JR東日本 中央線「御茶ノ水駅」 人工地盤・耐震補強・ホーム延長 大規模に行われている「JR御茶ノ水駅バリアフリー整備等工事」
-JR御茶ノ水駅バリアフリー整備等工事-
JR御茶ノ水駅は、中央・総武線(各駅停車)と中央快速線の接続や地下鉄との乗り換えもできる鉄道交通の要衝です。
しかし、駅の北側の「神田川」をはじめ、「聖橋」や「お茶の水橋」、「茗渓通り」に囲まれた狭隘(きょうあい)な位置にあることも影響し、これまでバリアフリー設備が未整備でした。
JR東日本は、2013年秋からバリアフリー整備等の改良工事に本格着手しました。バリアフリー整備とあわせて「聖橋口」の駅前広場機能整備も進めます。バリアフリー整備は2018年度、駅前広場機能整備は2020年度までの完了を目指します。
引用資料 JR東日本(PDF:2013/09/03)
JR中央線御茶ノ水駅バリアフリー整備等の本体工事着手について
● バリアフリー整備
「御茶ノ水駅」のホームと線路上空に、御茶ノ水橋口と聖橋口を結ぶ人工地盤(約2,900㎡)を設置します。
各ホームにエレベーター1基、エスカレーター2基を配置し、御茶ノ水橋口~聖橋口への2方向バリアフリールートを整備して利便性の向上を図ります。
● 聖橋口駅前広場機能の整備
バリアフリー整備に合わせて、千代田区と連携して「聖橋口駅前広場機能」の整備も進めます。
新たに整備される駅前広場は約500㎡で、駅舎も現在の茗渓通り側から聖橋側(人工地盤上)に移設されます。
西側の「お茶の水橋」から見た「仮設桟橋」です。中央線の茶ノ水駅は、神田川に沿って構築された盛土上にあり、神田川と台地側切土に挟まれた狭隘(きょうあい)な地形上に位置しています。
そのため神田川に「仮設桟橋」を設置して、「仮設桟橋」の上から工事を行うしか方法がありません。工事名は「御茶ノ水駅改良工事」で「鹿島建設、大成建設JV」により行われています。工期は2012年9月7日~2020年3月31日までとなっています。
河川側盛土耐震補強
JR御茶ノ水駅では、バリアフリー化工事に併せて河川側盛土の「耐震補強工事」も行っています。
「耐震補強工事」の補強方法(標準)です。線路下の土中に「棒状補強材」を埋め込み、大規模地震による崩壊を防止します。
「耐震補強工事」の様子です。
既存の「法面(のりめん)」を補強して「耐震補強工事」を行っている様子が分かります。
ホーム西側から見た神田川に設置された「仮設桟橋」です。
ホーム東側から見た神田川に設置された「仮設桟橋」です。
東側の「聖橋(ひじりばし)」から見た神田川に設置された「仮設桟橋」です。
少し北側から見た様子です。
「神田川」の北岸にゲートが設けられています。
この上に人工地盤を構築して「改札内コンコース、駅施設等」を整備します。
北側の3番線・4番線ホームです。
既存のホームは解体されて、仮設のホームに造り替えられています。このような工事は終電から始発の間に行われますが、気が付かない間に少しずつ変わるので、いつも感心してしまいます。
新しいホームを支える基礎です。現在は仮設のホームを支えています。工事前は「盛土式ホーム」でしたが、「盛土」がすべて撤去されています。
北側の3番線・4番線ホームです。ホーム屋根を支える支柱が仮設の支柱に造り替えられています。ホーム屋根も仮設の屋根に造り替えられています。
ホーム床に黒いゴムマットが敷かれています。「断面図」を見ると上下線の各ホームの中心部分に人工地盤を支えるための柱があります。
上下線の各ホームの中心部分に人工地盤を支えるための「場所打ちコンクリート杭」を新たに構築するようです。ここにもJR千葉駅で活躍した「コンパクトリバース JET-18」が投入されると思われます。
仮設のホーム屋根です。
架線を吊る部分も仮設の鉄骨に造り替えられています。
南側の1番線・2番線ホームです。
既存のホームは解体されて、仮設のホームに造り替えられています。
南側の1番線・2番線ホームです。ホーム床に黒いゴムマットが敷かれています。
既存の柱がまだ残っていますが、ホーム屋根を支える支柱が仮設の支柱に造り替えられています。ホーム屋根も仮設の屋根に造り替えられています。
階段を支える部分も仮設に造り替えられています。
12両編成対応にホームを延長
JR中央線は、2020年度を目途に快速電車へ2階建グリーン車を2両連結させ12両編成運転を行う予定です。
そのため、快速電車が発着する外側の1番線と4番線を、12両編成の列車が停車できるようにホームを延長する工事が行われます。
どの部分が延長されるのか分かりませんが、東京方は延長する余裕が無いので、新宿方の「「お茶ノ水橋口」の橋上駅舎の下が延長されると思われます。
台地側擁壁耐震補強
JR御茶ノ水駅は、1番線のすぐ南側が切土による崖になっている狭隘(きょうあい)な場所にあります。南側の切土による崖の部分も大規模地震による崩壊を防止するために「台地側擁壁耐震補強」を行います。
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