三洋電機の携帯電話事業を京セラへ譲渡
-三洋電機の携帯電話事業を京セラへ譲渡-
10月11日に、三洋電機の携帯電話事業を京セラへ譲渡することに関して両社が基本合意に達しました。今後、京セラは優先交渉権を得て、最終合意に向けて三洋電機側と協議していくことになります。
三洋電機は、中期経営計画において、携帯電話をコア事業の1つと位置付け、生産体制の海外移管などコスト構造の見直しを行なってきました。しかし携帯事業の環境の変化を受けて単独での事業展開を断念、譲渡先を探していました。かなり前から京セラに決定したようなニュースが流れていましたが、正式に決定したようです。
京セラが優先交渉権を得て事業を譲受するのは、三洋電機の携帯電話事業だけではなく、PHS端末事業、PHS基地局事業、WiMAX基地局を主とする無線通信システム事業全般です。各事業の2007年3月期の連結売上高は約2770億円です。なお携帯電話販売代理店の「テレコム三洋」は三井物産系の「テレパーク」に売却されるようです。
三洋電機・ニュースリリース(2007/10/11)
京セラ株式会社との携帯電話事業譲渡に関する基本合意のお知らせ
-京都企業の大逆襲-
京セラの2007年3月期の連結売上高は1兆2838億円です。単純計算で2770億円をプラスすると1兆5608億円になります。三洋電機は2007年3月期の連結売上高が2兆3086億円でが、携帯電話事業と半導体事業を売却するのでかなり減ります。
まだまだ逆転しませんが、京セラはM&Aを加速しており、部品メーカーからエレクトロニクスメーカーへ脱皮を図っています。今の勢いを見ると数年後には関西の3番手の電機メーカーは京セラになりそうです。すでに時価総額では2007年10月11日(木)の終値で京セラ2兆0737億円、三洋電機3576億円と圧倒的な差が付いています。
部品メーカーが多いので地味な京都の企業ですが、実は株式の時価総額で東京都、愛知県、大阪府(2位はどちらか計算していません)に次いで4位です。
京都府に本社を置く企業の株式時価総額(2007年10月11日終値)
(1) 任天堂-9兆7893億円
(2) 京セラ-2兆0737億円
(3) 村田製作所-1兆8922億円
(4) 日本電産-1兆2207億円
(5) ローム-1兆2117億円
(6) オムロン-7598億円
株式の時価総額が1兆円を超える企業は、2007年10月11日終値で日本に115社ありますが、その中で5社も京都にあります。ほとんどの企業の本社が東京にある中でこれは凄い事です。
中でも任天堂は、トヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループに次ぐ総合3位でもうすぐ10兆円に到達する勢いです。
★ちなみに上記写真は、京都市伏見区にある京セラの本社です。地上20階、地下3階、高さ94.82mです。京都市内で2番目に高いビルです。
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