川崎市 入札不調により着工が遅れる新本庁舎 地上25階、約116mの「川崎市新本庁舎整備事業」はいつ着工するのか?
-川崎市新本庁舎整備事業-
「川崎市」は、戦後急速に発展し人口が急増したため次々と周辺に庁舎を増やしていきました。それだけでは足りず民間のビルを借りています。典型的なタコ足市役所です。
庁舎機能は、市所有の4棟の庁舎と8棟の民間賃借ビルの計12棟の建物に分散しています。分散化により、行政サービスの低下や庁内執行体制の非効率化が生じており、民間ビルの賃借に伴い多額の賃借料負担が生じています。
「川崎市」は建て替えにより、新本庁舎と第3庁舎、民間ビル1棟(川崎御幸ビル)の計3棟に機能を集約します。建築史的価値が高いとされる現本庁舎はいったん解体し、1938年に創建された当時の姿の一部を超高層棟の南側に新築して復元します。
「川崎市役所第2庁舎」は、暫定的な耐震補強工事を実施していますが、抜本的な耐震対策のために建て替えが不可避となっています。第2庁舎は解体し、跡地にイベントが開催できる広場を整備します。
引用資料 川崎市・公式ホームページ
本庁舎等の建替えについて
● 川崎市新本庁舎超高層棟新築工事の入札不調
「川崎市」は「川崎市新本庁舎超高層棟新築工事」の着工を2019年7月を予定していました。しかし、2019年3月8日に入札、2019年月20日に開札の「川崎市新本庁舎超高層棟新築工事」について、建設コストの上昇等により、条件を満たす応札が無かったことから入札不調となりました。
川崎市 公式ホームページ(PDF:2019/03/25)
川崎市新本庁舎超高層棟新築工事の入札不調及び関連工事の入札中止について
川崎市は、設計・積算の一部見直しや見積もり再徴集を行った上で、2019年11月にも再公告する方針です。「川崎市新本庁舎超高層棟新築工事」の契約は当初予定より12カ月遅れの2020年4月になる見通しです。
川崎市新本庁舎整備事業の概要
◆ 所在地-神奈川県川崎市川崎区宮本町1番地 ほか5筆の一部
◆ 階数-地上25階、地下2階
◆ 高さ-最高部116.00m
◆ 事業区域面積-7,833.28㎡
◆ 敷地面積-6,002.11㎡(新本庁舎敷地)、約1,309㎡(第2庁舎跡地広場)
◆ 建築面積-4,355.00㎡
◆ 延床面積-63,200.00㎡(容積率対象面積54,400.00㎡)
◆ 構造-(地上)鉄骨造、(地下)鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
◆ 基礎工法-場所打ちコンクリート拡底杭
◆ 地震対策-中間階免震構造(天然ゴム系積層ゴム支承、鉛プラグ挿入型積層ゴム支承、弾性すべり支承、オイルダンパー)、オイルダンパー、座屈拘束ブレース
◆ 用途-庁舎
◆ 建築主-川崎市
◆ 設計者-久米設計
◆ 着工-2019年07月上旬予定(当初計画)
◆ 竣工-2022年度予定(新本庁舎の完成)、2024年06月下旬予定(広場の完成)
◆ 概算事業費-約440億円(当初計画)
「階層構成計画」です。
「25階平面図」です。360度、ほぼ全周を見る事が出来る「展望ロビー」と「スカイデッキ」が整備されます。これは本当にうれしいですね!
「断面計画」です。
「構造計画概要」です。超高層棟の構造は「(地上)鉄骨造、(地下)鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造」で、基礎工法は「場所打ちコンクリート拡底杭」です。
地震対策として、4階下に「免震層」を設ける「中間階免震構造(天然ゴム系積層ゴム支承、鉛プラグ挿入型積層ゴム支承、弾性すべり支承、オイルダンパー)」を採用します。免震下部にも「オイルダンパー、座屈拘束ブレース」を設置します。
「動線計画」です。
「川崎市新本庁舎整備事業」の予定地を南西側から見た様子です。手前に「復元棟」、奥に「超高層棟」を建設します。
「超高層棟」の建設予定地を北東側から見た様子です。
内部の様子です。
旧庁舎地下解体工事を先行!
既存建物の地上躯体の解体工事はかなり前に終わっています。「旧庁舎地下解体工事」は2019年度に先行して分割発注する予定で、2019年9月にも工事着手する予定です。新築工事着手までに地上躯体の解体工事を完了させておくことで、コスト的リスク要因を減少させるとともに、全体工期の短縮を図ります。
「第2庁舎」は、解体されて広場が整備されます。
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