名古屋市 JPタワー名古屋 2014/09/06 世界最高峰の疲労耐久性を有する制振ダンパーを16基配置!
-JPタワー名古屋-
日本郵政グループは、JR名古屋駅前の「名古屋中央局名古屋駅前分室」跡地の再開発計画「名駅一丁目計画(仮称)新築工事」の建設を行っています。
地上40階、塔屋1階、地下3階、高さ195.74mm、延床面積179,950.88㎡の巨大な超高層オフィスビルを建設中です。正式名称は「JPタワー名古屋」となっています。
JPタワー名古屋の概要
◆ 計画名-名駅一丁目計画(仮称)新築工事
◆ 所在地-愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番1号他
◆ 階数-(高層棟)地上40階、塔屋1階、地下3階、(低層棟)地上11階、塔屋2階、地下1階
◆ 高さ-195.74m
◆ 敷地面積-12,177.50㎡
◆ 建築面積-9,737.02㎡
◆ 延床面積-179,950.88㎡
◆ 構造-(地上部)鉄骨造、柱CFT造、(地下部)鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄筋コンクリート造
◆ 基礎工法-場所打ちコンクリート拡底杭
◆ 地震対策-制振構造(粘性体制振壁や鋼材ダンパー等)、1階~4階の合計16ヶ所にFe-Mn-Si系制振ダンパーを設置
◆ 用途-(高層棟)オフィス、店舗、郵便局、(低層棟)駐車場、バスターミナル
◆ 建築主-日本郵便、名工建設
◆ 設計者・監理者-日本設計
◆ 施工者-竹中工務店
◆ 着工-2012年10月01日(解体工事)、2013年07月01日(本体工事)
◆ 竣工-2015年11月30日予定
「JPタワー名古屋」を見るのは、約5ヶ月ぶりでしたが、物凄く成長していてビックリしました。
名古屋駅周辺では、高さ100m以上の高層オフィスビルが同時に4棟(5棟目も2014年10月に着工予定)建設中ですが、「JPタワー名古屋」の建設が一番進んでいます。
私は、凄い光景を見ると思わず笑ってしまいますが、今の名古屋駅周辺は、ビルヲタの魂を揺さぶる凄まじい光景が展開されています。
「高層棟」の建設現場です。「JPタワー名古屋」は、「逆打ち工法」で建設されています。逆打ち工法」では、地上階を上に向かって建設し、地下階を下に向かって建設します。地上階と地下階を同時に建設するので、建設スピードが速いメリットがあります。
地震対策として、「粘性体制振壁」や「鋼材ダンパー」等の「制振装置」を各階に設置した「制振構造」を採用しています。
最高部です。「鉄骨建方」は3層ずつ行われています。
「高層棟」は、タワークレーン2基で建設しています。マストの色は「竹中工務店」カラーのシルバーです。
「低層棟」も一気に鉄骨建方が進んでいました。「低層棟」は、タワークレーン1基で建設しています。「低層棟」の地下には、「名鉄名古屋本線」が走っています。
「低層棟」は下層階がバスターミナル、上層階が駐車場となります。また西面は、壁面緑化が行われます。
南東側から見た様子です。予想していたより実際のビルは大きく感じました。
「カーテンウォール」の取り付けも進んでいます。
カーテンウォールは、ほぼ全面ガラスの「ACW(アルミカーテンウォール)」となっています。
東側のゲートが開いていました。「CFT柱」はかなり太いです。
「制振ダンパー」です。この制振ダンパーはただの制振ダンパーではありません。肝心の部分が隠れていますが、新開発の疲労耐久性を約10倍に高めた新合金を用いた制振ダンパーです。
Fe-Mn-Si系制振ダンパー
「竹中工務店」は、「独立行政法人物質・材料研究機構」、「淡路マテリア」と共同で、制振ダンパーの素材として現在一般的に使われている鋼材の疲労耐久性を約10倍に高めた新合金を用いた制振ダンパーを開発しました。
引用資料 竹中工務店・プレスリリース(2014/05/13)
世界最高峰の疲労耐久性を有する新合金を用いたビル用制振ダンパーを開発 「JPタワー名古屋」に初適用 ~長周期・長時間地震動対策に極めて有効~
「JPタワー名古屋」に適用したダンパーは、心材となる「Fe-Mn-Si系新合金」をせん断パネルとして用いて、地震エネルギーを吸収させます。
縦1260mm×横1500mm×厚さ16mmのFe-Mn-Si系新合金を加工し、大変形時にも局所的に変形が集中しないような形状とするとともに、座屈防止機構に工夫を凝らすことにより、素材の性能を最大限に発揮させることができます。
「JPタワー名古屋」には、最大荷重4000kNの新開発の「制振ダンパー」が、高層棟の低層階部分の1階~4階部分に16基配置されています。
北東側から見た様子です。大きくて写真に納まりません。
北西側から見た様子です。
北西側から見た全景です。
西側から見た様子です。
名古屋駅前の他の超高層ビルも入れてみました。
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