あべのハルカス 2012/06/29 海外の超高層オフィスビルとの建設工法の違いは?
撮影日2012年6月29日 全景です。
公式ホームページの階数と高さ表示
<2012年>
04月09日 44階、高さ約217m(44階床面+α)
04月24日 47階、高さ約228m(47階床面+α)
05月14日 50階、高さ約240m(50階床面+α)
05月29日 53階、高さ約251m(53階床面+α)
06月14日 56階、高さ約263m(56階床面+α)
撮影日2012年6月29日 最高部です。久しぶりの快晴でした。
(比較)
超高層ビルファンの方は日本の超高層オフィスビルと海外の超高層オフィスビルの建設工法が違う事をご存知だと思います。
これは香港に2010年に竣工した香港一高い地上118階、高さ484mの「環球貿易広場(インターナショナル・コマース・センター)」の建設中の様子ですが、かなり日本と工法が違う事が分かります。
(比較)
香港やドバイや上海などの海外の超高層オフィスビルの多くは、ビルの中心部(コア部分)に階段やエレベーターを集中させて「鉄筋コンクリート造(RC造)」で、センターコア躯体先行構築が行われ、後から外周を作って行きます。
日本は地盤が軟弱な上に地震が多いのでビルの重量を軽くする必要があるため多くの超高層オフィスビルでは、「鉄骨造(S造)」が採用されています。また広い無柱空間の確保が容易なのも「鉄骨造(S造)」が採用されている理由です。
日本では、センターコア躯体先行構築は極めて少ないですが、大阪の「オリックス本町ビル」はこの工法が採用されました。
私は素人なので詳しい事は分かりませんが、超高層ビルの建設技術でも技術は素晴らしいのに世界の潮流から取り残される「ガラパゴス化」が起こっているのではないかと心配しています。
撮影日2012年6月29日 北側寄りから見た様子です。
撮影日2012年6月29日 「大阪星光学院」の前あたりから見た様子です。
撮影日2012年6月29日
最高部です。53階・54階・55階部分の鉄骨建方が行われています。この上の56階は「アウトリガートラス」となるので56階単独で鉄骨建方が行われる可能性があります。
ちなみに56階は機械室となります。56階には制振装置の「ATMD:Active Tuned Mass Damper」が設置されます。
あべのハルカスの公式ブログに載っていますが、「ATMD」は日本のある工場ですでに組み立てが完了しているようです。
公式ブログ → 「あべのハルカス」の技術話④ ~ 制振装置 ~
でもこんな大きくて重そうな「ATMD」をタワークレーンで吊り上げる事は可能なのでしょうか? それとも分解して吊り上げて再度組み立てるのでしょうか?
56階がトラス構造の「アウトリガートラス」である事、56階に「ATMD」を設置する事などにより、56階は時間をかけて鉄骨建方が行われる事が予想されます。
撮影日2012年6月29日 西側から見た様子です。
撮影日2012年6月29日 最高部です。
撮影日2012年6月29日 南西側から見た最高部です。
撮影日2012年6月29日 南側寄りから見た様子です。
撮影日2012年6月29日 最高部です。53階・54階・55階部分の鉄骨建方が行われています。
撮影日2012年6月29日 東側の「天王寺バイパス」から見た様子です。
撮影日2012年6月29日 最高部です。
撮影日2012年6月29日 新館の外壁の改修工事の様子です。
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