東京都港湾局 青海地区に世界最大規模のクルーズ客船に対応する新客船埠頭を整備 新客船ふ頭ターミナルビルの概要が決定!
-クルーズ客船の客船ふ埠頭備-
日本は、国際空港や港湾(特にコンテナターミナル)の整備で世界の潮流から大きく取り残されています。世界的に大ブームとなりつつある超大型クルーズ客船に対しても後手に回っています。
というのも関東での拠点である横浜港の「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」と東京港の「晴海ふ頭」が共に超大型クルーズ客船が接岸出来ないためです。
世界最大のクルーズ客船は、同型の3隻「オアシス・オブ・ザ・シーズ」、「アルーア・オブ・ザ・シーズ」、「ハーモニー・オブ・ザ・シーズ」です。全長361.0m×幅64.9m×高さ72.0m、総トン数225,282トンと桁違いの巨大さです。
「横浜ベイブリッジ」の桁下高制限55m、「レインボーブリッジ」の桁下高制限52mがあるため航行出来ません。
● 青海地区に新客船ふ埠頭の整備
そこで東京都港湾局は、「レインボーブリッジ」の手前に新客船埠頭の整備に乗り出します。世界最大級のクルーズ客船にも対応できるよう、2020年オリンピック・パラリンピック大会までに、新たな客船ふ頭の整備を進めています。
引用資料 東京都・報道発表資料(2015/12/25)
新客船ふ頭ターミナルビルの概要について
整備されるターミナルビルは、地上4階、高さ約35m×奥行約40m×幅約130m、計画面積約15,000㎡となっています。
新客船ふ頭の整備位置です。
「ターミナルビルの外観イメージ」です。
「開放的なロビーのイメージ」です。
クルーズ船の寄港回数国内No1は博多港
写真は、博多港の「中央ふ頭」にある「博多港国際ターミナル 」です。博多港のクルーズ船寄港回数(国内航路を含む)は、2015年度は国内No1です。
2012年は112回、2013年は38回、2014年は115回、2015年は約260回と急増しています。2016年は約400回とさらに増える見込みです。
クルーズ船寄港回数が多いのは「横浜港、神戸港」のイメージがありますが、それは日本船社が運航するクルーズ船で、外国船社が運航するクルーズ船の場合は状況が一変します。「博多港、長崎港、石垣港、那覇港」などの九州・沖縄の港湾が上位を独占しています。
外国船社が運航するクルーズ船は、中国→台湾→沖縄→九州→韓国→中国(またはその逆)の東シナ海を運航するルートが主力となっています。そのため「神戸港」や「横浜港」まであまり足を延ばしません。
インバウンド観光により、空のルートで「関西国際空港」が急激に復活を遂げているように、海のルートでは九州・沖縄の港湾の台頭により勢力図が激変しつつあります。
● 中央ふ頭の拡張
博多港は、クルーズ船の受け入れ態勢強化に向けて、「中央ふ頭」の北側を約13ha埋め立てて、「中央ふ頭」の岸壁を拡張します。
既存の岸壁部分も含んで、西側に「長さ450m×水深12m」と「長さ370m×水深10m」の接岸場所を整備します。
これにより世界最大のクルーズ船が入港できるようになるほか、大型船の2隻同時接岸も可能になります。
また西側の整備完了後に、埋め立て地の東側部分に「長さ340m×水深9m」の岸壁を整備してクルーズ船や国際フェリーの入港に対応します。
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