アクティ大阪展望台 2009/05/12
撮影日2009年5月12日 全景です。
昨日、ショックなニュースが入ってきました。 「NEC」と「日立製作所」が、神戸市のポートアイランドに建設中の「次世代スーパーコンピューター」の開発計画から事実上、撤退するそうです。
私は、「次世代スーパーコンピューター」を関西復権の鍵を握る重要なプロジェクトとして非常に重要視しているので今後の成り行きを心配しています。
「次世代スーパーコンピューター」は、「ベクトル型」と「スカラー型」という2つの演算方式を組み合わせて世界最高の性能を目指していました。
一時は世界最速を誇った「地球シミュレータセンター」を開発・製造した「NEC」が抜ける事によって「ベクトル型」の開発は不可能になります。「日立製作所」は今回「ベクトル型」の設計の一部を「NEC」と契約して請け負っていたので同時撤退となりました。
開発計画の主体である「理化学研究所」は、開発中のシステムを見直し、唯一残った「スカラー型」の設計を担当している富士通と共に開発を続け、予定通り完成させると発表しています。
しかしパソコンを開発するのと訳が違います。世界最速のスーパーコンピューターです。素人の私が考えてもあまりに大きい設計変更なので「本当に完成できるのか?」と心配してしまいます。設計・開発段階がほぼ終わり、製造段階に移りつつあったこの時期の撤退は痛すぎます。
「NEC」は、2009年度だけで100億円を超す開発費負担が生じることから、製造段階での撤退に踏み切りました。
普通なら国家プロジェクトから撤退する事は、会社の信用など計り知れない影響があるので普通はあり得ません。それでも撤退したのは金融危機後の企業業績の悪化がそれほど深刻だという事でしょう。
日本は、科学技術に冷たすぎます。それに「宇宙開発」や「次世代スーパーコンピューター」など選挙時の票に結び付かないプロジェクトには国会議員はあまり関心がないようです。道路や鉄道の予算獲得にはあんなに必死になるのに・・・
総額約14兆円の2009年度補正予算が通過しようとしているのに100億円ちょっとのお金なんとかならなかったのでしょうか? 日本は「技術立国」を目指すんじゃなかったんですか?
撮影日2009年5月12日 西側と中央部分です。
撮影日2009年5月12日 東側部分です。
撮影日2009年5月12日 ホーム上にせり出した部分です。
撮影日2009年5月12日 駐車場棟の様子です。
撮影日2009年5月12日 アクティ大阪の増築工事の様子です。手前部分(東側)も鉄骨が地上に姿を現しました。
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