奈良市 興福寺「中金堂平成再建工事」
-興福寺・中金堂創建-
世界遺産にも登録され、日本で最も有名な仏像の一つである「阿修羅像(あしゅらぞう)」がある「興福寺」では、「中金堂」の「中金堂平成再建工事」が行われています。
「中金堂」は、奈良時代初めに創建され、平安時代以降7度焼失し、再建が繰り返されましたが、1717年に消失した後は本格復興はされませんでした。
創建当初の「中金堂」の規模は、東西36.6m、南北23m、最高高さ21.2mの非常に立派な建物だったそうです。
再建される中金堂は2010年10月16日に「立柱式」を行い、平成30年(2018年)の落慶を目指します。再建には60億円という多額の費用が見込まれていますが、めちゃめちゃ楽しみです。
詳しくは → 中金堂の興亡史や完成予想図等
「興福寺」は、今でも敷地は広いですが、最盛期には奈良県庁あたりまで境内のあった大寺院でした。
「興福寺」は、京都遷都、戦乱、火災など幾多の危難を乗り越えてきましたが、明治時代に出された「神仏分離令」でによる「廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」により徹底的な打撃をこうむりました。子院はすべて廃止され、寺領は没収されました。
「興福寺」は寺院では珍しく塀がほとんどありません。「奈良公園」と一体化した構造になっています。これも「廃仏毀釈」により境内は塀が取り払われ、多くの建造物が破壊され跡地に樹木が植えられたためです。
「興福寺」と言えば「五重塔」ですが、「廃仏毀釈」の嵐はあまりにも凄まじく「五重塔」さえ売りに出る状態でした。明治時代初期には一時は廃寺同然となっていました。「興福寺」の再興が許されたのは1881年になってからです。
戦乱や火災や自然災害で衰退したのならあきらめがつきますが、「廃仏毀釈」という今では信じられない理由で衰退したのが、私的には残念でたまりません。
作業を行う仮設の建物と奥の「講堂」の間に「中金堂」は再建されます。すでに回廊の基壇は再建されていて上がる事が出来ます。
将来的には、回廊や回廊の「中門」も再建される予定ですが、私が生きている間には無理だと思います。
「中金堂」の基壇です。この上に「中金堂」が再建されます。再建には60億円の費用が見込まれています。
なんとなくどの部分に使用するか分かりますね。
将来的には、「南大門」も再建される予定です。現在、事前の発掘調査が行われています。「南大門」の再建も私が生きている間には無理だと思います。
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