に竣工しました。北面は採光および眺望を確保するために全面ガラスの「ACW(アルミカーテンウォール)」となっています。オフィスは北面に配置されています。
地震対策としてX方向に「オイルダンパー」、Y方向に「粘性制震壁」を組み込んだ「制震構造」を採用しています。
ビルの四隅(レンガ色の部分)には、高層オフィスビルでは珍しい全開出来る窓があります。
落下防止と雨の吹き込み防止のために、窓の外に植栽帯を設けています。その外側には、ガラス製の落下防止壁が設けられています。
南側(淡路町駅方面)です。南面に「コア(エレベーター、非常階段、トイレ等)」を配置しています。
南側(淡路町駅方面)の下層階の様子です。
東側のエントランス部分です。
配置図です。
「JR神田万世橋ビル」北側の「旧万世橋駅遺構」には、商業施設「mAAch ecute 神田万世橋(マーチ エキュート カンダマンセイバシ)」が、2013年9月14日にオープンしました。
西側から見た様子です。
北東側から見た「旧万世橋駅遺構」です。
「神田川」沿いには、親水デッキが整備されています。
親水デッキは、「神田川」の上には飛び出ていません。
「親水デッキ」が整備されたのは、東側の長さ約130mの部分です。
旧万世橋駅の階段の遺構は、美装化せずにそのまま残しています。
旧万世橋駅プラットフォームを活用した展望テラスです。
しばらく待っていると・・・
中央線快速などの列車が通過する姿を間近で見ることが出来ます。「E233系電車(0番台)」が間近に通過していきます。鉄ちゃんにはたまらないと空間だと思います。
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