「イオン」と「京成電鉄」の資本業務提携 閉店した「イトーヨーカドー津田沼店」 跡地を再整備して新たなランドマーク化 2024年11月中旬の状況
-津田沼戦争-
「習志野市」と「船橋市」にまたがる津田沼地域では、1970年代後半にパルコ、丸井、高島屋、ダイエーと大手が次々に出店して、「津田沼戦争」と呼ばれた時代がありました。
「イトーヨーカドー津田沼店」は、1980年代、1990年代にはイトーヨーカドーの全国店舗の中で、売上高が10年以上連続1位になるなど、イトーヨーカドーで一番の繁栄店でした。
手元に、バブル期の「日経流通新聞(現:日経MJ)」の1990年8月25日の新聞切り抜きがあります。1989年度のスーパー売上高ランキングを見ると当時の「津田沼」がいかに凄かったか分かります。津田沼地域がスーパー売上高ランキングのベスト5に2店舗も入っています。
1989年度のスーパー売上高ランキング
1位 ダイエー(津田沼)-27,981百万円
2位 ユニード(福岡)-22,273百万円
3位 イトーヨーカドー(津田沼)-21,684百万円
4位 西友(春日井西武)-20,410百万円
5位 ダイエー(碑文谷)-20,258百万円
「セブン&アイ・ホールディングス」傘下の総合スーパーの「イトーヨーカドー津田沼店」を2024年9月29日で閉店しました。1977年に開業し全国のイトーヨーカドーの店舗の中で最も売れた時期もありましたが、近年は近隣の競合店に押されていました。
● イオンと京成電鉄の資本業務提携合意!
「イオン」と「京成電鉄」は、両社の持つアセットとノウハウを生かし、地域の暮らしをより豊かにするため、業務提携に合意しました。両社の安定した信頼関係を構築するため、相互に株式を保有する形での資本提携が必要であるとの判断から、2024年10月31日に提携契約を締結しました。
引用資料 イオン(PDF:2024/10/31)
イオン株式会社と京成電鉄株式会社の資本業務提携合意のお知らせ
それぞれがおよそ150億円分の株式を年内に取得する予定で、予定どおり実施されれば、イオンは京成電鉄の2.33%程度、京成電鉄はイオンの0.46%の株式を保有することになります。
提携第一弾の取り組みとして、新津田沼駅周辺の再整備による新たなランドマーク化を計画しています。新京成電鉄が保有する新津田沼駅南側に隣接する「津田沼12番街ビル」を中心とした駅周辺施設を京成グループが改修と刷新を行い、駅北側に隣接し現在営業中の「イオンモール津田沼店」とともに、イオンリテールが一体的に運営することでバリューアップを行います。
「新津田沼駅周辺のMAP」です。
● 将来的には再開発か?
今回は、「津田沼12番街ビル」の改修と刷新ですが、将来的には「津田沼12番街ビル」を中心とした駅周辺施設の再開発を行うと思われます。
「イオンモール津田沼店」と閉店した「イトーヨーカドー津田沼店」の2024年11月中旬の状況です(写真提供読者さん)。
2024年9月29日で閉店した「イトーヨーカドー津田沼店」です。「7&i」のロゴが撤去されています(写真提供読者さん)。
セブン&アイ・ホールディングス
社名の「セブン」は、7つの主要な事業領域を表しており、「アイ」は、innovation(革新)のI(アイ)と「愛」を表しています。「セブン-イレブン&イトーヨーカドー」の意味が含まれています。
● アリマンタシォン・クシュタールから買収提案
流通大手の「セブン&アイ・ホールディングス」は、社名を2025年にも「セブン―イレブン・コーポレーション(仮)」に変更すると発表しています。
「セブン&アイ・ホールディングス」は、カナダのコンビニ大手「アリマンタシォン・クシュタール」から買収提案を受けています。コンビニ事業に専念する体制に再編し、傘下のスーパーや外食事業は中間持ち株会社を設立して分離します。カナダのコンビニ大手から買収提案を受けていることを踏まえ、企業価値を高めて対抗する布石とみられます。
● 伊藤家から買収提案
「セブン&アイ・ホールディングス」は、創業家である伊藤家から買収提案を受けていることを明らかにしています。「セブン&アイ・ホールディングス」は、それに先立ち創業家や伊藤忠商事などから出資を受け、銀行融資を合わせて総額9兆円規模で全株式を買い取るMBO(経営陣が参加する買収)を計画していることが報じられています。
「7&i」のロゴが撤去されています(写真提供読者さん)。
「津田沼12番街ビル」の西端です(写真提供読者さん)。
南面にあった「Ito Yokado」の大きなロゴも撤去されています。
「津田沼12番街ビル」の東端です(写真提供読者さん)。
立体駐車場と接続する連絡通路です(写真提供読者さん)。
「立体駐車場」を南東側から見た様子です(写真提供読者さん)。
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