« スーパーゼネコン5社(鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設、竹中工務店) 2025年3月期連結決算が出揃う 「鹿島建設」はあと少しで売上高3兆円台! | トップページ | 京浜急行本線(泉岳寺駅~新馬場駅間)連続立体交差事業 送り出し工法で建設している「八ツ山橋梁」の架け替え 2025年4月中旬の建設状況 »

2025年5月17日 (土)

地上28階、高さ約154mの「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」 凄まじい建設工事費の高騰 総事業費が当初計画の約2,400億円から約1,100億円増の約3,500億円に! 

Tokyoshinagawa250521
-(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画-

 「京浜急行電鉄」と「トヨタ自動車」は、品川駅西口地区における「SHINAGAWA GOOS(シナガワ グース)」の敷地を共同で再開発する事を発表しています。

 「SHINAGAWA GOOS(シナガワ グース)」は、2021年3月31日に閉館しました。跡地は、「京浜急行電鉄」と「トヨタ自動車」が共同開発しますが、既存施設の解体工事を「大成建設」の施工で行われました。

 「西武ホールディングス」の連結子会社である「西武プロパティーズ」が2022年3月18日に、「京浜急行電鉄、高輪三丁目品川駅前地区市街地再開発準備組合、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)」とともに事業主体となる「品川駅西口地区の再開発等促進区を定める地区計画」について、 国家戦略特別区域会議の下に設置された東京都都市再生分科会が開催され、都市計画(素案)の概要が内閣府のホームページに公表されました。

 品川駅西口地区は、品川駅周辺の改良や国道整備と連携した、駅前広場や歩行者ネットワークの整備、豊かな緑を活かした景観の形成やMICE機能の充実、およびこれらを中心とした国際ビジネス拠点の形成を目指します。

● トヨタ自動車の新東京本社
 「トヨタ自動車」は、「京浜急行電鉄」と、2020年に結んだ品川駅西口地区の開発の共同事業者となる協定に関し、当該地区内の土地の一部譲渡および当該地区のまちづくり推進のために共同で計画建物を建設・運営することに関する新たな契約を締結します。新たなオフィス拠点として、2029年度に「新東京本社」を開業します。

 引用資料 トヨタ自動車(2024/03/22)
 トヨタは、2029年度東京・品川に、新東京本社を開業します

 総事業費約2,400億円で、地上28階、地下5階(建築基準法上)の超高層ビルを建設し、オフィス、高級ホテル、商業などを整備する計画となっています。2025年5月下旬に着工し、2029年1月下旬に竣工を予定しています。

 「トヨタ自動車」は、文京区・水道橋にある東京本社ビルを「トヨタ不動産、三井不動産」に売却しています。水道橋のオフィスは、売却した後に賃借する「リースバック」で利用を続けています。

● 総事業費が約2,400億円から約3,500億円に増額!
 「京浜急行電鉄」は、トヨタ自動車との共同事業で進めている「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」)の総事業費を2024年3月22日の公表時から約1,100億円み増し、約3,500億円としました。建設工事費の高騰などが理由です。2025年5月12日に公表した「京急グループ第20次総合経営計画のアップデート」の中で明らかにしました。それにしてもここ数年の建設費の高騰は本当に凄まじいですね。

 引用資料 京浜急行電鉄(PDF:2025/05/12)
 京急グループ第20次総合経営計画のアップデートについて(2025年5月更新)

 ちなみに持分割合は、「京浜急行電鉄」が75%、「トヨタ自動車」が約25%です。「トヨタ自動車」が3分の1くらい出資していると思っていたのでちょっと意外でした。「京浜急行電鉄」の2025年3月期連結決算は、売上高293,860百万円(前年比4.7%増)、営業利益35,642百万円(前年比 27.1%増)です。売上高2,938億円の企業が、約3,500億円のビルを建設するのはなんか凄いですね。

(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画の概要
◆ 所在地-東京都港区高輪三丁目417番31
◆ 交通-JR線・東海道新幹線・京浜急行「品川」駅、都営地下鉄浅草線「高輪台」駅
◆ 階数-地上28階、地下5階(建築基準法上)、地上29階、地下4階(運用上)
◆ 高さ-約154m
◆ 地区面積-約23,584㎡
◆ 敷地面積-約20,800㎡
◆ 延床面積-約313,100㎡
◆ 容積対象床面積-約235,500㎡
◆ 構造-鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造
◆ 基礎工法-直接基礎、一部杭基礎
◆ 用途-オフィス、物販店舗、飲食店、集会場、ホテル、自動車車庫等
◆ 建築主-京浜急行電鉄、トヨタ自動車(持分割合 京浜急行電鉄約75%、トヨタ自動車約25%)
◆ 設計者-大成建設
◆ 解体工事-2021年11月01日~2024年09月30日
◆ 着工-2025年05月下旬予定
◆ 竣工-2029年01月下旬予定
◆ 総事業費-約3,500億円(2024年03月22日公表時の約2,400億円から増額)


Tokyoshinagawa240311
「品川駅方面から見た外観イメージ」です。上の外観イメージは「北西からのパース」ですが、見る方向が違いますが、とても同じビルには見えません。デザインんが変わった可能性もありますが、もう少し様子を見ないと分かりません。


Tokyoshinagawa240312
「オフィスロビーのイメージ」です。


Tokyoshinagawa240313
「低層フロアのイメージ」です。


Tokyoshinagawa230212
「断面図(A-A’断面)」です(引用:港区HP)。


Tokyoshinagawa230213
「断面図(B-B’断面)」です(引用:港区HP)。


Tokyoshinagawa230214
「立面図(北側立面図)」です(引用:港区HP)。


Tokyoshinagawa230215
「立面図(東側立面図)」です(引用:港区HP)。


Tokyoshinagawa230216
「立面図(南側立面図)」です(引用:港区HP)。


Tokyoshinagawa230217
「立面図(西側立面図)」です(引用:港区HP)。


Tokyoshinagawa230218
「配置計画図」です(引用:港区HP)。


Tokyoshinagawa230219
「計画地位置図(広域)」です(引用:港区HP)。


Tokyoshinagawa250411
「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」の建設予定地の2025年4月中旬の状況です(写真提供SOCIO34050氏)。


Tokyoshinagawa250412
「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」の予定地のほぼ全景です。「建築計画のお知らせ」では2025年5月下旬に着工予定となっています(写真提供SOCIO34050氏)。


Tokyoshinagawa250119
「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」の建築計画のお知らせです(写真提供読者さん)。



|

« スーパーゼネコン5社(鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設、竹中工務店) 2025年3月期連結決算が出揃う 「鹿島建設」はあと少しで売上高3兆円台! | トップページ | 京浜急行本線(泉岳寺駅~新馬場駅間)連続立体交差事業 送り出し工法で建設している「八ツ山橋梁」の架け替え 2025年4月中旬の建設状況 »

122 東京都・港区②」カテゴリの記事