木造建築はここまで進化した! 柱・梁・筋交が全て木造の純木造 「玉川学園」が国内最大規模の地上9階の木造学生寮を建設!
-玉川学園・学生寮建設工事-
東京都町田市の「玉川学園」は、キャンパス内に地上9階の木造学生寮を建設します。木造学生寮としては国内最大の規模です。2021年3月の着工、2022年12月の竣工を目指します。
引用資料 玉川大学・玉川学園(2019/08/06)
教育施設では日本初!国内最大級 中高層純木造耐火建築の学生寮建設に着手!2022年竣功予定
構造体(柱・梁・筋交)がすべて木造の純木造耐火建築物となるほか、内装材に学内の間伐材を一部活用するなど、環境に優しく寮生が過ごしやすい温かみのある居住空間を目指します。
基礎は「免震構造」を採用、木造部分への地震力の入力を低減し、安全性と経済性を兼ね備えた計画とします。構造材には国産カラマツを使った高強度LVL材(木材の薄い板を、繊維方向をそろえて積層・接着した木質材料)を開発しました。
接合部は鋼板とドリフトピン(柱や梁、筋交を接合する際に用いる棒状の金具)を用い、新しいピンの配置を実験で検証することで、コスト削減と施工性の向上を目指します。
1階~5階は2時間耐火構造、6階~9階は1時間耐火構造となります。柱、梁には国土交通大臣認定を取得した燃え止まり型の木質耐火部材を採用します。木造軸組床の2時間耐火仕様の採用は日本初です。柱、梁の表面材には国産のスギを使用し、木のぬくもりのある空間とします。
木造建築は火に弱いというイメージがあります。また日本は非常に地震が多いです。そういうこともあり、日本人は大規模な木造建築にはどうしても否定的になってしまいます。しかし、技術の進歩により、日本でも地上9階の木造建築が建設可能になりました。建設ヲタとして、ちょっと感動しました!
玉川学園・学生寮建設工事の概要
◆ 所在地-東京都町田市玉川学園
◆ 階数- 地上9階、地下0階
◆ 高さ-最高部約31m
◆ 敷地面積-約332,317㎡(施設全体)
◆ 建築面積-約850㎡
◆ 延床面積-約6,150㎡
◆ 構造-木造(柱・梁・筋交が全て木造の純木造)
◆ 地震対策-基礎免震構造
◆ 建築主-学校法人玉川学園
◆ 設計者-久米設計
◆ 設計協力-株式会社シェルター(燃え止まり型の木質耐火部材 COOL WOOD)
◆ 施工者-(未定)
◆ 2021年03月予定
◆ 2022年12月予定
「内観イメージ」です。
「構造概要」です。 地震対策として「基礎免震構造」を採用します。地上階は「木造軸組工法」を採用します。木造軸組工法は、柱や梁、筋交などの軸組で建物を支える、日本で古くから発達してきた伝統工法です。
COOL WOOD(クールウッド)
燃え止まり型の木質耐火部材には、株式会社シェルターが開発した「COOL WOOD(クールウッド)」を採用します。「COOL WOOD」は、燃え止まり層に石こうボードを使用した木質耐火部材です。
株式会社シェルター・公式ホームぺージ
COOL WOOD
加工しやすく、デザインやコストに合わせて様々な木材で製造可能です。柱や梁の外観は木質のため、木の温もりを活かした建物に仕上げることができます。「日本、カナダ、スイス」で特許取得しています。
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