南海本線(堺市)連続立体交差事業 Part1:浜寺公園駅編 保存活用される「浜寺公園駅駅舎」
-南海本線・浜寺公園駅(はまでらこうえんえき)-
南海電鉄の南海本線では、現在3ヶ所で連続立体交差化(高架化)事業が行われています。
(1)諏訪の森駅~浜寺公園駅の2.0km、(2)羽衣駅~高石駅の4.1km、(3)松ノ浜駅~泉大津駅の2.4kmです。
一番工事が進んでいるのが「南海本線(泉大津市)連続立体交差事業」です。2012年8月4日に「泉大津駅」と「松ノ浜駅」の下り線も高架に移行し、上下線とも高架移行が完了しました。現在は周辺工事を行っています。
「南海本線(堺市)連続立体交差事業」は、南海本線の「石津川」の鉄橋を過ぎたあたりから「羽衣駅」手前までの約2.7kmにおいて鉄道を高架化することにより7ヶ所の踏切を除却し、都市内交通の円滑化を図るとともに、分断された市街地の一体化により都市の活性化を図る事業です。Part1として、浜寺公園駅周辺の様子をUPします。
公式HP → 都市計画事業南海本線(堺市)連続立体交差事業について
南海本線(堺市)連続立体交差事業
◆ 事業名称-南海本線(堺市)連続立体交差事業
◆ 延長- 約2.7km(堺市域:約2.3km、高石市域:約0.4km)
◆ 踏切除却数-7ヶ所
◆ 対象駅- 諏訪ノ森駅、浜寺公園駅
◆ 事業主体-堺市
◆ 工事完了-2018年03月(予定)
◆ 総事業費- 約423億円
「浜寺公園駅(はまでらこうえんえき)」は、通過線2線を備えた相対式2面2線の高架駅に生まれ変わります。
標準高架橋の断面図です。一部を除き両側に側道がある構造になります。
現在の「浜寺公園駅」は、切り欠き構造の待避線を備えた2面4線の地上駅です。
3・4番線ホーム(難波方面)です。4番線は切り欠き構造の待避線となっています。4番線から電車が発車するのは朝夕の一部のみです。
反対側の1・2番ホーム(和歌山市方面)は島式1面2線となっています。3・4番線ホームとは地下道によって連絡しています。
土地の買収は行われていますが、本格的な高架工事はまだ始まっていません。工事完了は2018年3月予定となっていますが、とても間に合いそうありません。
2020年代になりそうな雰囲気ですね。まあ全国各地の高架工事が計画通り進んだためしがありません。5年~10年の遅れも珍しくはありません。
-浜寺公園駅駅舎-
「浜寺公園駅駅舎」は、「東京駅丸の内口駅舎、日本銀行本店、大阪市中央公会堂」などを設計した「辰野金吾」氏の設計により、1907年に建てられた駅舎です。
1998年に国の「登録有形文化財」に登録され、近畿の駅百選選定駅にも選ばれています。
木造、鉄板葺き、平屋建てのハーフティンバー様式の建物であり、現位置、現役で現存する最古級の木造駅舎の一つとして全国的にも非常に希少性は高いです。
現在、駅舎の待合室は「南海ステーションギャラリー」として広く一般に開放されており、様々な催し物が開催されています。
現在は沖合が埋立てられてほとんど面影がありませんが、埋立てられる前は周辺は海水浴場などの海辺のリゾート地でした。「浜寺公園駅駅舎」はその玄関口でした。
「浜寺公園駅駅舎」は、次世代へ文化財的価値が継承できるような保存活用される事が決まっています。
このような美しい建物は100人中ほぼ100人が保存に賛成すると思います。保存される事が決まって本当に良かったです。
公式HP → 浜寺公園駅及び諏訪ノ森駅 駅舎保存活用構想
公式HP → 駅舎の保存活用方策について
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