西日本のアリーナ会場が急速に充実! 愛知県の「愛知県新体育館」、大阪府の「万博記念公園駅前」、神戸市の「新港突堤西地区(第2突堤)」
-西日本のアリーナが急速に充実-
今はコロナ禍でライブに行けませんが、私はコロナ禍の前はライブによく行っていました。このブログにも何度も書きましたが、ライブによく行くようになって実感したのが、首都圏と比べて、西日本にアリーナ会場があまりにも少ない事です。
アーティストが全国アリーナツアーが出来る会場は、関西は「大阪城ホール」と「ワールド記念ホール」の2ヶ所だけ、名古屋飛ばしとも皮肉られている名古屋は「名古屋市総合体育館(日本ガイシホール)」だけでした。
しかし、2020年代は、西日本のアリーナ会場が急速に充実します。2020年2月に愛知県の「愛知県新体育館整備・運営等事業」、2020年3月に神戸市の「新港突堤西地区(第2突堤)再開発事業」、2020年5月に大阪府の「万博記念公園駅前周辺地区活性化事業」の概要が明らかになりました。いずれも素晴らしいアリーナ施設です。
九州・沖縄地方でも、沖縄県沖縄市に収容人数10,000人の「沖縄アリーナ」2021年2月に竣工、佐賀県佐賀市に観客席数約8,400席の「SAGAアリーナ 」が2022年10月の完成を目指して建設中です。
● 愛知県新体育館整備・運営等事業
愛知県は2月17日に「愛知県新体育館整備・運営等事業」の落札者を、前田建設工業とNTTドコモが代表の8社コンソーシアム「Aichi Smart Arenaグループ」に決定しました。
構成企業は、「前田建設工業、NTTドコモ、Anschutz Sports Holdings(AEG)、三井住友ファイナンス&リース、東急、中部日本放送、日本政策投資銀行、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド」の8社となっています。
愛知県 公式ホームページ
愛知県新体育館整備・運営等事業について
計画地は「名城公園北園」の一部で、メインアリーナとサブアリーナ、多目的ホールで構成します。BT(設計・建設)方式とコンセッション(公共施設等運営権)を組み合わせた「BTコンセッション方式」のPFIを国内で初採用しました。落札額は、199億9910万円(税込み)で、建物の設計・建設費(参考)は396億円を見込みます。2025年夏のオープンを目指します。
外観デザインは、隈研吾氏デザインの「樹形アリーナ」です。建築面積約26,700㎡(現体育館の3.5倍)、延床面積約58,400㎡(現体育館の3.4倍)、最大収容人数17,000人(現体育館の2.3倍)で、国内だけでなく、世界最高クラスのアリーナへ生まれ変わります。
愛知県新体育館整備・運営等事業の概要
◆ 所在地-愛知県名古屋市北区名城一丁目(名城公園北園の一部)
◆ 階数-地上5階
◆ 高さ-最高部約41m
◆ 敷地面積-約46,000㎡
◆ 建築面積-約26,700㎡
◆ 延床面積-約58,400㎡
◆ 構造-鉄筋コンクリート造、鉄骨造
◆ 施設の構成-メインアリーナ、サブアリーナ・多目的ホール
◆ 最大収容人数-立ち見を含め17,000人
◆ コンソーシアム-Aichi Smart Arenaグループ(前田建設工業、NTTドコモ、Anschutz Sports Holdings(AEG)、三井住友ファイナンス&リース、東急、中部日本放送、日本政策投資銀行、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド)
◆ 事業の範囲-統括マネジメント業務・設計建設業務・維持管理業務・運営業務 等
◆ 設計・建設期間-2021年06月~2025年03月まで
◆ 維持管理・運営期間-2025年04月~2055年03月まで(30年間)
◆ オープン-2025年夏予定
◆ 落札額-199億9910万円(税込み)
◆ 建物の設計・建設費-396億円
万博記念公園駅前周辺地区活性化事業
大阪府は、「万博記念公園駅前周辺地区活性化事業」を公募し、「三菱商事都市開発、アンシュッツ・エンターテイメント・グループ(Anschutz Entertainment Group, Inc)、関電不動産開発」で構成する共同企業体を事業予定者に決定しました。
引用資料 大阪府・公式HP(2021/05/19)
万博記念公園駅前周辺地区活性化事業の事業予定者の決定について
最大18,000人を収容するアリーナを中心に、「商業・カジュアルホテル棟、ホテル棟、オフィス棟、共同住宅」を整備します。2023年に工事に着工し、2027年に第Ⅰ期(アリーナ等)開業します。第Ⅱ期以降は、2032年以降、2037年までに順次開業する予定です。
最大収容人数18,000人(固定観客席13,400席)ですが、実際のライブではステージや花道などの分部で客席が使用出来ないので、収容人数は約13,000人~14,000人くらいになると思われます。
アリーナ棟の概要
◆ 所在地-大阪府吹田市千里万博公園
◆ 交通-大阪モノレール「万博記念公園」駅
◆ 延床面積-約69,550㎡
◆ 最大収容人数-18,000人(固定観客席13,400席)
◆ 想定年間イベント-165回
◆ 想定来館者数-約180万人/年
◆ 招聘交渉可能な国際スポーツ大会-世界フィギュアスケート選手権、プロテニスWTAツアー、NBA(北米プロバスケットボールリーグ)公式戦 など
◆ 開業目標-2027年秋頃(変動する可能性あり)
新港突堤西地区(第2突堤)再開発事業
神戸市は「新港突堤西地区(第2突堤)再開発事業」の事業者を公募し、「エヌ・ティ・ティ都市開発」を代表企業とする企業連合体を優先交渉権者に選定しました。構成員企業は、「スマートバリュー、NTTドコモ」です。
神戸市のウォーターフロントに、1万人以上収容可能な最先端アリーナが誕生します。水際の魅力を最大限に生かしたシンボリックなアリーナとし、プロスポーツ興行、国内外トップアーティストによる音楽興行、MICEなどに対応します。
引用資料 神戸市・公式HP(2021/03/26)
新港突堤西地区(第2突堤)再開発事業 事業者の公募
「KOBE Smartest Arena」と名付けるアリーナの規模は、地上5階、高さ約30m、延床面積約25,301㎡です。収容人数は、固定席+可動席=8,000席です。最先端の興行環境により、10,000人以上収容可能なキャパシティとなる関西圏では数少ない世界水準の最先端アリーナとなります。
KOBE Smartest Arenaの概要
◆ 計画名-新港突堤西地区(第2突堤)再開発事業
◆ 所在地-兵庫県神戸市中央区新港町130番2
◆ 階数-地上5階、地下0階
◆ 高さ-最高部約30m
◆ 事業用地-約38,000㎡(公募対象地約19,340㎡)
◆ 建築面積-約10,228㎡
◆ 延床面積-約25,301㎡
◆ 構造-鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造
◆ 用途-大規模アリーナ(プロスポーツ興行、国内外トップアーティストによる音楽興行、MICEなど多様な興行や演出に対応)
◆ 収容人数-固定席+可動席で8,000席(最先端の興行環境により10,000人以上収容可能なキャパシティ)
◆ 集客効果-年間約100万人
◆ 優先交渉権者-(代表企業)エヌ・ティ・ティ都市開発、(構成員企業)スマートバリュー、NTTドコモ
◆ 着工-2022年度予定
◆ オープン-2024年度中予定
新香川県立体育館
「香川県」は、高松市臨海エリアの再開発地区「サンポート高松」に、地上2階、地下1階、延床面積約30,019㎡(東駐車場含む)の多目的アリーナ「新香川県立体育館」を建設する計画です。
引用資料 香川県・公式HP(PDF)
新香川県立体育館基本設計概要
「メインアリーナ」は、固定席5,024席(最大収容人数10,000人)で、中四国最大級となります。全国大会や国際大会など大規模なスポーツ競技大会の開催、トップアーティストによるコンサートアリーナツアー、MICEなどに利用可能です。
新香川県立体育館の概要
◆ 所在地-香川県高松市サンポート
◆ 交通-JR「高松」駅
◆ 階数-地上2階、地下1階
◆ 建築面積-約20,416㎡
◆ 延床面積-約30,019㎡(東駐車場含む)
◆ 構造-鉄骨造、鉄筋コンクリート造
◆ 基礎工法-杭基礎
◆ 施設構成-(メインアリーナ)固定席5,024席、(サブアリーナ)固定席1,032席、(武道施設兼多目的ルーム)固定席315席
◆ 竣工-2024年度予定
◆ 建設工事費(税込み)-18,186百万円(コロナ対策のため工事費が膨らむ見込み)
各イベントレイアウト例(新香川県立体育館 )
「メインアリーナ」は、固定席5,024席(最大収容人数10,000人)で、中四国最大級となります。ちなみに「広島グリーンアリーナ(広島県立総合体育館)」の大アリーナは、固定席約4,750席(最大収容人数10,000人)なのでほぼ同規模です。
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