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2023年2月26日 (日)

次世代半導体の国産化を目指す「Rapidus(ラピダス)」 最初の工場を新千歳空港近くの「千歳美々ワールド(千歳市工業団地)」に建設か?

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-Rapidus(ラピダス)-

 衛星写真は、航空自衛隊「千歳基地」や「新千歳空港」、「千歳美々ワールド(千歳市工業団地)」あたりの衛星写真です(Googleマップの衛星写真を引用)。

 ここ最近、日本の半導体業界の将来を左右する2つの大きなニュースがありました。1つ目が、国内主要企業が出資し次世代半導体の国産化を目指す新会社「Rapidus(ラピダス)」が、「千歳美々ワールド(千歳市工業団地)」に最初の工場を建設する方向で最終調整していること、2つ目が、「TSMC」が日本で検討している2番目の工場を熊本県菊陽町付近に建設する方向で調整に入ったことです。

 国内主要企業が、人工知能(AI)、スパコンなどに使う次世代半導体の国産化を目指す新会社「Rapidus(ラピダス)」を設立しました。出資企業は「キオクシア、ソニーグループ、ソフトバンク、デンソー、トヨタ自動車、NEC、NTT、三菱UFJ銀行」の計8社です。

● 千歳美々ワールド(千歳市工業団地)
 「Rapidus(ラピダス)」が、千歳市内の工業団地に最初の工場を建設する方向で最終調整していることが2月18日に分かりました。3月以降に建設地として正式決定する見通しです。研究開発を含めて5兆円規模の投資が見込まれる「Rapidus(ラピダス)」の生産拠点が千歳市に建設されれば、周辺に関連産業の集積も進む可能性が高いです。

 引用資料 北海道新聞(2023/02/19)
 半導体新会社ラピダス、北海道・千歳進出へ最終調整 工場建設候補地に「美々ワールド」

 建設候補地は、「新千歳空港」に近接し、セイコーエプソン千歳事業所などが立地する工業団地「千歳美々ワールド」です。数十ヘクタールの土地を取得し、数段階に分けて工場を建設していく計画です。将来的に土地が手狭になった場合、周辺の他の工業団地も活用する可能性があります。


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ラピダス工場建設予定地の「千歳美々ワールド」です。


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TSMCの第2工場も熊本県に!
 熊本県菊池郡菊陽町付近の衛星写真です(Googleマップの衛星写真を引用)。「TSMC」が日本で検討している2番目の工場を熊本県菊陽町付近に建設する方向で調整に入ったと、2月24日付の「日刊工業新聞」が報じました。総投資額は1兆円以上の見通しだとしています。

 ブルームバーグ(2023/02/24)
 TSMC第2工場も熊本、総投資額は1兆円以上の見通し-報道

 2024年末に稼働する最初の工場と同等規模以上で、5-10ナノメートルの先端プロセスを採用する可能性があると伝えています。稼働開始は2020年代後半になる見込みです。二つの工場で人材や設備を共有できる点を重視しており、2023年内に詳細を決める方針だとしています。


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世界最強の半導体メーカーTSMC

 半導体生産で世界最大手の台湾の「TSMC(台湾積体電路製造:Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd.)」は、1987年にアメリカの「テキサス・インスツルメンツ」の上級副社長だった「モリス・チャン」が台湾で創業しました。半導体製造に特化した「ファウンドリ」で、ファウンドリ市場シェアは世界の半分以上を確保しています。
 
 半導体微細化技術で独走しており、5ナノメートル(nm)プロセスチップの生産を本格化しています。世界最先端の3ナノメートル(nm)プロセスチップの生産も2022年末から開始しています。

 スーパーコンピュータ「富岳」のCPUである富士通の「A64FX」、アップルが自社開発した高性能CPU、世界を席巻している「NVIDIA」のGPUや「AMD」のCPUの製造は、「TSMC」が行っています。今や「TSMC」は世界で最も必要とされている会社と言っても過言ではありません。

● TSMCの2022年12月期の連結決算
 2022年12月期連結決算では、売上高2,263.891百万台湾ドル(前年比42.6%増)、営業利益1,121,279百万台湾ドル(前年比72.5%増)でした。営業利益率は驚異的な49.5%です。

 2023年2月26日朝時点での為替レートで、1台湾ドル=4.45円で計算すると、売上高約10兆700億円、営業利益約4兆9000億円となります。日本の企業と比較すると売上高がSONYとほぼ同じで、営業利益がSONYの約5倍です。

TSMCの連結決算(売上高/営業利益)
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2019年12月   1,069,985百万台湾ドル     372,701百万台湾ドル
2020年12月   1,339,255百万台湾ドル     566,784百万台湾ドル
2021年12月   1,587,415百万台湾ドル     649,981百万台湾ドル
2022年12月   2,263.891百万台湾ドル  1,121,279百万台湾ドル

(備考) 単位は台湾ドルです。2023年2月26日朝時点での為替レートで、1台湾ドル=4.45円となっています。



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