ガンバ大阪 竣工した「市立吹田サッカースタジアム」 総工費約140億円は、血のにじむような徹底的なコスト削減により実現した!
-市立吹田サッカースタジアム-
万博記念公園に「ガンバ大阪」が、新スタジアムを建設しました。新スタジアムは、吹田市が万博記念機構から借りた土地に、ガンバ側のスタジアム建設募金団体が建設し、吹田市に寄付しました。
「市立吹田サッカースタジアム」の総工費140億8566万5383円は、2020年東京オリンピックのメーン会場となる「新国立競技場」の建設費約1,490億円の10分の1以下です。
ちなみに、「市立吹田サッカースタジアム」の1席当たりの単価は約140億円÷約40,000席=約35万円、新国立競技場の1席当たりの単価は約1,490億円÷約80,000席(オリンピック時約68,000席)=約186万円で、5倍以上の差があります。
国が整備するオリンピックのメーン会場と地方自治体のサッカースタジアムの建設費を比べるのには非常に無理がありますが、それでも血のにじむような徹底的なコスト削減を行わないと約140億円での建設は不可能でした。
「市立吹田サッカースタジアム」は、縦約160m×横約210m×高さ約40mの巨大なスタジアムです。約40,000人席のすべてを屋根で覆っています。Jリーグの試合だけでなく、国際試合も開催できる仕様となっています。
市立吹田サッカースタジアムの概要
◆ 計画名-(仮称)吹田市立スタジアム新築工事
◆ 所在地-大阪府吹田市千里万博公園3-3
◆ 階数-地上6階、地下0階
◆ 高さ-最高部40.33m、軒高32.17m
◆ 敷地面積-90,065.33㎡
◆ 建築面積-24,695.51㎡
◆ 延床面積-63,908.71㎡(うち容積率不算入部分8,116.75㎡)
◆ 構造-鉄筋コンクリート造(在来+プレキャストコンクリート)、鉄骨造
◆ 基礎工法-PHC杭
◆ 地震対策-屋根免震構造
◆ 用途-観覧場
◆ 収容人員-約40,000人
◆ 建築主-スタジアム建設募金団体(所有者:吹田市、運営者:ガンバ大阪)
◆ コンストラクション・マネジメント業務-安井建築設計事務所
◆ 設計者・監理者-竹中工務店
◆ 施工者-竹中工務店
◆ 着工-2013年12月01日(着工)、2013年12月15日(スタジアム起工式)
◆ 竣工-2015年09月末(竣工)、2015年10月10日(竣工イベント)
◆ こけら落とし-2016年02月14日(予定)
◆ 総工費-140億8566万5383円
総工費140億8566万5383円と血のにじむような徹底的なコスト削減によって完成した「市立吹田サッカースタジアム」です。
コンクリートむき出しの観客席の下部をあえて隠す事も無く、デザインの一部として見せています。
天井や柱もコンクリートがむき出しです。お化粧板で美装化するコストを省いています。
天井の「デッキプレート」や「配管」もむき出しです。鉄骨の梁の「耐火被膜」もむき出しです。
「プレキャストコンクリート」を大幅に採用して、工期短縮やコスト削減を図っています。
ダクト類も隠していません。
スタジアム内部の床は「アスファルト」です。壁面はコンクリート打ちっぱなしです。
スタジアムの下は、アスファルトで路面ブロックを敷いていません。
外側部分は階段だけで、エスカレーターは設置されていません。
私が一番驚いたのは階段です。幅は広いですが、「亜鉛めっき」が施されただけで、まるで工場のような階段です。滑り止めはありますが、雨が降った時などは滑らないか心配です。
一部で「路面ブロック」を敷いていますが、敷地内の多くの部分がアスファルトです。
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