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2022年9月 7日 (水)

日本橋エリアで最高・最大級 地上52階、高さ約284mの「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 新築工事」 2022年8月30日の建設状況

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日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業-
 
国家戦略特区の「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」は、日本橋の日本橋川沿いで計画されている大規模再開発プロジェクトです。歴史的建造物の「日本橋野村ビル」を保存するほか、船着き場の増設などによって舟運の活性化と観光需要の受け入れを図ります。日本橋川上空を通る首都高速道路の地下化を視野に、水辺を生かした施設配置なども想定しています。

 「日本橋一丁目中地区市街地再開発組合」は、再開発施設の建設に向け、既存建物の解体工事を「清水建設」の施工で2020年11月10日に着工しました。解体する既存施設は27棟です。

 「三井不動産」と「ヒルトン」は、「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」のブランディング及びマネジメント契約を締結しました。ホテルは三井不動産が開発、ヒルトンが運営し、2026年の開業を目指します。

 「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」は、「C街区」の39階~47階までの9フロアに展開します。60㎡以上のゆったりとしたキングルーム含め全197室の客室に、3つのレストランとウォルドーフ・アストリアの象徴でもあるラウンジ&バー「ピーコック・アレー」のほか、屋内プール、スパ、フィットネスセンター、宴会場、チャペルを備える予定です。

● 2021年12月6日に着工!
 「三井不動産」と「野村不動産」は、日本橋一丁目中地区市街地再開発組合の一員として、「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」を推進していますが、2021年12月6日に着工しました。竣工は2026年3月末の予定です。

 引用資料 三井不動産(PDF:2021/12/07)
 日本橋川沿い再開発第一弾、新たなランドマークとなる日本橋エリア最高・最大級のミクストユース開発 「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」着工 ZEB/ZEH認証・DBJ Green Building認証の取得など、次世代の新たな街づくりが始動

日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業の概要
◆ 計画名-日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 新築工事
◆ 所在地-東京都中央区日本橋一丁目30番~32番(地番)
◆ 交通-東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅直結、都営地下鉄浅草線「日本橋」駅直結、東京メトロ半蔵門線「三越前」駅徒歩3分、JR線「東京」駅徒歩10分
◆ 階数-(C街区)地上52階、塔屋2階、地下5階、(B街区)地上7階、地下2階、(A街区)地上4階、地下1階
◆ 高さ-(C街区)最高部約284m、(B街区)最高部約31m、(A街区)最高部約32m
◆ 敷地面積-(C街区)約15,560㎡、(B街区)約2,060㎡、(A街区)約1,370㎡、
◆ 建築面積-(C街区)約12,600㎡、(B街区)約1,200㎡、(A街区)約1,100㎡
◆ 延床面積-(C街区)約368,700㎡、(B街区)約6,500㎡、(A街区)約5,100㎡
◆ 構造-(C街区)鉄骨造、一部(鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造)、(B街区)鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造、(A街区)鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造
◆ 基礎工法-杭基礎、直接基礎
◆ 用途-(C街区)オフィス、商業施設、ホテル、居住施設、MICE施設、ビジネス支援施設、駐車場等、(B街区)共同住宅、商業施設、(A街区)業務施設、商業施設
◆ 客室数-197室(ウォルドーフ・アストリア東京日本橋)
◆ 総戸数-約100戸(C街区)、約50戸(B街区)
◆ 建築主-日本橋一丁目中地区市街地再開発組合(参加組合員 三井不動産、野村不動産)
◆ 都市計画・事業コンサルタント・基本設計・実施設計・監理-日建設計
◆ デザインアーキテクト-日建設計、ペリ・クラーク・ペリ・アーキテクツ(PELLI CLARKE PELLI ARCHITECTS,INC.)
◆ 施工者-日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業建設共同企業体「(C街区)清水建設、(B街区)清水建設・錢高組JV、(A街区)大林組」
◆ 解体工事-2020年11月10日~2022年03月31日予定
◆ 着工-2021年12月06日
◆ 竣工-2026年03月末予定
◆ 開業-2026年予定(ホテル)
◆ 総事業費-約3,120億円


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「外観イメージパース(中央通り北西方向から)」です。デザインアーキテクトには、日本橋三井タワー、日本橋室町三井タワーをデザインした「ペリ・クラーク・ペリ・アーキテクツ(PELLI CLARKE PELLI ARCHITECTS,INC.)」を起用しています。


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「鳥瞰パース(夜景)」です。


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「日本橋川沿い低層部外観イメージ(右からA街区、B街区)」です。

A街区
 「日本橋野村ビル旧館」は、「自由様式」を標榜した建築家安井武雄により、1930年に竣工しました。三層構成を踏襲しながら柱型をなくし、東洋風の意匠を纏わせた折衷様式のデザインであり、貴重な近代建築物として中央区指定有形文化財に指定されています。「日本橋野村ビル旧館」の風格ある外観を保存活用する事で、日本橋の伝統と文化を受け継ぎつつ地域全体のさらなる賑わい形成を図ります。

B街区
 中央区指定有形文化財である「A街区」との一体感ある景観を醸成し、日本橋川の水辺空間にふさわしいヒューマンスケールな街並み形成を行います。「C街区」と地上3階レベルでデッキ接続しており、日本橋川沿いの賑わいにつながる商業空間の創出、および水辺の落ち着きを感じる多様なライフスタイルに対応可能な約50戸の住戸を予定しています。


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「中央通り側からの低層部外観イメージパース(夕景)」です。


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「用途断面図」です。


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「敷地配置図」です。


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「位置図」です。


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C街区

 北東側の歩道橋から見た「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 新築工事(C街区)」の2022年8月30日の建設状況です。


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CRM工法(掘削土再利用連壁工法)
 一般的に「山留め壁」は、「三点式パイルドライバ」により「SMW工法(ソイルセメント柱列壁工法)」で「山留め壁」を構築しますが、この現場は、読者の方がメールで教えて頂きましたが、「CRM工法(掘削土再利用連壁工法)」で構築しているようです。

 地上52階、高さ約284mと規模が大きいので、周辺の地盤に及ぼす影響も大きくなります。西側には「東京メトロ銀座線」、東側には「都営地下鉄浅草線」が走っています。工事による軌道の沈下や浮き上りは絶対に許されません。そのため「ソイルセメント柱列壁工法」よりも強固な「CRM工法(掘削土再利用連壁工法)」を採用するのだと思われます。

 「CRM工法」は、安定液を用いて掘削した掘削溝に「H形鋼」を挿入し、現地の掘削土を再利用した「ソイルセメント」を打設して地中に連続壁を構築する工法です。超高層ビルでは「あべのハルカス」などで採用されています。

 CRM工法(掘削土再利用連壁工法)とは
 CRM工法研究会


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BMX掘削機(水平多軸回転式掘削機)
 手前に見えるのは、低空頭型の「水平多軸回転式掘削機」です。似た外観に「BMX掘削機」と「EMX掘削機」がありますが、このタイプは「BMX掘削機」だと思います。「水平多軸回転式掘削機」は、掘削土を「安定液」と共に地上に吸い上げます。


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MHL掘削機(バケット式掘削機)

 左側に見えるのは「バケット式掘削機」です。似た外観に「MHL掘削機」と「MEH掘削機」がありますが、このタイプは「MHL掘削機」だと思います。バケット部分をベースマシンのクレーンで吊り上げて、先端の「クラムシェル」の開閉により地下の土砂を掘削します。


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「乗入れ構台」が設置されています。


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「安定液タンク」が「乗入れ構台」に組み込まれています。ビルヲタを長くやっていますが、「安定液タンク」が「乗入れ構台」に組み込まれている現場を初めて見ました。


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北側から見た内部の様子です。


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MHL掘削機(バケット式掘削機)

 「バケット式掘削機」です。似た外観に「MHL掘削機」と「MEH掘削機」がありますが、このタイプは「MHL掘削機」だと思います。バケット部分をベースマシンのクレーンで吊り上げて、先端の「クラムシェル」の開閉により地下の土砂を掘削します。


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西側から見た様子です。


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「山留め壁」を構築しています。


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水平多軸回転式掘削機
 名称は分かりませんが、低空頭型の「水平多軸回転式掘削機」です。「水平多軸回転式掘削機」は、掘削土を「安定液」と共に地上に吸い上げます。


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グレーの大きなホースが見えますが、この部分で掘削土を「安定液」と共に地上に吸い上げます。


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手前の解体工事中の部分が「B街区」、奥が「A街区(日本橋野村ビル)」です。


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「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 新築工事(C街区)」の建築計画のお知らせです(写真提供読者さん)。



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