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2016年11月24日 (木)

国家戦略特区 「浜松町ビルディング(東芝ビルディング)」周辺の再開発 「(仮称)芝浦一丁目建替計画」は、高さ約235m、総延床面積約580,000㎡の超高層ツインタワー!

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-(仮称)芝浦一丁目建替計画-

 「野村不動産ホールディングス」が所有する「浜松町ビルディング(東芝ビルディング)」周辺の再開発事業が計画されています。このプロジェクトは「国家戦略特区指定案件」となっています。

 「(仮称)芝浦一丁目建替計画」に係る調査計画書の縦覧が、2016年11月22日~12月1日まで行われているので、休み明けに建設関係の業界紙から報道があると思っていましたが、「日刊建設工業新聞」からドッカーンと発表がありました!

 日刊建設工業新聞(2016/11/24)
 NREG東芝不、野村不/芝浦一丁目建替計画/超高層ビル2棟建設、総延べ58万平米

 野村不動産ホールディングスの「NREG東芝不動産」と「野村不動産」は、「浜松町ビルディング(東芝ビルディング)」を解体し、跡地にホテルやオフィス、商業施設などのが複合する最高さ約235mの超高層ツインタワーを建設します。総延床面積は約580,000㎡を想定しています。

 南側の「S棟」はオフィスとホテル、北側の「N棟」はオフィスと共同住宅(約350戸)として利用する計画です。商業機能などを入れる低層部を通じて両棟を行き来できる構造にし、地下には駐車場を設けます。

● 航空法の高さ制限の特例(最大+40m以上)
 「羽田空港高さ制限回答システム」によると、超高層ツインタワー予定地の航空法での高さ制限の制限高(標高)は、敷地内の南端で約191m、北端で約196mです。

 「国家戦略特区」により高さ制限の特例が認められ、高さが地盤面の標高をプラスするとより高さ制限がより厳しい南側では40m以上の上乗せが認められているようです。

 国家戦略特区「三田三・四丁目地区再開発」も30mくらい上乗せが認められています。「国家戦略特区」恐るべし! 

(仮称)芝浦一丁目建替計画の概要
◆ 所在地-東京都港区芝浦一丁目1番1号
◆ 階数-(S棟)地上46階、地下5階、(N棟)47階、地下5階
◆ 高さ-最高部約235m(S棟、N棟)
◆ 区域面積-約43,000㎡(施設全体)
◆ 総延床面積-約580,000㎡(施設全体)
◆ 用途-(S棟)オフィス、ホテル、(N棟)オフィス、共同住宅(約350戸)、(低層部)商業機能、(地下)駐車場
◆ 建築主-NREG東芝不動産、野村不動産
◆ 調査計画書の作成業務-日建設計
◆ Ⅰ期工事(S棟)-2020年~2023年度予定
◆ Ⅱ期工事(N棟)-2025年~2029年度予定
◆ 全体供用開始-2030年度予定


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「(仮称)芝浦一丁目建替計画」の予定地です。

● 2期に分けて開発
 工事はⅠ期工事(2020年~2023年度)とⅡ期工事(2025年~2029年度)に分けて進める計画で、Ⅰ期工事で敷地南側の「S棟」、Ⅱ期工事で北側の「N棟」をそれぞれ新築します。

(1) Ⅰ期工事では、計画地内の南側にある低層の既存施設「スリーワンプラザ」の解体を2020年度から進め、跡地に地上46階、地下5階、高さ約235mの「S棟」と、地上2階、高さ約10mの低層棟2棟を2023年度までにそれぞれ新築します。

(2) 既存施設である「浜松町ビルディング(東芝ビルディング)」と「東芝浜松町ビル」の入居者には、2024年度中に「S棟」などへ移ってもらいます。

(3) Ⅱ期工事では、既存施設を解体した後、跡地に地上47階、地下5階、高さ約235mの「N棟」と、低層棟3棟をいずれも2029年度までに建設します。「N棟」の供用開始は2030年度を想定しています。



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世界貿易センタービルの展望台「シーサイド・トップ」から見た「(仮称)芝浦一丁目建替計画」の予定地です。

 「(仮称)芝浦一丁目建替計画」の定点観測は、世界貿易センタービルの展望台「シーサイド・トップ」からが最適ですが、残念ながら「世界貿易センタービル」も再開発により解体されます・・・


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浜松町ビルディング(東芝ビルディング)

 「浜松町ビルディング(東芝ビルディング)」です。地上40階、塔屋1階、地下3階、高さ165.9mのオフィスビルです。「東芝ビルディング」として、1984年3月に竣工しました。

 現在は、「NREG東芝不動産(野村不動産ホールディングス95%、東芝5%)」が所有し、ビル名は「浜松町ビルディング(東芝ビルディング)」となっています。

 「耐震補強・長周期地震動対策工事」が行われ、地震による水平方向の揺れを吸収する「ダイナミックスクリュー」と「オイルダンパー」を、低層階を中心に102ヶ所設置しました。

浜松町ビルディング(東芝ビルディング) の概要
◆ 所在地-東京都港区芝浦一丁目1番1号
◆ 交通-JR、東京モノレール「浜松町」駅徒歩5分、都営地下鉄大江戸線・浅草線「大門」駅徒歩8分、ゆりかもめ「日の出」駅徒歩6分
◆ 階数-地上40階、塔屋1階、地下3階
◆ 高さ-最高部165.9m 
◆ 敷地面積-34,506.91㎡
◆ 建築面積-14,741.10㎡(東芝浜松町ビルを含む場合16,464.58㎡)
◆ 延床面積-162,612.86㎡(東芝浜松町ビルを含む場合176,567.92㎡)
◆ 構造-鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造
◆ 地震対策-制震構造(水平方向の揺れを吸収するダイナミックスクリューとオイルダンパーを低層階を中心に102ヶ所設置)
◆ 用途-オフィス、店舗
◆ 建築主-港建物、第一生命保険
◆ 設計者-清水建設
◆ 施工者-清水建設、鹿島建設JV
◆ 着工-1981年08月
◆ 竣工-1984年03月

(備考) 高さは、最高部166.65m、軒高165.8mという資料もあります。


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東芝本社(浜松町)
 「浜松町ビルディング(東芝ビルディング)」を芝浦運河越しの南東側から見た様子です。東芝の本社機能が集中しているようなイメージがありますが、本社機能のかなりの部分が川崎市の「スマートコミュニティセンター(ラゾーナ川崎東芝ビル)」に移転しています。

 現在、東芝の本社機能は、東京都港区の「浜松町ビルディング(東芝ビルディング)」と川崎市の「スマートコミュニティセンター(ラゾーナ川崎東芝ビル)」にあります。

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