JR千葉駅 駅舎・駅ビル建替え計画 ホームを覆う巨大駅舎の鉄骨建方が進行中!
-JR千葉駅 駅舎・駅ビル建替え計画-
現在のJR千葉駅は、区画整理の一環として1963年に現在の「東千葉駅」がある場所から移転してきたものです。総武本線と成田線が共用だっため、当初は4面8線(現在は5面10線)で開業しました。
その後の千葉市の人口急増により、ホームの増設、千葉都市モノレールの乗り入れなど改良が重ねられてきましたが、根本的な改良をせず継ぎ足して拡張してきました。
千葉駅のコンコースは高架下にあり、天井が低い上に柱が林立しています。また東口と西口が別フロアで分かりにくく、千葉都市モノレールの駅との接続も不便でした。また老朽化も進み、こうした状況を改善すべく、新駅舎の建設に踏み切りました。
引用資料 千葉市・公式HP(2016/03/23)
JR千葉駅駅舎・駅ビル建替え
延床面積約73,800㎡(駅施設他約16,400㎡、エキナカ約8,000㎡、駅ビル約49,400㎡)のホームを覆う巨大駅舎を建設する大規模プロジェクトです。
● 千葉駅・駅ビルの開業時期変更
千葉駅の工事は、基礎工事において予想を超える地中障害物により工程が遅延しているため、新駅舎の開業時期を変更し、2016年秋頃の開業を目指して工事を進めています。
JR東日本・千葉支社(PDF:2015/04/24)
千葉駅工事の遅延に伴い来年秋頃の開業を目指します
変更の概要
◆ 2016年夏頃 → 2016年秋頃 新駅舎、3階エキナカ開業
◆ 2017年春頃 → 2017年夏以降 エキナカ全面開業、駅ビル先行開業(2階以上)
◆ 2018年春頃 → 2018年夏以降 駅ビル全面開業
地上3階の配置図です。
西口改札側の「跨線橋」から見た様子です。ホームを覆う巨大駅舎の建設が行われています。
ホームから見た様子です。ホームの上を覆っています。
橋上駅舎は、西口改札側の「跨線橋」までは到達しませんが、4番線と5番線の軌道上に設ける「西口連絡通路」で直結します。
4番線と5番線の軌道上の「西口連絡通路」をホームから見た様子です。
東側から見た様子です。
ホーム上に橋上駅舎を支える新しい巨大な柱が林立しています。
最終的には、既存のホームは解体されて新しく造り替えられます。
階段の途中にも橋上駅舎を支える新しい巨大な柱が姿を現しています。いかにも難工事だと分かりますが、どうやって工事したんだろう? と感心してしまいます。この階段もやがて解体されるので、今だけ見られる面白い光景です。
非常に難しい場所打ちコンクリート杭の構築
橋上駅舎を支える新しい巨大な柱の基礎は「場所打ちコンクリート杭」です。難しいのが、天井が低く狭い空間での「場所打ちコンクリート杭」を構築です。
JR東日本のプレスリリースを見ると下記の理由により大口径の杭(杭径3.0m)の「場所打ちコンクリート杭」を構築する必要があったそうです。
これらを解決するために「孔壁防護併用場所打ち杭工法(仮称)」と「超低空頭場所打ち杭工法(仮称)」が採用されました。
杭径3.0mが必要なの理由
◆ 線路直上に6層、高さ約30mの駅ビル
◆ 柱が少なく開放的な空間を採用した駅ビル
◆ コスト・工期の観点から地中梁なし
◆ 柱が既存高架橋を貫通し、脚が長い
JR東日本 プレスリリース(2011/09/06)
千葉駅 駅舎・駅ビル建替え 本体工事の着手について
コンパクトリバース JET-18
このマシンは、JR川崎駅で使用されている「場所打ちコンクリート杭」を構築する掘削機です。「コンパクトリバース JET-18」だと思われますが、間違っていたらゴメンナサイ・・・ ちなみにJR千葉駅では、「コンパクトリバースJET-18」が使用されました。
JR東日本 建設プロジェクトを支える新技術
超低空頭場所打ち杭工法(コンパクトリバース JET-18)
鉄建建設 地下空間、地盤・基礎工法技術
超低空頭場所打ち杭工法(コンパクトリバース JET-18)
狭隘(きょうあい)な場所での工事になるので、ビルの建設現場で一般的な「アースドリル掘削機」とは違ったマシンが使用されます。
「場所打ちコンクリート杭」の構築には、大きく分けて「(1)アースドリル工法、(2)オールケーシング工法、(3)リバースサーキュレーション工法」の3工法がありますが、「コンパクトリバースJET-18」は、リバースサーキュレーション工法(ターンテーブル式リバースサーキュレーションドリル)となります。
東口の改札内コンコースです。新しい巨大な柱と撤去される予定の既存の柱が混在しています。
最終的には撤去される既存の柱です。
東口の改札口を改札内コンコースから見た様子です。JR千葉駅は、当分「サグラダ・ファミリア」状態が続きます(笑)。
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