名古屋市「ささしまライブ24地区」で見た「ソイルセメント柱列壁工法」による「土留め壁(山留め壁)」の構築現場!
-ソイルセメント柱列壁工法-
「ささしまライブ24地区」は、名古屋駅の南にある「旧:国鉄笹島貨物駅跡地」及び「中川運河船だまり周辺」を含む約221,000㎡で大規模な開発が行われています。
まだビル等の建設が行われていないため、撮影日(2010年1月15日)は、大きな工事は行われていませんでしたが、 「ソイルセメント柱列壁工法」による「土留め壁(山留め壁)」の構築現場を上から近距離でバッチリ見る事が出来ました。
「土留め壁(山留め壁)」は、地下構造物や埋設物等の施工中、掘削した地盤の土圧や水圧によって崩れないように側面を保護して周囲地盤の崩壊や土砂の流出を防止するために構築します。
液状の部分が「ソイルセメント」です。「ソイルセメント」とは簡単に言うと工事現地の土とセメントを混合したものです。
「三点式パイルドライバ」に多軸の「アースオーガ」を取り付けて、スクリューを回転させて「削孔」しながら、何度も上下させて「ソイルセメント」を「攪拌(かくはん:かき混ぜること)」します。
「H型鋼」がたくさん並べられています。
「クローラークレーン」のフックが取り付けられました。
「クローラークレーン」で「芯材(H型鋼)」が吊り上げられました。
「芯材(H型鋼)」の建て込み位置まで移動します。
「芯材(H型鋼)」の建て込み位置を合わせます。
「芯材(H型鋼)」の自重でどんどん挿入されていきます。
半分くらい挿入されました。
ちょっと引き上げられました。「ソイルセメント」がこびり付いています
また挿入されました。
建て込み精度に問題があったのか? 1度すべて引き上げられました。
再度、「芯材(H型鋼)」の建て込み位置を合わせます。手前の「H型鋼」を「定規」と言います。「定規」の上に、「芯材(H型鋼)」の建て込み位置が赤く「墨出し」されています。
精度を計測しています。
問題がなかったようで、工事内容や日時を書いた「黒板」もしくは「ホワイトボード」といっしょにデジカメで現場写真を撮影しています。
現在は、デジカメがあるからいいですが、デジカメが普及する前はフィルム代や現像代の費用や撮影の失敗なのどで大変だったと思います。
「芯材(H型鋼)」が所定の位置まで挿入されました。
「クローラークレーン」のフックが外されました。フックの取り付けから、取り外しまでの一連の作業は約20分かかっていました。
私は、「芯材(H型鋼)」の自重で、一気に所定の位置まで挿入されるかと思っていましたが、クローラークレーンで少し吊り上げて勢いよく落とす作業を何度も繰り返して、所定の位置まで挿入していました。
この作業を見ているとクローラークレーンの細かな操作が必要で、クローラークレーンのオペレーターの技量も重要だと言う事が良く分かりました。
たった1本の「芯材(H型鋼)」の建て込み作業だけで約20分です。他の作業を考えると気が遠くなります。
「コンクリートから人へ」と大規模工事には逆風が吹いていますが、建設や土木の関係者の日々の努力で日本がこんな便利な国になった事を絶対に忘れてはいけないと思います。
「ソイルセメント柱列壁工法」による「土留め壁(山留め壁)」の地下部分はこのようになっています。写真は「阪神三宮駅改良工事」の現場です。
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