関西国際空港 LCC専用「第3ターミナルビル」の建設予定地
-関西国際空港-
「関西国際空港」の2013年度(2013年4月~2014年3月)の航空機発着回数は前年度比4%増の13万3000回と、3年連続で前年を上回り、過去最高となりました。
旅客人数は、前年度比8%増の1812万人と2年連続でプラスとなり、12年ぶりに1800万人超えとなりました。
「新関西国際空港会社」は、関西国際空港にLCC(格安航空会社)専用の「第3ターミナルビル」を整備します。
関西国際空港では現在、国内最大のLCC乗り入れ空港となっており、第2ターミナルの処理能力に近い将来、限界が生じると予測されており、第3ターミナルビルの整備を決めました。
引用 新関西国際空港・ニュースリリース(2013/12/26)
新LCC ターミナルビル(T3)整備について
2012年10月28日から供用したLCC専用の「第2ターミナルビル」も改修し、両ターミナルを一体的に運用します。併せて、中大型機対応のエプロン(駐機場)も新設します。
まずエプロン(駐機場)を2015年度下期に供用開始し、第3ターミナルビルを2016年度下期に供用開始する予定です。
● 中国資本が関西空港便を強化
政府レベルでは戦後最悪の日中関係ですが、中国からの訪日者数は、2013年9月から8ヶ月連続で各月の過去最高を記録しています。政治と観光は別という事でしょうか?
そのこともあり、ここ最近、中国資本による関西~中国便の増強が次々と発表されています。
中国のLCC「春秋航空」は、2014年7月より関西国際空港の中国路線を大幅拡充します。
関西~天津線、関西~重慶線の2路線を新規に開設し、また、週7便で就航中の関西~上海線を週10便に増便します。
今回の路線拡充により、春秋航空は、関西と「上海、武漢、天津、重慶」の4路線に就航し、計週21便を運行することになります。
関西国際空港を「春秋航空」の中国以外で初となる拠点空港に位置付け、今後日本でのベースを関西国際空港にする考えです。機材も夜間に駐機します。
「香港エクスプレス航空」は、現在の関西~香港線で昼間便をデイリー運航、深夜便を週4便(月・木・金・日)の週11便体制で就航していますが、2014年7月19日の関西着発便より、深夜便を更に週3便増便し、ダブルデイリー化することになりました。
「中国国際航空」は、現在の関西~大連~天津線を週3便(月・水・土)で就航していますが、2014年7月1日より、火曜日に週1便を増便し、週4便で運航することとなりました。
「第3ターミナルビル」は、平屋建て(一部2階建て)で総面積約33,000㎡とする予定です。新設するエプロン(駐機場)は中大型機対応の6スポットで、小型機であれば11機まで対応できます。
現在の「第2ターミナルビル」は総面積約30,000㎡で、エプロンが9スポット、年間処理能力は400万人です。
「第3ターミナルビル」の新設と「第2ターミナルビル」の改修により、両ターミナル全体で総面積約63,000㎡、エプロンが20スポット(小型機の場合)、年間処理能力は800万人と倍増します。
「第3ターミナルビル」建設予定地の北東側には、将来の需要増に備えて「拡張用地」を確保しておきます。
「第3ターミナルビル」の建設予定地です。まだ工事は始まっていません。「第3ターミナルビル」は2016年度下期に供用開始予定とまだ先ですが、エプロン(駐機場)は2015年度下期に供用開始予定なので近いうちに工事が始まると思われます。
中央の駐車場は残します。写真右側に「第3ターミナルビル」を整備します。
2012年10月28日から供用開始したLCC専用の「第2ターミナルビル」です。
「第2ターミナルビル」の内部です。外から見ると倉庫のような造りですが、内部は簡素ですが綺麗です。
世界最大級の物流会社「フェデックス」が、2014年4月1日から稼働させた関西国際空港内の「北太平洋地区ハブ拠点」です。
この「関西国際空港2期事業」の広大な更地を見ると国の航空行政の歪みを感じます。国際競争力強化の観点から「羽田空港、成田空港」の強化は当然必要です。でも首都圏以外にも素晴らしいポテンシャル(潜在能力)を秘めた空港はあります。
航空ヲタの私から見れば「関西国際空港、那覇空港」は大きなポテンシャルを秘めています。
「関西国際空港」はオープンパラレルの2本の長大な滑走路と用地の拡張性、「那覇空港」は東アジアの中心にある素晴らしい立地です。日本の発展のためにも国が先頭に立って機能強化すべきだと思います。
日中関係が冷え込む中で中国の航空会社が「関西国際空港」のポテンシャルを理解し、日本政府が「関西国際空港」のポテンシャルを理解していないこの矛盾・・・
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