« 大阪中央郵便局跡地 地上39階、高さ約188m「梅田3丁目計画(仮称)」 環境影響評価書の縦覧 工事は「逆打ち工法」を採用! | トップページ | 地上49階、地上49階、高さ約195mの「(仮称)堂島2丁目計画」 2020年6月23日の建設状況 »

2020年6月28日 (日)

ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長 ノーベル賞受賞者である京都大学の本庶氏と山中氏が取り組む研究に対し、総額100億円の寄付!

Kyotouniversity191016
 -京都大学-
 私が昨年最も腹が立ったニュースの一つが、京都大学の山中伸弥教授に厚生労働省のクソ官僚が、「iPS細胞への補助金なんて、私の一存でどうにでもなる」と恫喝した事です。

 普通の人だったら、ノーベル賞受賞者で、日本の宝でもある山中伸弥教授の前に立つと緊張で足が震えると思います。私は官僚でもそれは同じだと思っていましたが、なんと上から目線で恫喝・・・ 

 官僚が大きな権力を持つととんでもない勘違いをすると改めて思い知らされました。日本は、一流の研究者より、官僚が上に立つ有り得ないヒエラルキーです。日本の科学力が大幅に落ちた原因の一端が分かったような気がしました。

● 柳井正会長兼社長が総額100億円の寄付!
 「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、ノーベル賞受賞者である京都大学の本庶佑特別教授と山中伸弥教授が組む研究に対し、総額100億円の寄付を行う事を発表しました。

 京都大学(2020/06/24) 詳細はPDF
 柳井正 株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長による本学および京都大学iPS細胞研究財団への寄附に係る記者会見を行いました。

 具体的には、本庶佑特別教授がセンター長を務めるがん「免疫総合研究センター」での研究推進のために「柳井基金」を設置し、2020年4月22日~2030年4月21日の間に、5億円×10年間=総額50億を寄付します。

 山中伸弥教授に対しては、iPS細胞を安価で製造するためのプロジェクトに2021年度から、5億円×9年間=総額45億円を寄付します。更に、新型コロナウイルスの調査やワクチン開発などの研究に5億円を寄付します。

 今回の寄付を決めた理由について柳井氏は、「この人は本当に能力がある、成果を上げられる人だな、などというのはだいたい僕の直感でわかる。本庶先生の研究は人類のためになるし、山中先生の研究に対しても以前から尊敬していたので、微力ながら援助させていただいた」と語りました。

● 京都大学の拠点性が更にUP!
 京都大学は、「ウイルス・再生医科学研究所」や「iPS細胞研究所」が世界的に有名ですが、これにがん免疫療法に関する諸課題を世界に先駆けて解決する「がん免疫総合研究センター」が加わります。もはや日本一の医学研究拠点と言っても過言ではないと思います。

 柳井氏の寄付の前からこれらのプロジェクトは動いていましたが、国が大学に拠出する研究費は使途が限定されるほか、予算の関係から年度を繰り越して使うことが難しいです。

 本庶氏は「国費は毎年の予算に左右され、長期的展望がなかなか望めない。柳井基金は10年間の展望で活用できるため、問題に安心して取り組むことができる」と言及しています。

 山中氏も「(使途などの)自由度が非常に高く、研究組織を運営していくうえでありがたい。生涯をかけて蓄えたお金を研究費にいただき、重い責任を感じている」と述べています。


Kyotouniversity200611
がん免疫総合研究センター(京都大学医学部構内)

 ノーベル生理学・医学賞受賞者の本庶佑特別教授は、国内初となるがん免疫療法の研究拠点「がん免疫総合研究センター」を2020年4月1日に、京都大学内に発足しました。センター長には本庶氏が就任しています。

 引用資料 京都大学キャンパスマップ(PDF)
 医学部・病院・薬学部構内

● 新たにがん免疫総合研究センターを建設!
 京都大学は新たに、「がん免疫総合研究センター」を建設します。建設地は「京都大学医学部構内(京都市左京区吉田橘町)」です。概要は、地上5階、地下1階、延床面積8,820㎡です。2021年5月に着工、2022年10月の竣工を目指しています。

 がんの免疫療法の基礎から応用まで総合的に研究する日本初の拠点施設であり、国内外の基礎・臨床にまたがる「がん免疫」研究者のみならず、「がん」と「免疫」領域以外のがん免疫治療効果を制御する他分野の研究者が結集し、現在のがん免疫研究・治療における諸課題を世界に先駆けて解決すること、次世代がん免疫研究・治療を発展させることを目的としています。施設には200~300人の研究者が入る予定です。


Kyotouniversity200612
京都大学 iPS細胞研究所(CiRA:サイラ)

 山中伸弥教授が所長を務める「京都大学 iPS細胞研究所(CiRA:サイラ)」です。「本館、第2研究棟、第3研究棟」の3棟で構成されています。世界最先端の「iPS細胞研究」を行っている正に日本の至宝と言ってもいい研究拠点です。


Kyotouniversity191015
「京都大学医学部附属病院」は、旧病棟の老朽化に伴う施設整備の一環として、玉突きのように病棟の建て替えを行っていますが、建て替えはほぼ完了しました。今後は既存建物の改修工事が中心になります。


Kyotouniversity200613
「京都大学医学部附属病院」を南東側から見た様子です。「大阪大学医学部附属病院」と共に日本の医療を牽引する関西の宝です。



|

« 大阪中央郵便局跡地 地上39階、高さ約188m「梅田3丁目計画(仮称)」 環境影響評価書の縦覧 工事は「逆打ち工法」を採用! | トップページ | 地上49階、地上49階、高さ約195mの「(仮称)堂島2丁目計画」 2020年6月23日の建設状況 »

61 京都府」カテゴリの記事

96 大学編」カテゴリの記事