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2021年10月 3日 (日)

「東京海上日動ビル」の建て替え 地上19階、高さ約100m、延床面積約125,000㎡の世界最大規模の木造ハイブリッド構造による超高層オフィスビルに!

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-東京海上日動ビルの建て替え-
 「東京海上日動ビル」は、行幸通りの北側の超一等地に建っています。「本館」は、丸の内の超高層ビルの黎明期の1974年2月に「東京海上ビルディング」として竣工、丸の内のシンボルのような超高層ビルです。
 本館は1976年に「BCS賞」を受賞しています。「本館」に続いて、1986年12月に「新館」が竣工しました。「本館、新館」を合わせた敷地面積は約10,147㎡です。

 「東京海上日動ビル」に本店機能を置く「東京海上ホールディングス、東京海上日動火災保険、東京海上日動あんしん生命保険」の3社は、三菱地所が開発した「TOKYO TORCH(トウキョウトーチ) 常盤橋タワー」に本店を移転します。2021年12月から順次移転を開始し、2022年6月までに移転を完了する予定です。 

 「東京海上日動火災保険」が、千代田区にあり本館と新館で構成する「東京海上日動ビル」の建て替えを計画しています。2021年12月から順次開始する本店機能の移転に連動、ビルを建て替えて防災機能などを強化します。

● 木造ハイブリッド構造の超高層オフィスビル!
 「東京海上ホールディングス」および「東京海上日動火災保険」は、現在の東京海上日動ビル本館および新館を一体で建て替えて建設する新・本店ビル計画のコンセプトをまとめました。

 柱や床などの構造材を含め、これまで他に例のないレベルで国産木材を利用し、世界最大規模の「木造ハイブリッド構造」による超高層オフィスビルをめざします。地震対策として「免震構造」を採用します。

 東京海上ホールディングス(PDF:2021/09/30)
 新・本店ビル計画のコンセプトについて

 新・本店ビルは、ビジネス・歴史・文化が共存する街「丸の内」の美しい街並みに調和し、日本の玄関口である東京駅と緑豊かな皇居外苑を結ぶシンボリックな場所に相応しい、洗練された気品のあるデザインをめざします。

東京海上日動ビルの建て替えの概要
◆ 所在地-東京都千代⽥区丸の内⼀丁目2番1号(住居表⽰)
◆ 交通-JR「東京」駅、東京メトロ丸の内線「東京」駅、東京メトロ東西線・半蔵門線「大手町」駅、都営三田線「大手町」駅、東京メトロ千代田線「二重橋前」駅
◆ 階数-地上19階、地下3階
◆ 高さ-建物高さ約100m
◆ 敷地面積-約10,147㎡
◆ 延床面積-約125,000㎡
◆ 構造-木造ハイブリッド構造
◆ 地震対策-免震構造
◆ 用途-オフィス(本店ビル)、駐車場等
◆ 建築主-東京海上ホールディングス、東京海上日動火災保険
◆ 解体工事-2022年10月予定
◆ 竣工-2028年度予定


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東京海上日動ビル 本館
 
「東京海上日動ビル 本館(旧:東京海上ビルディング)」を北東側から見た様子です。「本館」は、丸の内の超高層ビルの黎明期の1974年2月に竣工しました。概要は、地上25階、塔屋2階、地下4階、高さ108.1m、延床面積約63,120㎡です。当初は、地上30階、高さ約128mで計画されていましたが、皇居の美観を損ねるとして、軒高が約100mに変更されました。


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東京海上日動ビル 新館
 
「東京海上日動ビル 新館」を南東側から見た様子です。「新館」は、1986年12月に竣工しました。概要は、地上16階、地下4階、延床面積約52,620㎡です。


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「東京海上日動ビル(本館、新館)」を西側から見た様子です。南側の「本館」と北側の「新館」を合わせた敷地面積は約10,147㎡です。建て替え後の延床面積は約125,000㎡です。

 「東京海上日動ビル 本館」の延床面積約63,120㎡+「東京海上日動ビル 新館」の延床面積約52,620㎡=約115,740㎡です。建て替え後の延床面積は10,000㎡弱しか増えません。

● 大手町・丸の内・有楽町地区まちづくりガイドライン
 このあたりは、航空法以外にも皇居周辺の景観等を守るために、「大手町・丸の内・有楽町地区まちづくりガイドライン」として、高さ制限があります。「東京海上日動ビル(本館、新館)」の高さ制限は、お堀側の西側半分が100m、東側半分が150mですが、全体でも高さ100mに抑えるようです。


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住友林業のW350計画

 「住友林業」は、2041年までに東京都内(千代田区丸の内に設定)に木材を主部材(木材比率9割の木鋼ハイブリッド構造)とした超高層ビルを建設する構想を発表しました。建築予定の建物の規模は地上70階、高さ約350mです。

 引用資料 住友林業(2018/02/08)
 街を森にかえる環境木化都市の実現へ 木造超高層建築の開発構想W350計画始動

 「うっそー! そんなアホな! 実現する訳がない!」とツッコミ所が満載の到底実現不可能な荒唐無稽な構想のように思えますが、「東京海上日動ビル」の建て替えのリリースを見ると夢物語ではないような気がしてきました。

W350計画の概要
◆ 想定立地-東京都千代田区丸の内
◆ 階数-地上70階
◆ 高さ-約350m
◆ 建築面積-約6,500㎡
◆ 延床面積-約455,000㎡
◆ 構造-木鋼ハイブリッド構造(内部は純木造)
◆ 地震対策-鉄骨制振ブレース(筋かい)を配置
◆ 用途-店舗、オフィス、ホテル、住宅
◆ 設計協力-日建設計
◆ 竣工-2041年を目標
◆ 総工費試算-約6,000億円



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