スーパーゼネコン5社(鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設、竹中工務店) 2022年3月期の決算が出揃う 20年前の2002年3月期と比較してみた!
-スーパーゼネコン5社-
2022年3月期の決算が続々と発表されています。スーパーゼネコンも5月12日に「大林組、清水建設」、5月13日に「鹿島建設、大成建設」の決算発表がありました(写真提供読者さん)。
建設業界は、原材料価格の高騰などの影響を受けて、経営環境は厳しい状況が続いています。更に、新型コロナウイルス感染症による工期の遅れが目立つようになってきました。
スーパーゼネコンは、「鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設、竹中工務店(売上高順)」の5社を指します。「鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設」は上場企業ですが、「竹中工務店」は非上場企業です。
5社の2022年3月期連結決算(売上高/営業利益)
1位 鹿島建設-2,079,695百万円(123,382百万円)
2位 大林組-1,922,884百万円(41,051百万円)
3位 大成建設-1,543,240百万円(96,077百万円)
4位 清水建設-1,482,961百万円(45,145百万円)
5位 竹中工務店-1,260,400百万円(46,300百万円)
(備考)「鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設」は、2022年3月期連結決算です。「竹中工務店」は、2021年12月期連結決算です。「竹中工務店」は非上場企業ですが、上場企業の「決算短信」に相当する「決算概要」を発表しています。
● 20年前の2002年3月期決算
今から20年前の決算が知りたくて、押し入れに保管していた東洋経済の「会社四季報」や日本経済新聞の「会社情報」を引っ張り出してきました。スーパーゼネコン5社の2022年3月期連結決算と2002年3月期連結決算にほとんど変化が無いので愕然としました。
かつては、世界企業番付・フォーチュン「Global(グローバル)500」の世界の大企業の売上高ランキングにランクインしていたスーパーゼネコンですが、今は1社も入っていません。
日本のGDPはこの20年間ほとんど増えていません。スーパーゼネコン5社は、海外比率が高い「鹿島建設」でも26%くらいしかありません。市場はほとんどが日本国内です。日本経済の停滞が、スーパーゼネコン5社の業績に如実に現れています。
5社の2002年3月期連結決算(売上高/営業利益)
1位 鹿島建設-2,060,353百万円(42,320百万円)
2位 大成建設-1,673,834百万円(55,525百万円)
3位 清水建設-1,584,038百万円(51,821百万円)
4位 大林組-1,403,671百万円(17,622百万円)
5位 竹中工務店-1,226,400百万円(17,300百万円)
(備考)「鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設」は、2002年3月期連結決算です。「竹中工務店」は、2001年12月期連結決算です。「竹中工務店」のみ営業利益の部分が「経常利益」となります。
売上高1位 鹿島建設
「鹿島建設」の2022年3月期(2021年4月1日~2022年3月31日)の連結業績は、売上高2,079,695百万円(前年比+9.0%)、営業利益123,382百万円(前年比△3.1%)です。
鹿島建設(PDF:2022/05/13)
2022年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
● 2023年3月期の連結業績予想
2023年3月期(2022年4月1日~2023年3月31日)の連結業績予想は、売上高2,270,000百万円(前年比+9.2%)、営業利益108,000百万円(前年比△12.5%)となっています。
売上高2位 大林組
「大林組」の2022年3月期(2021年4月1日~2022年3月31日)の連結業績は、売上高1,922,884百万円(前年比+8.8%)、営業利益41,051百万円(前年比△66.7%)です。
三井不動産(PDF:2022/05/12)
2022年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
● 2023年3月期の連結業績予想
2023年3月期(2022年4月1日~2023年3月31日)の連結業績予想は、売上高2,050,000百万円(前年比+6.6%)、営業利益100,000百万円(前年比+143.6%)となっています。
売上高3位 大成建設
「大成建設」の2022年3月期(2021年4月1日~2022年3月31日)の連結業績は、売上高1,543,240百万円(前年比+4.3%)、営業利益96,077百万円(前年比△26.4%)です。
大成建設(PDF:2022/05/13)
2022年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
● 2023年3月期の連結業績予想
2023年3月期(2022年4月1日~2023年3月31日)の連結業績予想は、売上高1,800,000百万円(前年比+16.6%)、営業利益97,000百万円(前年比+1.0%)となっています。
売上高4位 清水建設
「清水建設」の2022年3月期(2021年4月1日~2022年3月31日)の連結業績は、売上高1,482,961百万円(前年比+1.8%)、営業利益45,145百万円(前年比△54.9%)です。
清水建設(PDF:2022/05/12)
2022年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
● 2023年3月期の連結業績予想
2023年3月期(2022年4月1日~2023年3月31日)の連結業績予想は、売上高1,960,000百万円(前年比+32.2%)、営業利益71,500百万円(前年比+58.4%)となっています。
売上高5位 竹中工務店
「竹中工務店」の2021年12月期(2021年1月1日~2021年12月31日)の連結業績は、売上高1,260,400百万円(前年比+1.8%)、営業利益46,300百万円(前年比+16.5%)です。
竹中工務店(2022/02/28)
2021年度(第84期)決算概要 及び 次期業績見通し
● 2022年12月期の連結業績予想
2022年12月期(2022年1月1日~2022年12月31日)の連結業績予想は、売上高1,295,000百万円(前年比+2.7%)、営業利益39,000百万円(前年比△15.9%)となっています。
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