-日経平均株価-
兜町には、兜町の象徴である「平和不動産」が所有する「東京証券取引所ビル」があります。地上15階、塔屋2階、地下3階、延床面積49,627.82㎡で、バブル期の1988年4月に竣工しました。
2020年11月6日の「日経平均株価」の終値は、前日比219円95銭高の2万4325円23銭と大幅に4日続伸しました。2018年10月2日のバブル崩壊後高値(終値2万4270円62銭)を更新し、1991年11月13日(終値2万4416円23銭)以来29年ぶりの高値水準となりました。
「日本銀行」だけでなく、アメリカやヨーロッパの中央銀行が大規模な金融緩和を続ける中、行き場をなくしたマネーが株式市場に流れ込んでいます。景気の回復を伴わない株高を「金融相場」と呼びます。日本の場合は「日本銀行」の買い支えしているので「官製相場」とも言われています。
「コロナ禍」で経済が停滞している中で、株価だけが上がっている今の状況は異常かも知れません。それでも私は好意的に捉えています。株価が下がると実体経済に更に深刻なダメージを与えるからです。
● NT倍率(日経平均株価÷TOPIX)
「日経平均株価」を「TOPIX(東証株価指数)」で割った値を「NT倍率」と呼びます。2000年以降は、概ね9.5~12.5前後で推移していましたが、ここ数年は「NT倍率」の値が急上昇しています。
2020年11月6日の「日経平均株価」の終値は24,325.23、「TOPIX」は1,658.49です。24,325.23÷1,658.49=14.67です。終値ベースで1980年4月25日の14.72以来40年ぶりの高水準です。
「日経平均株価」は、東証一部上場企業のうち、225銘柄を抽出したにすぎません。それに対して、「TOPIX」は東証一部上場企業すべてを対象にしています。
「日経平均株価」がバブル崩壊後高値を更新したのに、「TOPIX」は2018年1月に付けた終値ベースの直近高値1911.07を大幅に下回っています。東証一部上場企業の中でも格差が大きく広がっている事が分かります。
時価総額上位20社(2020年11月6日終値時点)
01 トヨタ自動車 22,902,979百万円
02 ソフトバンクグループ 14,047,732百万円
03 NTTドコモ 12,556,140百万円
04 キーエンス 12,406,024百万円
05 ソニー 11,532,383百万円
06 日本電信電話 8,950,360百万円
07 ファーストリテイリング 8,006,440百万円
08 任天堂 7,611,785百万円
09 リクルートホールディングス 7,519,887百万円
10 中外製薬 7,436,546百万円
11 KDDI 6,889,497百万円
12 第一三共 6,774,603百万円
13 日本電産 6,630,683百万円
14 ダイキン工業 6,532,045百万円
15 信越化学工業 6,099,943百万円
16 ソフトバンク 5,854,679百万円
17 三菱UFJフィナンシャル・グループ 5,796,796百万円
18 オリエンタルランド 5,711,754百万円
19 武田薬品工業 5,459,031百万円
20 エムスリー 5,272,955百万円
キーエンス
超高収益企業として有名な「キーエンス」ですが、新大阪駅の近くに「キーエンス本社・研究所」があります。地上21階、地下1階、高さ約111mです。
● 工場を持たない「ファブレス経営」
「キーエンス」は、社員の平均年収が非常に高い会社として有名です。事業内容は、「センサー、測定器、画像処理機器、制御・計測機器、研究・開発用解析機器、ビジネス情報機器」となっています。
「キーエンス」は、工場を自前で持たない「ファブレス経営」です。そのため、設備関連費や労務費が極端に少ないのです。その分を研究開発に投資して、圧倒的な商品開発力を誇っています。
ホームページには、 ”新商品の約7割は「世界初」もしくは「業界初」。お客様の欲しいというモノだけをつくっていたら、「世界初・世界最高」を生み出すことはできません。” と書かれています。
ソニー
日本の大手電機メーカーは、海外との競争に敗れてほぼ全滅状態ですが、「ソニー」だけは唯一例外です。医療従事者を対象とした医療ポータルサイト「m3.com」のサービスを行っている時価総額20位の「エムスリー」もソニーが34.0%出資するソニーの関係会社です。正に勝ち組ですね!(日立製作所もギリギリ勝ち組かな?)
「ソニー」は、今は完全復活を遂げていますが、一時期はリストラに聖域を設けず、資産売却を加速していました。日本の電機メーカーの中でも「負け組」の烙印を押されていました。数年前までがまるでウソのような復活ぶりです。
● コロナ禍の中でも上方修正
2021年3月期の連結業績見通しは、8月時点の予想より2,000億円多い8兆5000億円(前期比2.9%増)、最終利益は2,900億円多い8,000億円(前期比37.4%増)を見込みます。
任天堂
「任天堂」は2020年11月5日に、2021年3月期第2四半期の連結業績(2020年4月1日~2020年9月30日)を発表しました。2021年3月期連結の業績予想を上方修正し、過去最高の純利益を更新する見通しになったと発表しました。これまでの最高は、携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」や「Wii」が好調だった2009年3月期で、12年ぶりに上回る見込みです。
● 20のゲームタイトルがミリオンセラーを達成!
ゲームソフトの合計販売本数は1億25万本(前年同期比71.4%増)と1億本を突破しました。任天堂以外の他社製も含めて20のゲームタイトルがミリオンセラーを達成しました。
2020年3月20日に発売した「あつまれ どうぶつの森」は引き続き良好に推移し、販売本数が1,427万本(累計2,604万本)に達しました。2020年7月17日に発売した「ペーパーマリオ オリガミキング」が282万本、2020年9月18日に発売した「スーパーマリオ 3Dコレクション」が521万本を売り上げるなど、新規タイトルも好調な滑り出しを見せました。