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2023年9月12日 (火)

札幌駅前の2大再開発プロジェクト(北5西1・西2地区、札幌駅南口北4西3地区) 資材高騰や人手不足の影響で規模縮小や工期延期のピンチ 

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-札幌駅前の2大再開発プロジェクト-
 JR札幌駅前の2大再開発プロジェクトである「(仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区第一種市街地再開発事業」と「(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業」は、札幌市の「都市の格」をアップさせる上で非常に重要なプロジェクトです。

 「都市の格」は、見た目が非常に重要で、JR札幌駅を降りた観光客が駅前に聳える高さ200m以上の2棟の超高層ビルを見ると「札幌市って都会だなあ!」と感じると思います。

 JR札幌駅前の2大再開発プロジェクトが、資材高騰や人手不足の影響で規模縮小や工期延期のピンチを迎えています。なんとか当初計画通りの規模で建設してほしいのですが、現実的にはかなり厳しいようです。 

● (仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区
 2030年度末に予定する北海道新幹線札幌延伸に合わせJR札幌駅南口に整備される再開発ビル(札幌市中央区北5西1、西2)を巡り、「JR北海道」が設計・施工を担う「清水建設」と事業費2,500億円とした当初計画を見直す協議に入っていることが分かりました。

 北海道新聞(2023/08/29)
 <独自>札幌駅前再開発、規模縮小か JR北海道と清水建設が見直し協議 事業費増加で工期延期も

 STV札幌テレビ 放送(2023/08/29)
 規模縮小の可能性も 北海道一高さ245メートル 札幌駅の再開発ビル 資材高騰で見直し検討

 首都圏のプロジェクトは、大手デベロッパーが建築主となるので、資材高騰などを受け入れられると思いますが、このプロジェクトの建築主は財務的に余裕の無い「JR北海道」なので難しいです。

● (仮称)札幌駅南口北4西3地区
 家電量販店大手のヨドバシホールディングスなどは、札幌市中心部で建設予定の「(仮称)札幌駅南口北4西3地区」で、高級ホテルの誘致を断念します。資材価格や人件費の高騰が一因で、ビルの規模を縮小し建設費を圧縮します。

 UHB北海道文化放送(2023/09/07)
 高級ホテル “誘致断念” か… JR札幌駅前 『西武跡地の再開発』 ヨドバシなどが複合ビル建設 背景に資材や人件費高騰

 財務が強固な「ヨドバシホールディングス」ならこれくらいの資材価格や人件費の高騰は受け入れ可能だと思いますが、2023年9月1日付で、「そごう・西武」が持つ「西武池袋本店」の土地などをアメリカの投資ファンドから3,000億円弱で取得したばかりなので今は余裕がありません。


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札幌駅交流拠点北5西1・西2地区
 
「JR北海道」は2019年11月11日に、JR札幌駅南口の「北5西1・西2地区」に一体的に整備する新ビルのうち、「西1街区」の高層棟は地上47階、高さ約230mを目指すことを明らかにしました。

 2020年8月4日には、「(仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区第一種市街地再開発事業 計画段階環境配慮書」の縦覧が開始されました。延床面積約417,000㎡、最大高さ約255mの「A案」、約200m、約150mの2棟構成となる「B案」が公開されました。札幌市は、2021年3月12日に、高さ約255mの高層ビル建設を軸とした案に絞り込んだと明らかにしました。

 2021年9月15日に新たな概要が公開されました。概要は、地上46階、地下4階、高さ約250m、延床面積約395,000㎡です。2022年2月1日には「環境影響評価準備書」の縦覧が行われ、地上43階、地下4階、高さ約245m、延床面積約388,500㎡に少し規模が縮小されました(引用:札幌市公式HP)。

(仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区の概要
◆ 計画名-(仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区第一種市街地再開発事業
◆ 所在地-札幌市中央区北5条西1丁目及び西2丁目の一部
◆ 交通-JR「札幌」駅直結、札幌市営地下鉄東豊線・南北線「さっぽろ」駅
◆ 階数-地上43階、地下4階
◆ 高さ-最高部約245m
◆ 施行区域面積-約31,000㎡
◆ 敷地面積-約23,060㎡
◆ 建築面積-約22,000㎡
◆ 延床面積-約388,500㎡
◆ 容積対象面積-容積率約1,500%
◆ 構造-鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造
◆ 用途-オフィス、商業、宿泊、駐⾞場、バスターミナル等
◆ 建築主-札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合(参加組合員 札幌市、JR北海道、札幌駅総合開発、ジェイ・アール北海道バス、JR北海道ホテルズ)
◆ 設計者-日本設計・清水建設 設計共同体
◆ 特定業務代行者-清水・伊藤・岩田地崎・札建・泰進共同企業体(代表企業:清水建設)
◆ 着工-2023年度予定(当初計画)
◆ 竣工-2028年度予定(当初計画)


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「(仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区第一種市街地再開発事業」の「計画図」です。


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(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業
 「札幌市」では、札幌駅の南口に位置する北4条西3丁目街区での実施が検討されている「(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業」について、札幌市環境影響評価条例に基づき、事業の計画検討の早期の段階で、周辺の影響に配慮した複数案を設定し、環境影響の比較検討を行いました。

 「札幌市」では、札幌駅の南口に位置する北4条西3丁目街区での実施が検討されている第一種市街地再開発事業について、札幌市環境影響評価条例に基づき、「環境影響評価準備書」を作成し、縦覧が行われました。

 引用資料 札幌市・公式HP(2021/07/01)
 (仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業 環境影響評価準備書

(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業の概要
◆ 所在地-北海道札幌市中央区北4条西3丁目
◆ 交通-JR「札幌」駅、札幌市営地下鉄南北線・東豊線「さっぽろ」駅
◆ 階数-地上35階、地下6階
◆ 高さ-最高部約200m
◆ 施工区域-約17,000㎡
◆ 事業区域-約11,000㎡
◆ 建築面積-約9,800㎡
◆ 延床面積-約210,200㎡
◆ 構造-鉄骨造 一部鉄骨鉄筋コンクリート造
◆ 用途-オフィス、商業、宿泊、駐車場等
◆ 建築主-札幌駅南口北4西3地区市街地再開発準備組合(理事長 ヨドバシホールディングス、副理事長 北海道建設会館)
◆ 着工-2023年度予定(当初計画)
◆ 竣工-2028年度予定(当初計画)


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「(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業」の「計画建築物 配置計画」です。敷地の大部分は、2009年9月30日に閉店した「西武百貨店札幌店(旧:五番館)」の跡地です。2011年1月にに「ヨドバシカメラ」が80億円程度で取得して建物を解体しました。


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「(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業」の「事業の実施区域位置図(広域)」です。



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