成田空港の空港機能強化 「第3滑走路(3,500m)」の整備 & 「第2滑走路(B滑走路)」を3,500mに延伸 一体整備する原案が明らかに!
-成田空港の空港機能強化-
「成田空港」の第3滑走路を第2滑走路の延伸と一体整備する原案が明らかになりました。千葉県と国、地元9市町、成田国際空港会社(NAA)が11月27日開いた4者協議会で滑走路整備の原案が示され、具体策の検討に入ることが決まりました。
日本経済新聞(2015/11/28)
成田空港会社、3500メートル第3滑走路提案
毎日新聞(2015/11/27) 整備案の図面あり
<成田空港>第3滑走路、3500m整備案を提示
「成田国際空港会社(NAA)」は、現在長さ2,500mの「第2滑走路(B滑走路)」を「東関東自動車道」が通る北側方面へ3,500mまで延伸することを提案しました。
「第2滑走路」の延伸後に、第2滑走路から南側の圏央道に近い場所に、長さ3,500mの「第3滑走路(C滑走路)」を建設することも提示しました。
NAAの提案が実現すれば、成田空港の年間発着容量を現在より16万回多い50万回まで引き上げが可能となります。
さらに現行の滑走ルートに比べて航空機が地上を走行する距離を短縮できるため、航空会社の燃料費削減や騒音軽減にもつながります。
両滑走路を提案通り整備する場合、NAAの所有地を除いて、新たに約127万㎡の敷地を取得する必要が生じるようです。
用地取得も含めて整備にかかる費用は約1000億~1200億円程度の見込みだと言う事ですが、今までの空港整備の例から見てどう考えても5,000億円以上かかりますよね(笑)。
第3滑走路(C滑走路)
「第3滑走路(C滑走路)」の最有力案は、「第2滑走路(B滑走路)」の南側に、長さ3,500mの滑走路を建設する事となっています。空撮写真を見ると予定地は、ほとんどが山林や田畑で、民家は少ないように見えます。
「第2滑走路(B滑走路)」との間隔は、「セミオープンパラレル」が提案されていますが、「クロースパラレル」になる可能性もあります。
ちなみに、滑走路間隔の基準は、①クロースパラレル(間隔760m未満)、②セミオープンパラレル(間隔760m~1310m未満)、③オープンパラレル(間隔1310m以上、条件によってはオープンパラレルの間隔1525m以上)となっています。
第2滑走路(B滑走路)を北側に延長
「成田国際空港会社(NAA)」は、現在長さ2,500mの「第2滑走路(B滑走路)」を「東関東自動車道」が通る北側方面へ3,500mまで延伸することを提案しました。
「東関東自動車道」の上を「第2滑走路(B滑走路)」が横断する事になります。滑走路が延長される部分の東関東自動車道は、「切土構造」となっており高さ的には問題ないように見えますが、場合によっては「東関東自動車道」を掘り下げないといけないかも知れません。
第2滑走路(B滑走路)の南側延長は無くなった
「国土交通省」は2014年7月8日に、交通政策審議会航空分科会基本政策部会内の首都圏空港機能強化技術検討小委員会中間とりまとめを発表し、「第2滑走路(B滑走路)」を現状2,500mから3,500mに延長する案が盛り込まれました。
その時にブログに、 ”「B滑走路」北側への延長は考えられないので、「B滑走路」南側の未買収部分を想定していると思われます。この部分を延長すると、「B滑走路」は約3500mになります。” と書きましたが大ハズレでした・・・
この未買収部分に関しては皆さんが知っているように、「成田闘争」のいろいろな経緯があります。部外者の私が軽々しく書く問題ではないのですが、南側への延長は諦めたという事ですね。
● 第3滑走路(C滑走路)の誘導路
「第2滑走路(B滑走路)」の南側延長は無くなりましたが、「第3滑走路(C滑走路)」を第2滑走路の南側のに建設すると、この部分は「第3滑走路(C滑走路)」の誘導路を整備する上で、非常に重要な場所となります。
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