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2023年8月 8日 (火)

新横浜に本社 超高収益企業 半導体検査装置メーカーの「レーザーテック」 半導体不況の中でも2023年6月期は驚異的な好決算!

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レーザーテック(Lasertec)
 新横浜駅近くの神奈川県横浜市港北区新横浜二丁目10-1に「レーザーテック」の本社があります。「レーザーテック」は、EUVマスクプランクス欠陥検査装置やEUVマスク欠陥検査装置を供給する世界唯一のオンリーワン企業として注目されています。

 「レーザーテック」は2023年8月7日に「2023年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」を発表しました。2024年6月期予想は、売上高は24.3%増の1,900億円、営業利益は2.7%増の640億円と、いずれも過去最高を見込みます。

 半導体の微細化に向けて競争が激しくなるなか、最先端の「EUV(極端紫外線)」露光技術に対応した検査装置の販売の好調が続きます。「電気自動車(EV)」の普及によるパワー半導体の需要増なども追い風となります。顧客の半導体メーカーへ納入済みの台数が増加したことで、サービスの売上高も増えます。

● グローバルニッチ戦略
 「レーザーテック」は、「グローバルニッチ戦略」を採用しています。グローバルニッチ市場とは、世界市場の中で高い技術力が必要ですが大企業が参入するほど市場は大きくなく、一方で中小企業には経験や技術の点で参入が極めて困難な市場です。

 「レーザーテック」は、半導体製造装置の中でも「マスクブランクス(半導体デバイスを製造する元となるガラス基板)」と「マスク」の検査装置に特化して、EUV向け装置を供給する世界唯一のオンリーワン企業となっています。

 最大のライバルは、アメリカに本社を置く半導体検査装置メーカーで世界シェアNo.1の巨人「KLAコーポレーション」です。「KLAコーポレーション」がEUV向け検査装置に参入するのは時間の問題だと思います。それまでに「レーザーテック」は企業規模を大きくして、「KLAコーポレーション」が参入しても資金力で対抗できる企業規模にしておく必要があります。


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レーザーテックの連結決算

 「レーザーテック」は、日本の企業では珍しい6月決算を採用しています。「レーザーテック」は2023年8月7日に「2023年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」を発表しました。

 レーザーテック 決算短信(PDF:2023/08/07)
 2023年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

 2023年6月期(2022年7月1日~2023年6月30日)の連結決算では、売上高152,832百万円(前年比69.1%増)、営業利益62,287百万円(前年比91.7%増)となりました。売上高が1,500億円を突破しました。
 
 2023年6月期の業績予想は、売上高140,000百万円、営業利益42,000百万円でしたが、第3四半期までは到達不可能なように見えました。しかし、第4四半期に猛烈に伸ばして余裕で達成しました。これは毎決算の恒例ですが、「レーザーテック」は第4四半期に猛烈に伸ばします。

2023年6月期 売上高(進捗率)、営業利益(進捗率)
第1四半期 25,723百万円(18.3%)、8,508百万円(20.2%)
第2四半期 55,100百万円(39.3%)、18,124百万円(43.1%)
第3四半期 79,430百万円(56.7%)、27,472百万円(65.4%)
第4四半期 152,832百万円(109.1%)、62,287百万円(148.3%)

● 2024年6月期の連結業績予想
 2024年6月期の連結業績予想(2023年7月1日~2024年6月30日)は、売上高190,000百万円(前年比24.3%増)、営業利益64,000百万円(前年比2.7%増)と、売上高・営業利益共に過去最高の業績予想をしています。

 ちなみにアナリスト予想(コンセンサス)では、売上高207,100百万円(前年比35.5%増)、営業利益75,513百万円(前年比21.2%増)と好決算を予想しています。

レーザーテックの連結決算(売上高/営業利益)
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1998年6月       5,988百万円    1,103百万円
1999年6月       4,495百万円       665百万円
2000年6月       4,781百万円       762百万円
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2001年6月       6,550百万円    1,389百万円
2002年6月       6,524百万円    1,271百万円
2003年6月       6,156百万円    1,005百万円
2004年6月       7,504百万円    1,169百万円
2005年6月       9,972百万円    1,911百万円
2006年6月     12,033百万円    2,963百万円
2007年6月     15,874百万円    3,895百万円
2008年6月     14,136百万円    3,100百万円
2009年6月       9,266百万円    △657百万円
2010年6月       8,931百万円       746百万円
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2011年6月     12,722百万円     2,441百万円
2012年6月     12,337百万円     3,088百万円
2013年6月     11,397百万円     2,149百万円
2014年6月     13,607百万円     3,097百万円
2015年6月     15,187百万円     4,722百万円
2016年6月     15,291百万円     4,428百万円
2017年6月     17,369百万円     4,960百万円
2018年6月     21,252百万円     5,685百万円
2019年6月     28,769百万円     7,941百万円
2020年6月     42,572百万円   15,062百万円
-----------------------------------------
2021年6月     70,248百万円   26,074百万円
2022年6月     90,378百万円   32,492百万円
2023年6月   152,832百万円   62,287百万円

2024年6月期予想
2024年6月   190,000百万円   64,000百万円(会)
2024年6月   207,100百万円   75,513百万円(コ)

(備考) (会)は会社予想、(コ)はアナリスト予想(コンセンサス)です。コンセンサスは頻繁に変更されます。上記のコンセンサスは2023年8月8日時点の数値です。


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「2024年6月期 通期業績予想」です。

 引用資料 レーザーテック(PDF:2023/08/07)
 2023年6月期 決算説明会資料


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新研究開発拠点InnoPa(Lasertec Innovation Park)

 レーザーテックは、東芝グループの研修所やグループ会社の拠点として使用していた「新横浜東芝ビル」の取得を発表しています。新研究開発拠点の名称を「Lasertec Innovation Park(通称:InnoPa)」と決定しました。InnoPaは「イノパ」と読みます。

 将来を見据えた業容拡大への対応及び業務効率の向上、経営基盤の強化を目的として、顧客からの需要増に応じた研究開発および製造能力の増強を企図しています。まずは、検査装置の新たな生産拠点として、クリーンルームを含む設備の建設を開始し、成長に即した研究開発、執務場所及び倉庫としての活用も検討しています。

Lasertec Innovation Park(通称:InnoPa)の概要
◆ 所在地-神奈川県横浜市港北区鳥山町555番地
◆ 交通-JR「新横浜」駅より徒歩16分(本社より徒歩10分)
◆ 敷地面積-約15,830㎡
◆ 現況-「新横浜東芝ビル」の名称で、東芝グループの研修所やグループ会社の拠点として使用(敷地内に5棟の建物 A棟、B棟、C棟、宿泊棟、機械実習棟)
◆ 第一期工事-機械実習棟のクリーンルームへの改修(2023年06月末に完成)
◆ 第二期工事-A棟、B棟、C棟、宿泊棟(2023年10月より工事開始予定)



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