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2013年1月 5日 (土)

今度こそ本気? 「大阪神ビル(阪神百貨店)」&「新阪急ビル」の一体的な建て替え 事業費は1000億円規模!

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-大阪神ビル&新阪急ビル-

 昨日の帰り、電車が来る前に駅の売店の新聞を眺めていると朝日新聞の夕刊の1面に「阪神百貨店梅田本店建て替えへ」と載っていました。
 「大阪神ビル」と「新阪急ビル」の建て替えは、毎年報道されては尻すぼみに消える都市伝説のようなニュースなので「またか!」と思いつつも新聞を買ってしまいました。
 
 じっくり読むと今回は今までと様子が違います。「阪急阪神HD」は、2012年12月28日に、改正都市再生特別措置法に基づいて、大阪市に容積率緩和を求める要請書を提出したそうです。
 3月までに開かれる予定の市都市計画審議会で都市計画決定されれば、再開発が動き出ようで、早ければ2014年度にも再開発を始めるそうです。
 
 朝日新聞(2013/01/04)
 阪神百貨店梅田本店建て替えへ 完成まで10年程度
 
 「阪急阪神HD」は、容積率を1000%から約1800%に緩和するよう求めているようで、高さは航空法の高さ制限の限度である約190mになる見込みです。
 「大阪神ビル」と「新阪急ビル」は一体的な再開発が行われ、間の道路は1階と2階は道路として通り抜けられる空間を確保し、道路の上の3階以上はビルになるようです。
 
 更に驚いた事に、「大阪神ビル」と基本構造を共有している「阪神梅田駅」も老朽化のため耐震化を高めるため建て替えを検討しているそうです。
 そのため完成には10年程度かかる大事業になり、事業費は最大1000億円規模を見込んでいるようです。
 
大阪神ビル&新阪急ビルの一体的な建て替え
◆ 高さ-約190m
◆ 容積率-約1800%
◆ 着工-早ければ2014年度
◆ 工期-10年程度
◆ 備考-阪神梅田駅も建て替えを検討
◆ 事業費-最大1000億円規模
 
 
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「大阪神ビル(阪神百貨店)」&「新阪急ビル」が一体的に建て替えられます。
 
 
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「新阪急ビル」です。「朝日新聞」には書いていませんでしたが、先に「新阪急ビル」が建て替えられ、下層階に「阪神百貨店」を移設して全館グランドオープンまでは、現在の半分以下の売り場面積で営業する事が予想されます。

 
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「大阪神ビル」です。売り場面積の減少を少なくするために「梅田阪急ビル」のよう東西を1期・2期に分けて解体・建設する可能性もあります。
 
 いずれにしても「大阪神ビル(阪神百貨店)」の建て替えは、想像を絶する超難工事になります。電車を走らせながら「阪神梅田駅」の建て替えをどのように行うのか想像もつきません。
 
 救いは、「阪神梅田駅」と「大阪神ビル」は基本構造を共有していますが、完全には重なっていない事です。
 地下2階の「阪神梅田駅」の上に「大阪神ビル」が載っているようなイメージがありますが、「阪神梅田駅」は基本的には北側の道路の地下にあり、「阪神梅田駅」の南側に「大阪神ビル」が建っています。
  
 ただし「阪神百貨店」の地下1階食料品売り場だけは、北側部分が「阪神梅田駅」の上にあります。
 「阪神百貨店」の地下1階を歩くと北側と南側で天井の高さが違います。北側の天井が低い部分が道路の下の「阪神梅田駅」の上で、天井が高い部分が「大阪神ビル」の部分です。
 
 
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間の道路は1階と2階は道路として通り抜けられる空間を確保し、道路の上の3階以上はビルになるようです。
 
 
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二つのビルに挟まれる道路の上空を利用した例としては、「三越銀座店」があります。2010年9月11日の増床オープンから2つビルが一体的な運用になりましが、間の「あづま通り」の機能はこのように残っています。
 
 2館に分かれる場合、多くの百貨店で採用されている2館をブリッジでつなぐよりはるかに有利な建物構造で、売場が分断されることなく一体的な運用が可能となりメリットが非常に大きいです。
 
(追記)
 厳密に言うと「三越銀座店」の例は、都市再生特別地区の指定を受け区道の「あづま通り」と三越の土地を等価交換しています。
 そのため間を通る道路は三越の民有地になります。代わりに街区東側の「三原通り」を拡幅しています。
 
 「大阪神ビル」と「新阪急ビル」の間の道路は、等価交換しないようなので「道路の上空利用が認められれば全国で初めて」という事になるようです。

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