中央区 「(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」は、地上45階、高さ約245mの超高層複合ビル!
-八重洲地区の整備計画-
2月16日の「建設通信新聞」で、「(仮称)東京駅前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業」と「(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」の概要が明らかになりました。
完成予想図等 建設通信新聞(2015/02/16)
23万㎡超の複合施設/2丁目北 3棟総延べ約31万㎡/八重洲1丁目東再開発
八重洲口では、「(仮称)東京駅前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業、(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業、(仮称)八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」の3ヶ所で大規模な再開発が計画されています。
引用資料 特定都市再生緊急整備地域の整備計画(PDF)
東京都心・臨海地域(八重洲地区)整備計画都
大プロジェクトなので、2回に分けて特集しています。2回目は中央の「(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」です。
● 八重洲二丁目北地区
「(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」は、施行面積約17,000㎡で、「A-1街区、A-2街区、B街区」の3街区に分かれ、総延床面積約316,000㎡です。
「A-1街区」には、オフィス、店舗、小学校、宿泊施設などからなる地上45階、地下4階、高さ約245m、延床面積約287,100㎡の超高層複合ビルを建設します。
「A-2街区」には、オフィス、店舗等からなる地上9階、地下4階、延床面積約6500㎡のビルを建設します。
「B街区」には、オフィス、店舗等からなる地上14階、地下4階、延床面積約22,400㎡のビルを建設します。
八重洲二丁目北地区の概要
◆ 計画名-(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業
◆ 所在地-東京都中央区八重洲二丁目1、2の一部、3
◆ 階数-(A-1街区)地上45階、地下4階、(A-2街区)地上9階、地下4階、(B街区)地上14階、地下4階
◆ 高さ-(A-1街区)約245m、(A-2街区)不明、(B街区)不明
◆ 施行面積-約17,000㎡(施設全体)
◆ 敷地面積-約15,000㎡(施設全体)
◆ 延床面積-(A-1街区)約287,100㎡、(A-2街区)約6,500㎡、(B街区)約22,400㎡
◆ 用途-(A-1街区)オフィス、店舗、小学校、宿泊施設など、(A-2街区)オフィス、店舗等、(B街区)オフィス、店舗等
◆ 建築主-八重洲二丁目北地区市街地再開発準備組合(事業協力者 三井不動産)
◆ 都市計画コンサルタント-日本設計
◆ 事業コンサルタント-都市ぷろ計画事務所
◆ 着工-2017年度予定
◆ 竣工-2021年度予定
「(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」の予定地を北西側から見た様子です。
● 航空法による高さ制限
「東京駅前八重洲一丁目東地区」の高さ約250mと比べて、「八重洲二丁目北地区」が総延床面積が大きいのに高さ約245mと約5m低いのは、航空法における高さ制限の違いだと思われます。
空港周辺の高さ制限には、各滑走路の前後に設定される(1)進入表面・(2)延長進入表面、各滑走路の周囲に設定される(3)転移表面、空港の「標点」からの距離で決定される(4)水平表面・(5)円錐表面・(6)外側水平表面があります。
東京航空局 → 空港周辺における建物等設置の制限(制限表面)
東京都心部の高さ制限は、空港の中心である「標点」からの距離によってほぼ決まります。現在の羽田空港の「標点」は、「ビッグバード」の少し北側にあります。
八重洲地区は、「円錐表面」による高さ制限を受けます。「円錐表面」の高さ制限は50mごとに1m緩和されます。
「東京駅前八重洲一丁目東地区」と「八重洲二丁目北地区」の超高層棟の位置は、約250m離れているので、250m÷50m=5mで計算が合います。
「東京駅丸の内駅舎」は、大規模建築物等の建築等に係る景観形成基準の保全対象建築物となっています。
そのため「八重洲通」北側の黄色の範囲は建物の高さが制限されます。また「八重洲通」は、ヒートアイランド対策の「風の道」にもなっています。
引用資料 東京都都市整備局
「東京都景観計画」 美しく風格のある東京の再生
「(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」は、「八重洲通」の南側のため「景観形成基準」の高さ制限はありません。
「八重洲通」側の北側に低層棟を配置しているのは、「風の道」を確保するためだと思われます。
「(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」の予定地を北東側から見た様子です。
北東角の「八重洲Kビル」は、今回の再開発には参加しません。
「八重洲Kビル」南側の「スーパーホテルLohas東京駅八重洲中央口」も今回の再開発には参加しません。
「スーパーホテルLohas東京駅八重洲中央口」は、新築して2013年8月17日に開業したばかりです。再開発が長引くとこのように待ち切れないビルが出てきます。
「(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」の中央部には、「中央区立城東小学校」があります。
再開発により移転して近隣の小学校と統合するのかと思っていましたが、用途の中に「小学校」があるので残るようです。どのような小学校になるのか興味津々です。
「中央区立城東小学校」は、「中央区立日本橋城東小学校」と「中央区立京橋昭和小学校」との合併にて新設されて、旧京橋昭和小学校校舎内に1962年4月に開校したようです。
「(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」の予定地を南東側から見た様子です。
八重洲二丁目中地区
今回報道がありませんでしたが、「八重洲二丁目北地区」の南側に「(仮称)八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」が計画されています。対象地には「八重洲ブックセンター」などがあります。
施行面積約20,000㎡で、総延床面積約380,000㎡を想定しています。実施期間は2016年度~2022年度(予定)で、事業協力者として「三井不動産、鹿島建設」が参画しています。
「(仮称)八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」の予定地は、更に南側のため航空法における高さ制限が更に厳しくなります。それでも240m台は確保出来ます。
総延床面積約380,000㎡と巨大なので、下層階を一体化した高さ約240mの超高層ツインタワーの可能性もありますね。
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