1933年完成の大正モダン建築 「大丸心斎橋店本館」建て替えへ!
-大丸心斎橋店-
昨年の8月28日にこのブログで、 ”じぇじぇじぇ! 「大丸心斎橋店」の再開発って本当?” という記事を書きましたが、どうやら本当だったようです。
「J.フロントリテイリング」が、2014年4月10日に発表した中期経営計画に「心斎橋地区再開発計画」の具体化を盛り込みました。
J.フロントリテイリング・ニュース&トピックス(PDF:2014/04/10)
J.フロントリテイリンググループ「2014〜2016年度 中期経営計画」について
上記PDFの5ページ目に下記のように書いてあります。
<心斎橋地区再開発>
大型商業施設のオーバーストア化で競合が激化する大阪地区での競争力を抜本的に強化するため、大丸心斎橋店(本館、北館、南館)を中心に周辺の不動産・商業施設活用を含めた心斎橋地区再開発計画の具体化を進めます。
● 大正モダン建築の大丸心斎橋店本館
「大丸心斎橋店本館」は、非常に豪華で美しい建物です。1期が1922年、2期が1925年、3期が1933年と3期に分けて増築されました。
アメリカ出身の建築家「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ」の代表作の一つで、アールデコやネオ・ゴシック様式を織り交ぜた「大正モダン建築」として知られています。
1945年の大阪大空襲で上層階を焼失しましたが、その後、雰囲気を保ったまま修復・増築されました。
近代の大阪を代表する歴史的建造物の一つですが、階高が低く圧迫感があるのも事実です。また設備の老朽化も目立っていました。
● 建て替え後は百貨店にならない可能性が高い
大阪地区では、百貨店が次々と増床・改装しています。そのために早急に対抗が必要になりました。
「J.フロントリテイリング」は、「松坂屋銀座店」跡地に「銀座六丁目10地区第一種市街地再開発事業」を建設中ですが、「松坂屋銀座店」は復活しません。
また「松坂屋上野店南館」跡地に超高層複合ビルを建設しますが、「松坂屋」は地下1階の食品売り場のみで、他のフロアは「パルコ、TOHOシネマズ、賃貸オフィス」となります。
「大丸」および「松坂屋」を運営するJ・フロントリテイリングは、他業種のテナントを入れて自前路線からの脱却を加速しています。建て替え後は、従来型の百貨店にならない可能性が極めて高いです。
従来型の百貨店は「そごう心斎橋本店」を買収した「北館」のみになると思われます。もしくは、建て替えたビルに百貨店を入れて、その後「北館」の大改修を行い、「北館」に専門店を入れる可能性もありますね。
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