京都・祇園 国の登録有形文化財「弥栄会館」 「帝国ホテル」が「弥栄会館」を活用した新規ホテル計画の実施を決定 2026年春開業予定!
-祇園甲部-
現在、京都には「祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東」の5つの花街があり、これを総称して「五花街(ごかがい)」と呼んでいます。「花見小路通」の東側には、祇園甲部の本拠地である「祇園甲部歌舞練場」があります。
2019年10月に「帝国ホテル」は、祇園甲部歌舞練場敷地内の「弥栄会館」を活用した新規ホテル計画について、検討および協議を開始することに関する基本合意書を、「学校法人八坂女紅場学園」との間で締結しました。
● 新規ホテル計画の実施を決定!
「帝国ホテル」は5月12日に、かねてより検討していた京都・祇園甲部歌舞練場敷地内の「弥栄会館」の一部を保存活用した新規ホテル計画の実施を決定しました。
開業は2026年の春を予定しており、帝国ホテルブランドのホテルとしては、「東京、上高地、大阪」に次いで4軒目となり、1996年の「帝国ホテル 大阪」のオープン以来、30年ぶりの新規開業となります。
帝国ホテル ニュースリリース (2021/05/12)
京都における新規ホテル計画の実施を決定
国の登録有形文化財ならびに京都市の歴史的風致形成建造物に指定される「弥栄会館」は、近年、建物の老朽化や耐震性の問題により本来の用途である劇場を含む大部分が使用されなくなっています。
歴史的・文化的価値のある弥栄会館を現代のニーズに合わせてホテルとして再生するとともに、歌舞練場耐震改修をはじめとする歌舞練場敷地全体の一体的な整備に貢献することも目的としています。建築物や風景のみならず、「都をどり」などに象徴される花街の文化・歴史を未来へと継承する本事業は、社会的にも意義があると考えています。
帝国ホテルの新規ホテル計画の概要
◆ 所在地-京都市東山区四条通大和大路東入祇園町南側570番289ほか
◆ 交通-京阪本線「祇園四条」駅
◆ 階数-地上7階、地下2階
◆ 高さ-31.50m
◆ 敷地面積-3,623.17㎡
◆ 延床面積-10,804.24㎡
◆ 構造-鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造
◆ 用途-ホテル(客室、レストラン、バー、ウェルネス施設(スパ、プール、フィットネスジム 他)
◆ 客室数-約60室
◆ 解体保存工事-2021年06月予定(学校法人八坂女紅場学園による弥栄会館の解体保存工事)
◆ 着工-2022年04月予定
◆ 竣工-2025年10月予定
◆ 開業-2026年春予定
◆ 総事業費-110億円程度
本棟 南西面外観(保存部分)
「本棟 南西面」は、弥栄会館の外壁と構造体の一部を保存し、従前より地域に親しまれてきた花見小路からの景観を引き継ぐ計画としています。
本棟 北面外観
「本棟 北面」は、デザインの特徴である建物のシルエットを守りながら、現代の意匠を織り込み、周囲と調和した、ホテルとしての新しい表情を作る計画です。
北棟
本棟の北側に増築する「北棟」は、祇園町南歴史的景観保全修景地区の整備方針に則り、祇園の伝統的なまちなみ、景観の維持に寄与するものとして計画しています。
「祇園甲部歌舞練場敷地の建物配置図」です。
弥栄会館(やさかかいかん)
新たに建設するホテルは、「弥栄会館」の敷地と弥栄会館北側の土地を「学校法人八坂女紅場学園」より賃借し、それぞれに「本棟」、「北棟」を建設します。
「弥栄会館」は、2001年に国の「登録有形文化財」に指定されています。地上5階、地下1階、鉄骨鉄筋コンクリート造で、「大林組」の施工により、1936年に竣工しました。
● ホテルとして再生
近年は、建物の老朽化や耐震性の問題により本来の用途である劇場を含む大部分が使用されなくなっています。歴史的・文化的価値のある「弥栄会館」を現代のニーズに合わせてホテルとして再生するとともに、歌舞練場耐震改修をはじめとする歌舞練場敷地全体の一体的な整備に貢献することも目的としています。
西側から見た様子です。
祇園甲部歌舞練場
「弥栄会館」と「祇園甲部歌舞練場」は同一敷地内にあります。「祇園甲部歌舞練場は、祇園甲部の本拠地です。
花見小路通(はなみこうじどおり)
「弥栄会館」の西側は、京都・祇園の南北のメインストリート「花見小路通」です。北は三条通から南は安井北門通までの約1kmです。特に「四条通」の南側は、電線類地中化および石畳の整備が完成しており、非常に情緒ある町並みとなっています。
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