空港は楽しい! 設備の名称や役割が分かると空港が更に楽しくなる! Part1・VOR/DME編
-航空保安無線施設等-
私は中学校1年からの「軍事ヲタ」です。陸・海・空共に好きですが、特に第二次世界大戦以降(1939年以降)の航空機は超高層ビルよりも詳しいかも知れません。
その関係で民間航空機も大好きです。更にその関係で、空港の航空保安無線施設等の施設にも非常に興味があります。今回はちょっとオタッキーな話になりますがご容赦下さい。
飛行機で、スマホを利用するには電波を発さない状態(機内モード)にしておく必要があります。機内モードなので、インターネット、通話ができません。
そのため、景色が面白くない「タキシング(航空機が自らの動力で地上を移動すること)」中は、特にヒマなので寝ている方も多いです。しかし、空港の設備の名称や役割が分かると、タキシング中に見る景色も非常に楽しくなります。
● VOR/DME(ヴォルデメもしくはボルデメと読みます)
空港の非常に重要な施設に「VOR/DME(ヴォルデメもしくはボルデメと読みます)」があります。基本的に空港には1基設置されています(成田国際空港のみ2基)。
「VOR(VHF Omnidirectional Range):超短波全方向式無線標識」は、放射状に広がる方位信号を発信する地上無線局のことです。航空機がどの方向にいるかを知ることが出来ます。
「DME(Distance Measuring Equipment):距離情報提供装置」は、航空機と地上局との距離を測定する事が出来ます。多くの場合「VOR」と「DME」は併設されています。
下記の「神戸空港」の写真を見ればよく分かりますが、円周状に設置されている多数の白いレドームが「VOR」で、中央に立つ赤いアンテナが「DME」です。
「VOR/DME」は、単に空港を離着陸する航空機ばかりでなく、上空や周辺を飛行する航空機に対しても重要な位置情報を提供しています。
日本上空および日本周辺上空の航空路の通過点や合流点としても「VOR/DME」は非常に重要なポイントとなるため、日本全土に網の目のように張り巡らされています。
VOR/DME等の概要
引用資料 国土交通省(PDF)
VOR/DME等の概要
VOR/DME等配置図
引用資料 国土交通省(PDF)
VOR/DME等配置図
基本的に空港には1基設置されています。「成田国際空港」のみ例外的に2基(成田VOR/DME、北総VOR/DME)設置されています。
八尾VOR/DME
「八尾空港」の「八尾VOR/DME」です。「VOR/DME」は、すぐ近くで見るのは難しいですが、「八尾VOR/DME」はすぐ近くで見る事が出来ます。1995年8月から運用開始されました。
関西VOR/DME
「関西国際空港」の「関西VOR/DME」は、「関空展望ホール スカイビュー」からちょっと離れた場所にあり、角度的にも認識が難しいです。
関西VOR/DME → Googleマップ(衛星写真)
神戸VOR/DME
「神戸空港」の「神戸VOR/DME」です。ターミナルビル4階送迎デッキの真正面に見えます。2006年2月の開港と同時に運用開始されました。
大阪VOR/DME(移転)
「大阪国際空港(伊丹空港)」にあった「大阪VOR/DME」です。有名な「32L」真下の通称「千里川土手」から滑走路の東側に見えました。航空機の中からも「32L」側から離着陸する場合はよく見えました。
しかし、Googleマップの衛星写真を見てもこの場所に「大阪VOR/DME」は見当たりません。調べてみると「大阪VOR/DME」は廃止されたようです。
かつて「大阪VOR/DME」があった場所
Googleマップ(衛星写真)
● 大阪VOR/DMEの移転先
読者の方から「大阪VOR/DME」が、伊丹空港の北西側の ”34°48'20.1"N 135°24'13.1"E” に移転しているとメールを頂きました。ありがとうございました。
新たに「大阪VOR/DME」を設置した場所
Googleマップ(衛星写真)
川西市の「自衛隊阪神病院」の真南に移転しています。「大阪国際空港(伊丹空港)」の敷地内から移転した理由を調べてみましたが、分かりませんでした。
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