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2022年8月 7日 (日)

新横浜に本社がある世界唯一のオンリーワン企業 半導体検査装置メーカーの「レーザーテック」  2023年6月期は驚異的な好決算を予想!

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レーザーテック-
 新横浜駅近くの神奈川県横浜市港北区新横浜二丁目10-1に「レーザーテック」の本社があります。「レーザーテック」は、EUVマスクプランクス欠陥検査装置やEUVマスク欠陥検査装置を供給する世界唯一のオンリーワン企業として注目されています。

 「レーザーテック」は2022年8月5日に「2022年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」を発表しました。2023年6月期予想は、売上高は55%増の1,400億円、営業利益は29%増の420億円と、いずれも過去最高を見込みます。

 半導体の微細化に向けて競争が激しくなるなか、最先端の「EUV(極端紫外線)」露光技術に対応した検査装置の販売の好調が続きます。「電気自動車(EV)」の普及によるパワー半導体の需要増なども追い風となります。顧客の半導体メーカーへ納入済みの台数が増加したことで、サービスの売上高も増えます。

 新規の受注高見通しは7%減の3,000億円としました。決算説明会では「受注の予想は難しいが、最先端のEUV関連の投資は引き続き強い。今後も工場新設の計画が具体化してくる」と述べました。納期の長期化で、期末受注残高は前期末比43%増の5,292億円を見込みます。

● グローバルニッチ戦略
 「レーザーテック」は、「グローバルニッチ戦略」を採用しています。グローバルニッチ市場とは、世界市場の中で高い技術力が必要ですが大企業が参入するほど市場は大きくなく、一方で中小企業には経験や技術の点で参入が極めて困難な市場です。

 「レーザーテック」は、半導体製造装置の中でも「マスクブランクス(半導体デバイスを製造する元となるガラス基板)」と「マスク」の検査装置に特化して、EUV向け装置を供給する世界唯一のオンリーワン企業となっています。

 最大のライバルは、アメリカに本社を置く半導体検査装置メーカーで世界シェアNo.1の巨人「KLAコーポレーション」です。「KLAコーポレーション」がEUV向け検査装置に参入するのは時間の問題だと思います。それまでに「レーザーテック」は企業規模を大きくして、「KLAコーポレーション」が参入しても資金力で対抗できる企業規模にしておく必要があります。


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レーザーテック(Lasertec)

 「レーザーテック」は、日本の企業では珍しい6月決算を採用しています。「レーザーテック」は2022年8月5日に「2022年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」を発表しました。

 レーザーテック 決算短信(PDF:2022/08/05)
 2022年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

 2022年6月期(2021年7月1日~2022年6月30日)の連結決算では、売上高90,378百万円(前年比28.7%増)、営業利益32,492百万円(前年比24.6%増)となりました。

 売上高が900億円を突破しました。これは企業予想の83,000百万円を大幅に上回り、アナリスト予想(コンセンサス)の88,480百万円も上回るサプライズ決算でした。

 第1四半期までで、売上高9,110百万円(営業利益2,019百万円)、第2四半期までで、売上高36,929百万円(営業利益12,803百万円)、第3四半期までで、売上高53,565百万円(営業利益16,542百万円)と3四半期ま伸び悩んでいたので、第4四半期で一気に伸ばしたことが分かります。

● 2023年6月期の連結業績予想
 2023年6月期の連結業績予想(2022年7月1日~2023年6月30日)は、売上高140,000百万円(前年比54.9%増)、営業利益42,000百万円(前年比29.3%増)と、売上高・営業利益共に過去最高の業績予想をしています。

 ちなみにアナリスト予想(コンセンサス)では、売上高168,017百万円(前年比85.9%増)、営業利益70,114百万円(前年比115.8%増)と驚異的な好決算を予想しています。

レーザーテックの連結決算(売上高/営業利益)
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1998年6月       5,988百万円    1,103百万円
1999年6月       4,495百万円       665百万円
2000年6月       4,781百万円       762百万円
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2001年6月       6,550百万円    1,389百万円
2002年6月       6,524百万円    1,271百万円
2003年6月       6,156百万円    1,005百万円
2004年6月       7,504百万円    1,169百万円
2005年6月       9,972百万円    1,911百万円
2006年6月     12,033百万円    2,963百万円
2007年6月     15,874百万円    3,895百万円
2008年6月     14,136百万円    3,100百万円
2009年6月       9,266百万円    △657百万円
2010年6月       8,931百万円       746百万円
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2011年6月     12,722百万円     2,441百万円
2012年6月     12,337百万円     3,088百万円
2013年6月     11,397百万円     2,149百万円
2014年6月     13,607百万円     3,097百万円
2015年6月     15,187百万円     4,722百万円
2016年6月     15,291百万円     4,428百万円
2017年6月     17,369百万円     4,960百万円
2018年6月     21,252百万円     5,685百万円
2019年6月     28,769百万円     7,941百万円
2020年6月     42,572百万円   15,062百万円
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2021年6月     70,248百万円   26,074百万円
2022年6月     90,378百万円   32,492百万円

2023年6月期予想
2023年6月   140,000百万円   42,000百万円(会)
2023年6月   168,017百万円   70,114百万円(コ)

(備考) (会)は会社予想、(コ)はアナリスト予想(コンセンサス)です。コンセンサスは頻繁に変更されます。上記のコンセンサスは2022年8月7日時点の数値です。


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2023年6月期製品別予想

 「2023年6月期 製品別予想(売上/受注/受注残)」です。アナリスト予想(コンセンサス)が会社予想より遥かに売上高を高く予想しているのは、「受注高・受注残高」が大きく積み上がっているためです。

 引用資料 レーザーテック(PDF:2022/08/05)
 2022年6月期 決算説明会資料

 それにしても、2022年6月期の売上高903億円の会社が、2023年6月期末受注残高の予想が5,292億円とは凄まじいです。素人考えでは、生産をもっと増やせは売上高が更に伸びるのに!と思いますが、技術があまりにも高度過ぎて生産を増やす事が非常に難しいです。

 「レーザーテック」は、装置の納入時点で売上計上するのではなく、納入先で「(1)装置の納入、(2)立ち上げ作業、(3)装置が正常に作動する事を確認」した上での売上計上となります。無理して装置の納入しても売上にはなりません。


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EUV関連装置

 EUV関連の半導体製造装置は非常に高価で、「ASML」の「EUV露光装置」は1台が200億円以上と言われています。「レーザーテック」の検査装置はそこまで高くありませんが、それでもかなり高価です。

 「レーザーテック」は価格を非公表ですが、1台数億円から十数億円でと言われています。中でも高額なのが、EUVマスクプランクス欠陥検査装置「ABICS E120」が1台約40億円、EUVマスク欠陥検査装置「ACTIS A150」が1台60億~80億円と言われています。

● ファブレス企業
 「レーザーテック」は、最先端装置の研究開発や試作品の製造などは行っていますが、装置の生産は日本国内企業に委託する「ファブレス企業」で、事業運営の効率性を高めています。



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