渋谷区 地上47階、高さ約230mの「渋谷駅街区開発計画Ⅰ期(東棟)」 2017年4月上旬 非常に珍しい「マストコラムクライミング方式」のタワークレーンが登場!
-渋谷駅地区駅街区開発計画-
前回の撮影から時間があまり経っていませんが、友人が営業成績優秀者に選ばれて4月上旬に東京本社に出張に行ったので、ついでに渋谷を撮影してきてもらいました。
渋谷駅周辺では複数の大規模な再開発が計画されています。その中で最大規模のプロジェクトが「渋谷駅地区駅街区開発計画」です。
「渋谷駅地区 駅街区開発計画」は、JR渋谷駅の東側に地上47階、地下7階、高さ229.706mの東棟、西側に地上13階、地下5階、高さ約76mの西棟、東棟と西棟の間に、山手線・埼京線の線路とホームを覆う形で、地上10階、地下2階、高さ約61mの中央棟を建設します。
● 日本最大級の規模を誇る屋外展望施設を設置!
渋谷を訪れる人々に対する都市の魅力をさらに高めるため、「東棟」の最上部に、屋外と屋内からなる展望施設を設置します。
引用資料 東京急行電鉄(PDF:2015/07/02)
渋谷駅街区開発計画Ⅰ期(東棟)への展望施設設置について ~日本最大級の規模を誇る屋外展望施設が渋谷駅直上に誕生~
超高層ビルの屋上を全面的に活用したものでは日本最大級の規模を誇り、その開放感は圧倒的です。渋谷随一の高さから、代々木公園の後方に広がる新宿の超高層ビル群、六本木・都心方面、そして富士山に至るまで、遮るものがない素晴らしい眺望が広がります。
渋谷駅地区駅街区開発計画の概要
◆ 所在地-東京都渋谷区渋谷二丁目24番1他
◆ 階数-地上47階、地下7階(東棟)、地上10階、地下2階(中央棟)、地上13階、地下5階(西棟)
◆ 高さ-最高部229.706m、建築物229.706m(東棟)、約61m(中央棟)、約76m(西棟)
◆ 敷地面積-15,275.55㎡(施設全体)
◆ 建築面積-18,216.49㎡(施設全体)
◆ 延床面積-276,010.18㎡(施設全体)、約181,000㎡(東棟)
◆ 構造-鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
◆ 基礎工法-直接基礎、一部杭基礎
◆ 用途-物販店舗、飲食店舗、オフィス、駅施設、駐車場等
◆ 事業主体-東京急行電鉄、東日本旅客鉄道(JR東日本)、東京地下鉄(東京メトロ)
◆ 設計者-渋谷駅周辺整備計画共同企業体(日建設計、東急設計コンサルタント、ジェイアール東日本設計事務所、メトロ開発)
◆ デザインアーキテクト-日建設計、隈研吾建築都市設計事務所、SANAA事務所
◆ 施工者-東急建設、大成建設JV
◆ 着工-2014年06月10日(準備工事)
◆ 竣工-2019年07月末予定(東棟)、2028年03月末予定(中央棟、西棟)
◆ 開業-2019年度予定(東棟)、2027年度予定(中央棟、西棟)
(注意) 建築面積が敷地面積を上回るのは、西棟付近に設ける「西口アーバンコア」が道路上に架かっており、敷地面積には含まれないものの建築面積には含まれるためです。
「屋外展望施設」のイメージです。「屋外展望施設」は屋上全体を使い、広さは約3,000㎡です。周囲は全面ガラス張りの回廊となり、一部に階段状の高低差を設けます。
「屋外展望施設と富士山の眺望イメージ」です。
「渋谷ヒカリエ」のスカイロビーから見た「渋谷駅街区開発計画Ⅰ期(東棟)」の建設現場です。
少し方向を変えた様子です。
少し方向を変えた様子です。
この現場は「逆打ち工法」を採用しています。
逆打ち工法
「逆打ち工法」では、地上階は上に向かって、地下階は下に向かって構築します。地下階は地下1階→地下2階→地下3階→地下4階→地下5階→地下6階→地下7階と下に向かって構築するので、このような工法を「逆打ち工法」と言います。
4階(5FL)部分の鉄骨建方が行われています。
東側に2基目のタワークレーンが登場しました。
マストコラムクライミング方式
なんと「マストコラムクライミング方式」のタワークレーンです。私がタワークレーンの構造を意識するようになって、「オンワードパークビルディング」以来の2度目の遭遇です。めったに見る事の出来ない非常に珍しいタワークレーンです。
「マストコラムクライミング方式」のタワークレーンは、一般のタワークレーンのマスト(支柱)に代えて、建物の本節鉄骨柱(兼用柱)をクレーンのマストにして立てていく工法です。
マストコラムクライミング方式のメリット
● 鉄骨建方が終了した段階で、直ちに床の施工が可能となり、クレーン周りの開口部をなくすことが出来る。
● 最上階の開口部がふさがるので、下の階が天候に左右されることが少なくなり、早い段階で仕上げ工事に着手することが出来る。
● 一般のタワークレーンのベース架台、マストが不要な為、組立解体の工期を短縮することが出来る。
アップです。このように「ベース架台」と「マスト」がありません。建物の本節鉄骨柱(兼用柱)でタワークレーンを支えています。
オンワードパークビルディング
「オンワードパークビルディング」の計画名だった「(仮称)オンワードホールディングス本社ビル新築工事」の建設現場で稼働していた「マストコラムクライミング方式」のタワークレーンです。
地上から見た「マストコラムクライミング方式」のタワークレーンです。
地上から見た「渋谷駅街区開発計画Ⅰ期(東棟)」です。
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