アメリカの半導体大手「エヌビディア(NVIDIA)」が驚異的な好決算! 来期には圧倒的王者だった「インテル」を売上高で抜くかも?
-エヌビディア(NVIDIA)-
アメリカの半導体大手「エヌビディア(NVIDIA)」の本社所在地は「2788 San Tomas Expressway Santa Clara, CA 95051 USA」です。「シリコンバレー」のど真ん中であるカリフォルニア州サンタクララにあります。「ノーマン・Y・ミネタ・サンノゼ国際空港」のすぐ西側です。「アップル」の本社とも比較的近いです(Googleマップの衛星写真を引用)。
2023年8月23日に2024年1月第2四半期決算(2023年5~7月)を発表しましたが、超絶に凄い好決算だったので大変話題になっています。売上高が前年同期比101.5%増の135.1億ドル(1$=145円と仮定して1兆9589億円)となり、過去最高を更新しました。第3四半期決算(8月~10月)の売上高はさらに増加して前年同期比169.8%増の160.0億ドル(2兆3200億円)の見込みです。
● 急成長を牽引する超高性能GPU「H100」
エヌビディアが得意とする「GPU(Graphics Processing Unit)」は、画像処理に特化した演算装置あるいはプロセッサです。最近は、生成AIのプロセッサとして注目されています。生成AIは文章や画像などを生成できる技術で、「ChatGPT(チャットGPT)」などの話題の技術の基礎となっています。
元々「GPU」は、ゲーミング市場が中心でしたが、今は「データセンター」向けが圧倒的に多いです。「データセンター」のサーバーに大量の「GPU」が採用されています。
成長を牽引するのが超高性能GPU「H100」です。エヌビディアはファブレス企業(自社で製造せず、半導体の開発・設計に特化)です。「H100」は、台湾の「TSMC」の4ナノラインで製造されています。「H100」は非常に高価ですが、各社が競って購入しています。
エヌビディア
NVIDIA H100 Tensor コア GPU
エヌビディアの連結決算
「エヌビディア」は、1993年4月5日に設立されました。設立から約30年で、「(1)アップル、(2)マイクロソフト、(3)サウジアラムコ、(4)アルファベット、(5)アマゾン・ドット・コム、(6)エヌビディア」と世界6位の時価総額を誇る超優良企業に成長しました。2023年8月25日の終値時点での時価総額は1,136,644,600.00千ドルです。1$=145円と仮定して約165兆円です。凄すぎる・・・
エヌビディアの連結決算(売上高/営業利益)
-----------------------------------------
2011年1月 3,543,309千ドル 255,747千ドル
2012年1月 3,997,930千ドル 648,299千ドル
2013年1月 4,280,159千ドル 648,239千ドル
2014年1月 4,130,162千ドル 496,227千ドル
2015年1月 4,681,507千ドル 758,989千ドル
2016年1月 5,010,000千ドル 747,000千ドル
2017年1月 6,910,000千ドル 1,934,000千ドル
2018年1月 9,714,000千ドル 3,210,000千ドル
2019年1月 11,716,000千ドル 3,896,000千ドル
2020年1月 10,918,000千ドル 2,846,000千ドル
-----------------------------------------
2021年1月 16,675,000千ドル 4,532,000千ドル
2022年1月 26,914,000千ドル 10,041,000千ドル
2023年1月 26,974,000千ドル 4,224,000千ドル
2024年1月期予想
2024年1月 55,000,000千ドル 27,300,000千ドル
(楽天証券の予想値)
2024年1月四半期別の売上高
第1四半期(02月~04月) 71.9億ドル
第2四半期(05月~07月) 135.1億ドル
第3四半期(08月~10月) 160.0億ドル(予想)
第4四半期(11月~01月) 未発表
● 来期には王者インテルの売上高を抜くかも?
仮に第4四半期の売上高も160億ドルと仮定すると通期の売上高が527億ドル(1$=145円と仮定して7兆6415億円)となります。ちなみに「楽天証券」の予想は売上高550億ドル(7兆9750億円)、営業利益273億ドル(3兆9585億円)です。「インテル」の2022年12月期の売上高が630億ドル(正確には63,054,000千ドル)です。早ければ来期に売上高の逆転が起きそうです。
アメリカで半導体の王者であるインテルの売上高を抜く企業が現れるなんて夢にも思っていませんでした。そういえば1960年代~1980年代まで圧倒的な強さを誇っていた「IBM」も今はあまり目立ちません。凄い企業が次々と現れて既存の序列をあっという間に変えていくのがアメリカの強さの根源だと思います。
インテルの連結決算(売上高/営業利益)
-----------------------------------------
2018年12月 70,848,000千ドル 23,316,000千ドル
2019年12月 71,965,000千ドル 22,035,000千ドル
2020年12月 77,867,000千ドル 23,678,000千ドル
-----------------------------------------
2021年12月 79,024,000千ドル 19,456,000千ドル
2022年12月 63,054,000千ドル 2,334,000千ドル
| 固定リンク
« JR田町駅近く 地上20階、高さ約100mの超高層オフィスビル「田町駅前建替プロジェクト」 2023年10月に着工! | トップページ | 仙台市 地上35階、高さ約180mと地上24階、高さ約135mの「(仮称)一番町三丁目七番地区第一種市街地再開発事業」 2023年8月15日の状況 »
「511 海外」カテゴリの記事
- 世界初の「ドラゴンボール」のテーマパークをサウジアラビアに建設決定! 敷地面積500,000㎡超、7つのエリアで構成!(2024.03.25)
- アメリカの半導体大手「エヌビディア(NVIDIA)」が驚異的な好決算! 来期には圧倒的王者だった「インテル」を売上高で抜くかも?(2023.08.27)
- 「三菱地所」と「大成建設」 人口増加・経済成長が著しいアトランタ市における大規模複合開発 地上60階、高さ約210mの「1072 West Peachtree」に参画!(2023.07.30)
- 台湾における初のららぽーと 三井ショッピングパーク ららぽーと台中 2023年春グランドオープン決定!(2022.12.08)
- 大林組 オーストラリアで木造ハイブリッド構造として世界で最も高い地上39階、高さ約182mの「アトラシアン・セントラル新築工事」を受注!(2022.08.28)
「102 経済ニュース」カテゴリの記事
- パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(旧:ドンキホーテHD) 2024年6月期連結決算 売上高2兆円突破、35期連続の増収・営業増益!(2024.08.19)
- JR東日本 怒涛の勢いで大規模オフィスビルを建設中 2024年3月期の不動産・ホテル事業の売上高4,058億円 大手不動産会社の7位に相当!(2024.08.10)
- アメリカの半導体大手「エヌビディア(NVIDIA)」 驚異的な好決算が続く 第2四半期から新型AI半導体「Blackwell」生産出荷開始!(2024.06.02)
- 不動産大手9社 2024年3月期の決算が出揃う 「麻布台ヒルズ」や「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が新規稼働で「森ビル」が急伸!(2024.05.22)
- スーパーゼネコン5社(鹿島建設、大林組、清水建設、大成建設、竹中工務店) 2024年3月期の決算が出揃う 清水建設が株式上場以来初めて営業赤字 (2024.05.16)