万博記念公園に最大収容人数18,000人の大規模アリーナ 最大のネックは鉄道交通インフラ 公演終了時は規制退場導入の可能性も?
-万博記念公園駅前周辺地区活性化事業-
大阪府は、「万博記念公園駅前周辺地区活性化事業」を公募し、「三菱商事都市開発、アンシュッツ・エンターテイメント・グループ(Anschutz Entertainment Group, Inc)、関電不動産開発」で構成する共同企業体を事業予定者に決定しました。
引用資料 大阪府・公式HP(2021/05/19)
万博記念公園駅前周辺地区活性化事業の事業予定者の決定について
最大18,000人を収容するアリーナを中心に、「商業・カジュアルホテル棟、ホテル棟、オフィス棟、共同住宅」を整備します。2023年に工事に着工し、2027年に第Ⅰ期(アリーナ等)開業します。第Ⅱ期以降は、2032年以降、2037年までに順次開業する予定です。
最大収容人数18,000人(固定観客席13,400席)ですが、実際のライブではステージや花道などの分部で客席が使用出来ないので、収容人数は約13,000人~14,000人くらいになると思われます。
アリーナ棟の概要
◆ 所在地-大阪府吹田市千里万博公園
◆ 交通-大阪モノレール「万博記念公園」駅
◆ 延床面積-約69,550㎡
◆ 最大収容人数-18,000人(固定観客席13,400席)
◆ 想定年間イベント-165回
◆ 想定来館者数-約180万人/年
◆ 招聘交渉可能な国際スポーツ大会-世界フィギュアスケート選手権、プロテニスWTAツアー、NBA(北米プロバスケットボールリーグ)公式戦 など
◆ 開業目標-2027年秋頃(変動する可能性あり)
パナソニックスタジアム吹田(市立吹田サッカースタジアム )
万博記念公園に「ガンバ大阪」が、新スタジアムを建設しました。新スタジアムは、吹田市が万博記念機構から借りた土地に、ガンバ側のスタジアム建設募金団体が建設し、吹田市に寄付しました。収容人員は約40,000人です。
正式名称は「市立吹田サッカースタジアム 」ですが、2018年1月1日~2022年12月31日までの5年間は、 ネーミングライツで「Panasonic Stadium Suita(パナソニックスタジアム吹田)」になっています。
市立吹田サッカースタジアムの概要
◆ 計画名-(仮称)吹田市立スタジアム新築工事
◆ 所在地-大阪府吹田市千里万博公園3-3
◆ 階数-地上6階、地下0階
◆ 高さ-最高部40.33m、軒高32.17m
◆ 敷地面積-90,065.33㎡
◆ 建築面積-24,695.51㎡
◆ 延床面積-63,908.71㎡(うち容積率不算入部分8,116.75㎡)
◆ 構造-鉄筋コンクリート造(在来+プレキャストコンクリート)、鉄骨造
◆ 基礎工法-PHC杭
◆ 地震対策-屋根免震構造
◆ 用途-観覧場
◆ 収容人員-約40,000人
◆ 建築主-スタジアム建設募金団体(所有者:吹田市、運営者:ガンバ大阪)
◆ コンストラクション・マネジメント業務-安井建築設計事務所
◆ 設計者・監理者-竹中工務店
◆ 施工者-竹中工務店
◆ 着工-2013年12月01日(着工)、2013年12月15日(スタジアム起工式)
◆ 竣工-2015年09月30日(竣工)、2015年10月10日(竣工イベント)
◆ こけら落とし-2016年02月14日
◆ 総工費-140億8566万5383円
鉄道インフラが大阪モノレール
「立吹田サッカースタジアム」と「万博記念公園の大規模アリーナ」の最寄り駅は、大阪モノレール「万博記念公園駅」になります。「万博記念公園駅」には、大阪モノレール本線と彩都線の2路線が乗り入れています。阪急千里線の「山田駅」からも歩いて行けますが、かなり遠いです。
大阪モノレールは、「立吹田サッカースタジアム」で、サッカーの試合がある日は、増発されて「千里中央~門真市間」で5分間隔運行を行っています。それでも、4両編成の「大阪モノレール」は、輸送力不足が深刻で、多くの積み残しが発生しています。サッカーの試合とアリーナでのライブが重なると輸送力不足で大変な事になりそうです。
● Osaka Metro 里筋線の延伸を希望!
私のあくまでも妄想ですが、Osaka Metro今里筋線を「井高野駅(いたかのえき)」から、阪急正雀駅、JR岸辺駅を経由して、「万博記念公園駅」まで延伸して欲しいと願っています。これが実現すると輸送力不足は大幅に解消します。
万博記念公園駅
「立吹田サッカースタジアム」も「万博記念公園の大規模アリーナ」も最寄りの駅が、大阪モノレール「万博記念公園駅」になります。
● アリーナ公演終了時は規制退場の可能性も?
アリーナ公演終了時に、「万博記念公園駅」に殺到するのを避けるために「規制退場」を導入する可能性があります。大都市圏では、2万人以下のアリーナで、「規制退場」を導入する例はほとんど無いですが、サッカーとライブが重なる日に限り導入する可能性があります。
大都市圏でのライブでの「規制退場」は、通常は「日産スタジアム」や「ヤンマースタジアム長居」などの巨大スタジアム、「東京ドーム」や「京セラドーム大阪」などのドーム球場、「さいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)」などの観客が3万人を超えるレベルで導入しています。
規制退場のアナウンスは、スタンド席「イングランドのEブロック」、アリーナ席「フランスのFブロック」などと聞き間違いが無いように国に例えて放送する場合が多いです。「お待たせしました。スタンド席イングランドのEブロックの皆様の退場の準備が出来ました。」というような感じで順番にアナウンスされます。酷い場合は1時間近く外に出られません・・・
EXPOCITY(エキスポシティ)
日本最大級の大型複合施設「EXPOCITY(エキスポシティ)」は、2015年11月19日にグランドオープンしました。8つの大型エンターテインメント施設と「三井ショッピングパーク ららぽーとEXPOCITY」からなる、エンターテインメントとショッピングが融合した大型複合施設です。
ライブの日はテンションが上がるので、多くの人が開場のかなり前の時間に会場に行きます。そのため、飲食や時間つぶしをする場所が必要です。特に雨の日は時間つぶしに苦労します。その点、万博記念公園は、「EXPOCITY(エキスポシティ)」があるので文句のつけようがありません。
EXPOCITY(エキスポシティ)の概要
◆ 計画名-(仮称)エキスポランド跡地複合施設開発事業
◆ 所在地-大阪府吹田市千里万博公園地内23-17一部他
◆ 交通-大阪モノレール「万博記念公園」駅徒歩2分
◆ 階数-地上1階~3階(一部地下1階~2階)
◆ 敷地面積-172,239.68㎡
◆ 延床面積-約222,506㎡
◆ 店舗面積-約71,000㎡
◆ 構造-鉄骨造
◆ 用途-ショッピングセンター、水族館、複合映画館、教育施設、大型観覧車、フードコート、スポーツ施設など
◆ 店舗数-305店(別途8つのエンターテインメント施設) *開業時
◆ 駐車台数-約4,100台
◆ 建築主-三井不動産
◆ 環境デザイン-フェルナンド・バスケス
◆ 外構デザイン-鳳コンサルタント、環境デザイン研究所
◆ 設計者-竹中工務店
◆ 施工者-竹中工務店・竹中土木共同企業体(竹中工務店、竹中土木JV)
◆ 着工-2014年07月17日(安全祈願祭)
◆ 開業-2015年11月19日
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